『続・日本の小さな本屋さん 』和氣正幸・著(エクスナレッジ)~一度は訪れたい旅の目的地にしたい本屋さん【文化・旅の目的】

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『続・日本の小さな本屋さん』和氣 正幸・著(エクスナレッジ)

簡単レビュー

まだまだ素敵な本屋さんは日本全国にある。

日本全国の小さいけれども
わざわざ行きたい素敵な本屋さんを紹介し
大好評となった『日本の小さな本屋さん』が続編となって帰ってきた。

小さくても個性的な本屋は全国各地にたくさんある。
お酒を飲みながら本に酔うことができる店もあれば
小さな山の集落にある緑豊かな店も、予約制の不思議な店もある。
どこも止まり木になるような心落ち着く本屋さんばかりだが
一店一店が特別で唯一無二の存在だ。

本書では、そんな全国各地にある
旅の目的地にしたくなるような素敵な24店の本屋さんを紹介。

               

             ★

便利なインターネットの弊害は書店激減の本因だ。

これは、本を売る商売を生業としているわたしが肌で感じる「文化消滅の危機」でもある。

これまで様々な本の世界で生きてきた方々はいかばかりであろうか。

時代の波に大きくさらわれてしまった方々は皆、どうにもできない現状に「忸怩(じくじ)たる思い」でいっぱいだろう。

今回取りあげた素敵な本『続・日本の本屋さん』を書かれた和氣正幸氏も「本屋ライター」として生きてきた方。

『日本の小さな本屋さん』も『続・日本の小さな本屋さん』も人気書籍として認知されているが、本屋の閉店が急加速している現在、紹介されている小さな本屋さんが存在しているか?どうか?は、ネットで調べるなどせねばせっかく行っても「閉店」されている場合すらある。

せっかくの夏休み。いつもの王道旅にちょっとだけ寄り道する「小さな本屋さん」を巡る旅もいいよね。

そんな旅のお供に、『続・日本の小さな本屋さん』を連れて行くっていうのはどうかな?

わたしは、夏旅の目的となるような「小さな本屋さん」を見つけてある。

どうか、順調に営業されていてほしい・・・。

切なる願いよ。

では、また!

『Neo Life hack』勝間式ネオ・ライフハック100~圧倒的に自由で快適な未来が手に入る!~勝間和代・著(KADOKAWA)【選書・文化】

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『Neo Life hack』勝間式ネオ・ライフハック~圧倒的に自由で快適な未来が手に入る!~勝間和代・著(KADOKAWA)

簡単レビュー

ストレスフリーの豊かな人生にシフトして最適化するネオ・ライフハック!

人生の幸福度を上げて、自由な未来を手に入れよう。

働き方も暮らし方も、コミュニケーションの取り方も、
変化に逆らうのではなく、変化を味方につけるのが最大のポイントだ。

Chapter1 問題解決・目標達成ハック!
〈自分一人でがんばるな。環境と仕組みに注力しよう〉
Chapter2 時間管理ハック!
〈快適な自由時間はいくらでも生み出せる〉
Chapter3 インプット・アウトプットハック!
〈情報を正しく取捨選択しよう〉
Chapter4 お金ハック!
〈一歩踏み出すだけで、ラクラク貯まる〉
Chapter5 思考法ハック!
〈考え方を変えれば、どんどん幸せになれる〉
Chapter6 人間関係ハック!
〈良好な人間関係が人生を楽しくする〉
Chapter7 片付け・料理ハック!
〈ロジカル家事で生活を豊かにしよう〉
Chapter8 ヘルスハック!
〈健康管理こそ未来への最大の投資〉

効率化のスペシャリスト・勝間和代が贈る、
一瞬で人生の質が上がる100のネオ・ライフハック。

この1冊で、あなたも圧倒的に自由で快適な未来が手に入る!

                  ★

勝間和代氏の書籍は、ほぼ読破してきたが、この『Neo Life hack』はまだだった。

アフターコロナをどう生きるか?といったテーマの書籍は数多く出てはいるが、勝間和代氏の書籍では、より具体的に、「働き方・暮らし方」の転換を図れる100のポイントを挙げて伝えている。

わたしは、彼女のロジカル・シンキングな思考がかなり好き。自分自身を納得させながら、周囲にも情報伝達を怠らない共有意識の「強さ」が特に好んできた部分なのだ。

そういったロジカル・シンキングをぎゅっと100のポイントにまとめ上げたのが本書だ。

今回は、なぜだか夫が本書を購入していたのでご相伴に預かっちゃった(笑)

さて、仕事の面でも2023年度の契約更新を終えたばかり。これまでの稼働を少し制御したゆるやかな勤務体制にシフトした。

で、さっそく1日はお休み~~~!!!を取って、梅雨入り前の晴れ間にたくさん洗濯をして、お風呂掃除も完璧にして、午後からは悠々と、プロボノ支援のミーティングに参加と。

これまでのぎゅうぎゅうに詰め込んだワークスタイルから脱皮する!(笑)予定。

そこで、時間が取れた自分になにか新しいチャレンジを入れてあげようと画策中だ。

たとえば、英会話とかヨガとか。

6月後半からスタートしたいと思っているの。

勝間和代氏の本から徹底的に学んだ「時間効率を上げて新しいモノゴトにチャレンジしやすい土台」が出来上がった感じかしら。

~暮らし方も働き方もコミュニケーションの取り方も、変化に逆らうのではなく、変化を味方につけるのが最大のポイントである~本書奥付より

というわけで、圧倒的に自由で快適な未来を手に入れる名書を紹介した♪

では、また!

