『温泉博士が教える最高の温泉~本物の源泉かけ流し厳選300』小林 裕彦・著(集英社)【選書・文化/風景】

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『温泉博士が教える最高の温泉~本物の源泉かけ流し厳選300』小林 裕彦・著(集英社)

簡単レビュー

成分表示偽装や誇大広告は、もってのほか!
弁護士でもある温泉博士がうそ偽りのない「真の名湯」選びを伝授。
20年超にわたって全国の温泉を巡っている著者が「七大ドバドバ温泉」「十大絵になる温泉」「五大強烈臭温泉」「七大足元湧出温泉」など、
独自のジャンル別におすすめ温泉を紹介!

~本書の重要ポイント~
温泉旅館の公式サイトなどでは、かけ流しといっても塩素殺菌の有無は必ずしも明らかにされていない場合があります。いくら建物が立派で料理の美味しい温泉旅館に泊まったとしても、それが循環風呂だったりすると、本当の温泉に入ったことにはなりませんし、効能も家庭の風呂とさほど変わりません。
いい温泉とは?と聞かれたら、私は「足元湧出の温泉ですよ」と答えることにしています。というのは、足元湧出温泉は、人口掘削をしておらず、大事から自然に湧いていて、純度も鮮度も100%の温泉だからです。 成分の濃さと良さのため、本当に癒されますし、疲れます。源泉の成分が体に浸み込んで、本当に効いているなと実感できる温泉です。
最近は、泉質が優しくて、ツルツル感が高くて、ぬるめで長時間入れて、湯量の多い、本物の良質かつ新鮮なかけ流しの旅館によく宿泊します。(本文抜粋)

もくじ
第1章 温泉との邂逅
第2章 温泉業界の深くて暗い闇
第3章 良い温泉とは
第4章 ジャンル別おすすめ温泉
第5章 心を鬼にして選んだ地域別おすすめ温泉

<著者プロフィール>
小林裕彦(こばやし・やすひこ)
小林裕彦法律事務所 代表弁護士
1960年大阪市生まれ。84年一橋大学法学部卒業後、労働省(現厚生労働省)入省。89年司法試験合格、92年弁護士登録。2005年岡山弁護士会副会長。19年(平成31年度)