★2024年5月29日更新 『ドライブ・マイ・カー』濱口竜介監督~アカデミー賞(国際長編映画賞)・カンヌ国際映画祭(脚本賞)受賞作品~180分超大作を一気に観て来た♬【選書・書籍からの長編映画】

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5月の最終週。ずっと観たかった映画『ドライブ・マイ・カー』(R15指定)を無料チケットで夫と観てきた。

場所は図書館視聴覚ホール(椅子とテーブルがついていて視聴しやすい)定員50名の事前予約でGetした。

180分という超ロングな作品だ。このところ、仕事や旅や家族の行事が連続していたので、映画でも観てワンクッション置こうかな・・・というアクションよ(笑)

さっそく、簡単に作品の感想をまとめてみよう。

映画『ドライブ・マイ・カー』では、親しい人を病気や事故で失った人々に真摯な眼差しを向けた作品だ。

家福(西島秀俊)は娘と妻を病気で、みさき(三浦透子)は母を災害で失い、2人とも自分だけ生き残ってしまったという思いと、自分の行動によっては救えたかもしれないのにという後悔を胸に秘めている。

そこには、濱口竜介監督が酒井耕と共に制作した被災者の「声」を聞くことをテーマとしたドキュメンタリー「東北記録三部作」や、2018年の作品『寝ても覚めても』に描かれる東日本大震災の記憶が引き継がれているのかもしれない。

また、「命の尊さ」については、前代未聞の事態であるコロナ禍において、ウクライナ侵攻などで尊い命が奪われている現在の状況を思わず重ねたくなってしまう。

『ドライブ・マイ・カー』では「物語」が重要なテーマとして浮上してくる。子を亡くした夫婦が物語を語り合うことで絆を維持していたように、ときに物語は人々の体に入っていき生きる活力を与える。

若手人気俳優の高槻(岡田将生)が、主人公の家福(西島秀俊)を追うようにオーディションに応募してきたのも、空っぽの自分の体に入っていく音(霧島れいか)の脚本のイメージを追い求めての結果だし、元ダンサーで、流産したために動けなくなったユナはチェーホフの言葉により体を取り戻していく様子がつぶさに観てとれる。

家福とみさき(三浦透子)が徐々に心を開いていけたのも、家福が車内で流すテープとそれに合わせて声を出す台詞を、共有したからこそ。ただ、一緒に車に乗っていただけでは、ここまで心を開けただろうか?。

そして家福もまた、演劇『ワーニャ叔父さん』のワーニャを自身で演じる勇気を持つことで、自己とワーニャの哀しみを重ね、ワーニャがソーニャの言葉に導かれるように、その言葉を自身へと染み込ませていく。

ソーニャであるユナがワーニャの家福を背後から抱きしめるように、手話という言葉で語りかける姿はとても印象的であり靜かなさざ波のような感動を感じた。

人間の実人生と演劇の物語が重ね合わされていき、それらがリンクし交わり、人間が生きていこうとする希望を生み出す瞬間がここには描き出されているのだ。

物語、演劇、そして映画というものが如何に人間の人生に深い影響を与えるのか。それが濱口竜介監督が語りたかった主題であるかどうかは定かではないけれど、本作を見て救われる人も、また確かに存在するのではないか?と率直に感じた。

さて、『ドライブ・マイ・カー』の原作は短編小説集『女のいない男たち』村上春樹・著だ。

この書籍は数年前に読んでいたから、映画を観た瞬間、「あっ!そうそうこの奇妙な作り話を覚えてる~♪」と、ひとり、スクリーンに向かって言いそうになったほど。

短編集『女のいない男たち』村上春樹・著(文春文庫)

簡単レビュー

これらを書いている間、僕はビートルズ「サージェント・ペパーズ」やビーチ・ボーイズの「ペット・サウンズ」のことを緩く念頭に置いていた。著者「まえがき」より。


  本書は、緊密に組み立てられ、それぞれの作品同士が響きあう短編小説集である。

「ドライブ・マイ・カー」「イエスタデイ」「独立器官」「シェエラザード」「木野」「女のいない男たち」の6編はそれぞれくっきりとしたストーリー・ラインを持ちながら、その筆致は人間存在の微細な機微に触れる。


現代最高の作家がいまできること、したいこと、するべきことを完璧な形で成し遂げた短編集と言えるだろう   。

  「ドライブ・マイ・カー」「イエスタデイ」「独立器官」「シェエラザード」「木野」他全6篇。

最高度に結晶化しためくるめく短篇集。

                ★

わたしは、村上春樹という作家を、単に小説家としてだけでなく、時にはサスペンスを匂わす推理作家であると、作品を読むたびそう感じてきたんんだ。

~誰もいない他人の家に忍び込む癖も文学~

~強烈なまでの性描写も文学~

~人を殺してきた経験も文学~

など、こういったシチュエーションは村上作品ではすべて文学で括られる。

『1Q84』や『ノルウェーの森』でふんだんに使用され続けてきた。あっ!『騎士団長殺し』もそうだったわ。

物語の伏線が多くそれを回収しないことは、読む人の想像力が試されているんだろう。

誰にでも容易にわかるストーリーを村上作品に求めるのは、毛頭違っているようにも思える。

映画では、村上作品の「わかりにくい描写」も、西島秀俊という若さと渋さが同混するクールさが魅力である俳優の存在感で、すべてが包括されて納得のいく作品となっている。

わからないことをこれほどまでに楽しめる、村上作品。

ぜひ、映画で堪能くださいませ!

★2024年5月8日『ひとたびはポプラに臥す』宮本 輝・著(集英社文庫)【選書・文化】

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ひとたびはポプラに臥す』宮本 輝・著(集英社文庫)

簡単レビュー

いざ、6700キロのシルクロードの旅へ!
中国・西安から、遥かパキスタン・イスラマバードまで。文明と民族の十字路で、著者が見つけたものとは――。感動の長編紀行エッセイ。

著者が二十年来の夢を賭け、飛び込んだのは「生きるためにしたたかで烈しく勇気のある人々のいる、シルクロード六千七百キロの旅」だった。

殺伐とした日本を抜け出して、仲間と共にいざ、中国・西安からパキスタン・イスラマバードへ。

文明と民族の十字路で出会ったのは、壮大な景色とそこで生きる人々の汗と生活。そして、予想を超える困難の数々。

感動の紀行エッセイ新装版第一弾である。

                ★

GWに読もうとまとめ買いをした『ひとたびはポプラに臥す』だ。

20年以上前のシルクロード紀行文をまとめた旅エッセイ。

当時、NHKの特番「シルクロード」や日本画画家・平山郁夫氏の絵画が

世界的に話題になっていた記憶がある。

芥川賞作家の宮本 輝氏もシルクロードに魅せられてしまったひとりである。

インドの鳩摩羅什(344年~413年(一説に350年~409年)。サンスクリットのクマーラジーヴァの音写。中国・後秦の訳経僧。羅什三蔵とも呼ばれる)の足跡を辿った書籍があると知ったのは、つい最近のことだ。

しかもエッセイだと。読むしかないでしょ。

3巻完結で、一巻づつ丁寧にシルクロード紀行を楽しみたいと思い、手に入れたのだ。

宮本 輝氏と言えば、代表作に『青が散る』が記憶にある。

内容は「大学テニス部創部にかける青春」とだけ書いておこう(笑)

昔、TVドラマで観て今でも記憶がある作品だ。(記憶している場面は富豪と女子大生の濡れ場・笑)

青が散る 宮本輝・著(文春文庫)

作家・宮本輝氏は、庶民の暮らしを題材に時代を生き抜く「知恵と活力」を文章にして世の中に送り続けてきた作家だといわれている。

なぜ、今、宮本輝氏の作品に目が行ったのか?

それは、ただ1つ。作家の紡ぎ出す文章の持つ「品性」があまりに美しいと感じるから。

文章の中から、立ち昇るささやかな幸せのような「品性」を読み取るのがとても心地よく、今、自分が欲してる文章だと直感した。

宮本輝氏の小説からは、ほんの一言で場面をがらりと変える力があるが、そこには「作為的でなく」「企みが一切存在しない」文章が散りばめられている。

そんな、自分だけの読む楽しみを満喫できる著名作家の小説やエッセイをもっと、もっと、読みたい。

今回は、宮本輝氏を取り上げてみたが、ストーリー展開が美麗でアッという間に読み切ってしまう小説の紹介をしたくてウズウズしている。

というわけで、ちょっぴり仕事が早く終わって帰れた日は、読書三昧しよう!

それでは、また!

『BLUE GIAT』石塚 真一・著 小学館ビッグコミック【選書・JAZZ音楽&文化】

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『BLUE GIANT』石塚 真一・著(小学館ビッグコミック)

簡単レビュー

ジャズに心打たれた高校3年生の宮本大は、川原でサックスを独り吹き続けている。
雨の日も猛暑の日も毎日毎晩、何年も。
「世界一のジャズプレーヤーになる…!!」
努力、才能、信念、環境、運…何が必要なのか。
無謀とも言える目標に、真摯に正面から向かい合う物語は仙台、広瀬川から始まる。

               ★

現在、映画も公開中。

映画『BLUE GIANT』公式サイトからの抜粋をどうぞ!

資料元→https://bluegiant-movie.jp/introduction.html

2013年に石塚真一が「ビッグコミック」(小学館)で連載を開始した漫画「BLUE GIANT」。

世界一のジャズプレーヤーを目指す青年・宮本(ミヤモト) 大(ダイ)を中心とした、エキサイティングで感動的なストーリー、音楽シーンの圧倒的表現力などで多くの読者を魅了し、“音が聞こえてくる漫画”とも評されている。

第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門 大賞および第62回小学館漫画賞(一般向け部門)など受賞多数。多くの著名人からも絶賛され、コミックスのシリーズ累計部数は890万部を超える大ヒット作品となった。

世界最古のジャズレーベル「BLUE NOTE RECORDS」とのコラボレーション・コンピ・アルバムの発売や、ブルーノート東京でのライブイベント「BLUE GIANT NIGHTS」の開催、Spotify とのコラボ・プレイリストの公開など、現実のジャズシーンにも影響を与えている。


その「BLUE GIANT」が、満を持して初めて映像化される。
監督を務めるのは、「モブサイコ100」シリーズや劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』(18)で注目を集める立川譲。

そして脚本は、連載開始前からの担当編集者で、現在はstory directorとして作品に名を連ねるNUMBER 8が担当。

アニメーション制作は「幼女戦記」(17)などで注目を集めるスタジオ・NUTが手掛ける。

そして主人公・宮本大の声には、原作を読みひたむきに夢を追う大の姿に自身もシンパシーを感じていたという山田裕貴。

大が東京で出会うピアニスト・沢辺雪祈に間宮祥太朗、そして大に感化されドラムを始める玉田俊二を岡山天音と、数々の話題作に出演し、目覚ましい活躍をみせる豪華俳優陣がキャラクターに命を吹き込む。


初の映像化に際し、様々な選択肢がある中、「劇場の最大の音量、最高の音質で、本物のジャズを届けたい」というスタッフの想いから、アニメーション映画としての制作が決定。本作の重要なポイントである“音楽”の面でも最高のスタッフが集結した。

映画音楽は、日本のジャズシーンのトップランナーであり、世界的ピアニストの上原ひろみが担当。

上原は、主人公たちのオリジナル楽曲の書き下ろしをはじめ、劇中曲含めた作品全体の音楽も制作する。

また、主人公たちのバンド・JASSの演奏を支えるアーティスト陣も豪華なメンバーが揃った。

サックス(宮本大)はユニバーサル・ミュージック協力のもと、国内外の有力奏者を集めたオーディションを実施。応募があった世界中のプレーヤーの中から、バークリー音楽院時代からアメリカを拠点に活躍し、最近ではDREAMS COME TRUEとの共演などでも注目される馬場智章が選ばれた。

ピアノ(沢辺雪祈)は、上原ひろみ自身が担当。

さらに、ドラム(玉田俊二)の演奏はmillennium paradeへの参加、くるりのサポートメンバーとしても活躍する石若駿が担当。

この作品でしかつくりえない、最高のジャズトリオの演奏が彩る。

             ★

今日、たまたま雨の営業中、このコミックのストーリー作家兼編集者の話を聞く機会があった。

「そうそう、3月ぐらいに知って、早く映画を観に行かなくちゃ!」と、思ったのも、つかの間。

すっかり忘れてしまっていた。

コミックの仙台から東京へのストーリーは全部読破してあるの(笑)

ただ、次のストックホルム編、現在連載中のアメリカ編など、主人公がどんどん成長していて、こっちが追い付かなくなってるんだ。

せっかくのGWにまず、映画でしょ。次はコミックのまとめ読みをする「至福」という時間を得ようと、画策中よ。

やっぱさ、ジャズの音色って芳醇じゃない?

いつもの部屋もジャズが流れるだけで極上の空間になるんだもの。

今日、久しぶりに、この映画のサントラを聴いて鳥肌が立った。

GWに恰好の楽しみを見つけた🎶

では、また!

★2024年4月3日更新 『両手にトカレフ』プレイディみかこ・著(ポプラ社)【選書・文化】

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『両手にトカレフ』プレイディみかこ・著(ポプラ社)

⦿ あらすじ

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の著者プレイディみかこ氏が14歳の少女の「世界」を描く。

心揺さぶる長編小説だ。

寒い冬の朝、14歳のミアは、短くなった制服のスカートを穿き、図書館の前に立っていた。

そこで出合ったのは、カネコフミコの自伝。フミコは「別の世界」を見ることができる稀有な人だったという。

金子文子とは→https://ja.wikipedia.org/wiki/

本を夢中で読み進めるうち、ミアは同級生の誰よりもフミコが近くに感じられて――。

                ★

ポプラ社から出ているせいで、児童書だと思い込んでいた。

ただ、年齢層は明らかに中学生~高校生(13歳~18歳)を狙った書籍だ。

この年代を業界では「YA」と呼ぶ。

「YA」とは、ヤングアダルトの略で、大人の小説を読む前のひとときに、手に取って欲しい書籍類だ。

YA出版について→ YA出版会は中学生や高校生が読書をするための環境を整え、YA向けの本の出版を活発にしていくことを目的に発足した出版社の集まり。 1979年にスタートしたYA出版会は、現在12社で活動している。(わたしの勤務する出版社も連なっている)

時おり、書店頭で「YA祭り」とかイベントが開催されているから、みかけたらぜひ、覗いて欲しいコーナーだ。

『両手にトカレフ』は、まさに、危うい思春期に世の中の影を知る・・・みたいなストーリーなのよ。

アル中で薬中の母に育てられている主人公「ミア」14歳。イギリスの中学生だ。

満足に食事を食べていないことや、成長期で制服がどんどん小さくなってしまうが買えないことや、風呂に入れないために人の集まる場所に行けなくなっていることや、弟をこんな暮らしで不憫に思うことなどが、冒頭から延々と書かれている。

一方で「カネコフミコ」という大正~明治時代を行き抜いた女性(アナキニスト・ニヒリスト)の半生を、ホームレスのおじいさんから貰った本で知り、密かにフミコを身近に感じながらも、強く生きる希望を見出してゆく物語だ。

本書の中で、二人の女の子の壮絶な生い立ちと暮らしぶりが交互に描かれる。

やはり、日本人としては「ミア」よりも「フミコ」の描写がわかりやすい。

しかし、たった14歳で人生の辛酸をなめ尽くすような日々を淡々と描かれているし、その二人を育てている母親の壮絶過ぎる人生を読み進めるのは結構辛いかもしれない。

特に子どもが辛い思いをしている情景ばかりだと、大人の読み物としては深みが得られにくく読み応えも少ない。

親から受ける虐待や育児放棄、また最近では親の介護をする子ども(ヤングケアラー)などが問題視されている。

そういった境遇にある子どもたちがしっかりと前を向く動機になることが「YA」出版の持つ使命だろう。

やはり「YA」世代(反抗期)特有の若さと、少しの暴力感と、目いっぱいの元気さがあれば読み切れる書籍だ。

ターゲットがしっかりと絞り込まれた秀逸な書籍だ。プレイディみかこ氏に拍手を贈りたい!

「ミア」と「フミコ」の生き様を読む?読まない?

わたしは、がっつり読んだ(笑)

では、また~~♪


★2024年1月31日更新 『山歩きはなぜ体にいいのか~大切な仲間に教えたくなる山の効用』柏 澄子・著(ヤマケイ山学選書 / 山と渓谷社)【選書・文化】

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山歩きはなぜ体にいいのか~

簡単レビューと著者像(略歴)

今回の選書はわたしのライフワーク「山登り・トレッキングやハイキング」をとことん楽しむための教科書を紹介する。

ざっと、大目次を上げてみる。

① 心と体を見つめ直そう

② 山歩きで健康な体を手に入れる

③ 病気の予防につながる山歩き

④ 脳トレ効果もある山歩き

⑤ ストレス解消で心も健やか

⑥ 体によい山歩きを実現するために

と、こんな興味深い大目次だ。この⑥が特に大事かもしれない。

例えば、山に登る前のウオーミングアップの重要性とか(後で大変な足腰にならないための柔軟体操のすすめ)

もちろん、登ったあとのアフターケアも大事。また、楽しく末永く登山を楽しむためには、日ごろのトレーニングも大事だと。

で、継続が大事でだいたい、身の丈にあった低山~高山を慎重に選び、月1回のペースで登山すれば、より体に効くということだ。

わたし達夫婦もこの数年、延べにはなるが月1回ぐらいは山行に出かけてきた。

登山内容に合わせた装備(ウエアの重ね着や適量なザックや登山靴、トレッキングポールなど用意する)

それ以外でも、夫は心臓の経過を見ながら、定期健診が終わった後にするとか、登山を楽しむ工夫を重ねてきた。

本書では、紫外線対策や虫対策、登山先で食べる食料や水分のお薦めとか情報が盛りだくさん!

これまで何度も読み返してきた名書なのだ。

また、著者が女性なのも嬉しい。常に「ムリせず」という配慮の元に書かれていてとても好感が持てるのだ。

ここに著者である「柏 澄子さん」の略歴を載せておこう。

柏 澄子
1967年、千葉県生まれ。フリーランスライター。登山全般のほか、ヒマラヤ山岳地帯やチベット文化圏に住む民族の暮らし・文化をテーマに、山岳雑誌、新聞、書籍などに執筆する。高校、大学時代に山岳部で登山を学び、2000年ヨセミテでのクライミング、02年チョ・オユー(ヒマラヤ・8201m)登頂、04年牛心山(中国・4942m)南東稜登攀、05年スンメル・アルプス(ノルウェー)でのテレマークスキー滑降などのほか、毎年、ヒマラヤ地域でのトレッキング、ラフティング、旅を繰り返す.(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)

さて、2月の山行はまだ決めてはいない。

おぼろげながら、今年も北アルプスには登る予定でいる。それは夏シーズンのこと。

まだまだ、これからトレーニングもひたひたとやりつつ、ひとつ、ひとつの山行を楽しみに準備して行く。

本書の副題の「大切な仲間に教えたくなる山の効用」というのがとても気に入ったの。

わたしのブログを読んで下さる方々へお届けしたくて書いた。

それでは、また!

★2025年1月27日更新 『経営は焚き火のように~Snow Peak飛躍の源泉』 Snow Peak 山井梨沙・著(日経BP社)~大切なことは全部キャンプが教えてくれた【選書・文化】

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経営は、焚き火のように Snow Peak飛躍の源泉

簡単レビュー

~スノーピークの強さの理由を、社長自らが語り尽くす~


スノーピークをアウトドアメーカーと思っている人は多い。

しかし、今や、16期にわたる増収を続ける絶好調企業にして、「アパレル」「飲食」「住宅デベロッパー」「コンサルティング」と事業領域を急速に拡大している総合メーカーへと変貌を遂げつつある。

事業領域として「衣・食・住・働・遊・学」を掲げるのは、服飾デザイナーから3代目社長に就任した山井梨沙氏。その中心には、常に「野遊び」を軸にしたスノーピーク独自の経営論がある。


ここ最近、「ビジョン経営」「パーパス経営」「デザイン経営」といった、経営手法がもてはやされている。

スノーピークは1988年からビジョン経営、デザイン経営を続けるお手本のような企業だが、山井社長は、「自分たちがデザイン経営をしていると意識したことは一度もありませんでした」という。

企業が目指すべき方向性を言語化し、全従業員を目標へと導く経営はどのように行われているのか。『経営は、焚き火のように Snow Peak 飛躍の源泉』は、その要諦を明らかにしていく。

~スノーピークはもはやアウトドアメーカーではない~

キャンプで育った30代社長は、人として、経営者として何を大事にしているのか。また、今後どんな展望を持っているのか。

企業価値の源泉となる焚き火のように熱い経営とは。第1章ではデザイン経営について、第2章では、業績好調の理由、第3章ではキャンプで育った経営者について、第4章では、事業を支える社員たちを紹介していく。

本文より–

「東証一部上場企業の社長として、私はかなり異端の存在です。就任当時は最年少記録となる32歳で、しかも女性。経営を学んだこともありません。そして、タトゥーが入っている……。」

スノーピークという会社は社員全員がキャンパーであるということが最大の特徴です。社員数が600人を超えた現在でも、採用基準ではキャンプが好きかどうかを重視しています」

デザイン経営とは、端的に言うと、ビジョン、ミッション、バリューが順序立てられて、それを実現するためのプロセスをデザインするという経営手法です。ですが会長も私も、自分たちがデザイン経営をしていると意識したことは一度もありませんでした」

「社員たちも一人ひとりがデザイナーであるという意識を持ってもらうようにしています。そう考えたのには理由がありました。会社が大きくなり、社員が増えるにつれ、会社に「ぶら下がっている」印象の社員が増えているように感じていました」

「今後、スノーピークを象徴する広大なHQで展開したいのは『村』です」本書から抜粋。


【目次】
第1章   気づいたら「デザイン経営」だった
スノーピークの現在地
8年間で4つの事業が始まった
市場を想像するものづくり
改訂した経営理念
      社長としてはアウトサイダー
      未経験でも社長業ができている理由
      スノーピークらしいのはC案
      特許庁からデザイン経営企業として表彰
      専門家も認めたスノーピークのデザイン経営
      洋服のデザインと経営は同じ
      言語をデザインする
      社員全員が体験デザイナー
      売り上げは提供した価値の対価
      スノーピークの次世代育成プラン
      私の経営に欠かせない焚き火ミーティング
      熱狂的なファン「スノーピーカー」とは
      ユーザーとのキャンプがすべてのはじまり
      コロナ禍で急増中の新規ファン
      継承されるスノーピーカーDNA
コラム:父と娘のモノローグ   スノーピークの事業承継

第2章   ものづくりの先へ   業績好調の背景
      16期連続で増収
      本社の広大な敷地はスノーピークの象徴
      体験価値を提供する
      「衣・食・住・働・遊・学」の事業領域へ
      何より社員の主体性
      「ゆりかごから墓場まで」の村をつくります
      総合展示会「ライフエキスポ」でできたネットワーク
      新規の提案がひっきりなし
      エキスポで実感した焚き火の力
      社会人から地球人へ
      次のエキスポを前に
コラム:スノーピークの海外展開
      24年に売り上げ全体の40%を目指す、グローバル戦略

第3章   義務教育ではなくアウトドア教育で育った
      小学生まで毎週末キャンプ
      キャンプで学んだ状況判断とリカバリー力
      アウトドアパーソン譲りの「お節介精神」
      強みは妄想する力
      人間らしさを取り戻す新潟での暮らし
      焚き火をする理由
      燕三条で培ったものづくりの精神
      土地に根付いた文化を着る、体験する
      自然界のラグジュアリーウェア「YAMAI」
      自然由来の素材で必要な分だけをつくるモデル
コラム:社員アンケートで分かった
      山井梨沙社長ってどんなヒト?

第4章   スノーピークを支える最前線の社員たち
      衣   「スノーピークアパレル」前年同期比157%を生み出す2つの強み
      衣   スノーピーク流のSDGsとは?   3軸で進める服づくり
      食   スノーピーク「食」への挑戦   古来種野菜をキャンプ料理で提供
      食   スノーピークが「白馬の王子様」になれた理由   リゾート閑散期を救え
      住   スノーピークの街づくり   時代が求める“野遊びのある暮らし方”
      住   スノーピークが作った一生ものの家具   変わる暮らしにフォーカス
      働   大手企業も続々導入   スノーピーク「キャンピングオフィス」の効果
      遊   スノーピーク流地方創生に依頼が殺到   カギとなる「2軸」とは
      学   持続可能な世界をつくるキャンパー思想   教育現場に広がる
      衣 食 住 遊 働 学   スノーピークのものづくりDNA   市場は「創造」するもの
      衣 食 住 遊 働 学   舞台は大自然、前代未聞の超大型展示会を開催
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2022年6月発刊の新刊本の紹介をしよう。

かの高額キャンピング用品メーカー「Snow Peak」の精神から経営スタイルに至る企業物語が出ているのを最近知った。

我が家もすっかり、日常にキャンプが根付いているこの数年。とはいえ、わたしは幼少からアウトドア派の両親と共に、キャンプにば行っていたから再燃ともいえる。

子どもの頃は、自分たちで設営したテントの時もあったが、多くはコテージやバンガロー(いわいる小屋・笑)に泊まるのが楽しみだった。

小豆島でキャンプをした時は浜辺にテントを張り、夜な夜な焚き火をし、明け方の日の出は忘れられない美しさだった。

キャンプの醍醐味はやはり、自分の城を立てるテント設営だろうし、焚き火を楽しむ余裕の時間だろう。

我が家では、Snow Peakのような高額テントとかはまったく持っていない。

自分たちのキャンプスタイルに合わせたテントや焚火台などの道具を見つけて、使うためにキャンプをするのが楽しいのだ。

太古の昔から人々を照らしてきた焚き火。

その火は道具の優劣に関わらず、暖かくて懐が深い。

また、焚き火のよさは、手元で小さな火を育てていく中に深い癒しを得られるのだ。

お寺さんのお炊き上げとは、ちと違う(笑)

そんな焚き火に魅せられた人は無数にいるだろう。

さ、今年も何回、キャンプに行くのか?まだ何も決めてはいない。

今は、こんなキャンプ関係の本で栄養を蓄えておこう。

それではまた!

★2024年1月19日更新 『あの人の食器棚』伊藤まさこ・著(新潮社)~19人の素敵な食器棚を2年かけて取材した本を紹介【選書・文化】

【ブログ新規追加962回】

あの人の食器棚』いとうまさこ・新潮社

簡単レビュー

人の暮らしがいちばん見えてくる場所、食器棚。

きちんと、おおらか、渋いのピカピカなの、ずらり19の台所に興味しんしん。

うつわがかわいく映える絶品レシピ付き!

大好きな書籍(シリーズ)で、数えきれないほど引っ張り出しては眺めてきた。今日、久しぶりに出してレビューしてみたの。他人の台所や食器棚を見て楽しい!とか、この本に出会うまで全然思えなかったけど、食べることや食材だけでなく、食器棚の中まで興味の「幅」を広げまくる伊藤さん(テーブルまわりのスタイリスト)には驚いた。(別に知り合いじゃなくてよ・笑)

                    

さて、先日、小さなココット皿のふちを欠いてしまった。

ああ~~~。直すことなんて考えないであろう、小さなお皿。

でもね、食器棚に入れていると、欠けた食器を持ち続けるのもなんだかな・・・。

ま、買い替えればいいだけよ。と、今度は食器福袋の動画をテンポよく数本観たんだけど。

食器マニアの福袋の開封動画、すごいよ!

皆さん、3万、5万、10万と、大金をつぎ込んで北欧食器のアラビアとか、イタリア食器のリチャード・ジノリを一気に10点買い!

わたしはさ、食器って、憧れた物を一品、一品手に入れていくものだと、なぜだかそんな乙女な感覚で思い続けてきたんだよ(笑)

そうそう、50代女性の動画で、彼女は「断捨離は旦那様のいない時に決行する」みたいな内容で、アラビアの食器のふちを欠いちゃって、落ち込んでいたが、旦那様の出張時に「エイ!」っと、断捨離して新しい同じ食器(とても高価!)を正規代理店で購入してスッキリしてた。

大人気福袋を手に入れるのも大変だろうけど、物への愛着が感じられないのが残念。

この50代女性は、大切な食器との別れを決断し、捨てて、新たに購入するという行動に、そこまで愛着のあるお皿だったのね・・・とか、少々、感情移入しちゃった。

大切に一品、一品揃えてきた食器だったと話されていたし。

ああ~、ここにも乙女がいる!って共感しまくりだった。

福袋で一気に10品も揃えたらそれでもう、いいじゃん!ってなってつまらない。

しかも、毎年そういった爆買いする人を目当てに、大量の福袋を販売するメーカー側の思索に乗っかりたくはないもん。

もうね、素敵な食器も動画でめっちゃ観たんで、飽きちゃったよ。そうね、所有していなくても、まるで持っている気分になるのがいい。所有することに興味があまりないの。

1品づつ集めるのが嬉しいとか、そういう地味路線が、まったく通用しない福袋マニアの世界には到底近づかない。

わたしは、欠いちゃった小さなココット皿を買い替えて、今年の厄を早々と落とした気分になろうっと(笑)

数百円の厄落としだわん(笑)

では、また!

『MOE』絵本専門誌を熟読するのも重要な仕事【仕事/選書・文化】

【ブログ新規追加961回】

わたしの仕事は出版物を書店に売り込む営業だ。(よくTwitterとかで、どの分野か聞かれることが多く、今回書いてみた)

専門は「児童書」絵本全般と読み物と言われる、いわゆるハードカバー全般。また幼児の知育玩具や文具。

そして、幼児・小学校・中学校・一部高校の参考書全般。取り扱うアイテムは約1200ぐらい(ザッとだけど・笑)

出版営業は物販の中でも食品に次ぐ取り扱い品目が多い。

日々、店頭での書籍の展開や展示の手入れ・補充・イベント依頼、フェアの案内・新刊訴求などなど客先でやることは本当に山積みだ。

そして、ちょっとクセの強い方が多い担当者とのやりとり。

アポイントせねば会えない方、まったく始業時間が違いほぼ会えない方など「人に会いに行く」のが営業の第一の仕事だから、クセの強い方の周辺事情を察知しつつ、こちらの話に興味を抱くような「タイムリーな情報」を必ず用意して出向いている。

ま、下準備は徹底してやってきた。

その下準備なるものに雑誌『MOE』を熟読しておく・・・なんていうのもあるんだよね。

なぜ、熟読か?

それは『MOE』のような絵本専門誌は絵本作家・イラストレーターなどのクリエイティブな方々と、わたし達のような絵本を売る業界の人達、そして書店の児童書売り場のご担当者さん、最後に「絵本作家を推す」読者の皆さんなどが一派ひとからげで取り組んでできあがっている、熱い雑誌なんだ。

毎回ではないが、わたしの客先の児童書担当者さんの「選書レビュー記事」が載ることもよくあるのよね。(今月はお二人のご担当者さんが載った!)

だから、毎月『MOE』の端から端までじっくりと読み込んでおいて、記事の載ったご担当者さんには「拝見しました!」と、お伝えし続けてきた。

もちろん、対応の良さは比較にならないほど。誰だって、自分の書いた記事を読んでもらえたら嬉しいよね。

だからこうした雑誌の存在はとても重要で、使いこなすことで、絵本作家の「推し」ではなくて、児童書のご担当者さんを「推す」ための武器になるってわけなの(笑)

さて、最近では、大人のための「絵本」も数多く出版されている。

1点、ピックアップした。

『100歳までに読みたい100の絵本』木村民子(亜希書房)

簡単レビュー

大人のための絵本ガイド
大人になったからこそ子どもとは違った視点で深い意味を読み取り、味わうことができる絵本。高齢の方に読んでほしい珠玉の絵本をテーマに「老い」や「死」などを取り扱った絵本も紹介。

本書で紹介されている絵本
『ぼくを探しに』『つみきのいえ』『ふるびたくま』『かえでの葉っぱ』
『おじいちゃんがおばけになったわけ』『わすれられないおくりもの』など。

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興味のある方は、まず『MOE』で絵本の情報を仕入れてから絵本売り場へ行くと、より絵本が身近になると思う。

というわけで、わたしの専門は「児童書・参考書」だという話を書いた。

参考書では、年末に雑誌『モーニング』に絶賛連載中の『ガクサン』というコミックにわが社の参考書が載ったばかり。(ネタになったとはすごいね・笑)

で、『モーニング』も購入して仕事と割り切って読んでいるよ。

あ、すべて自腹で購入しているの。雑誌・マンガは経費に落としたりしないもん(笑)

それでは、また!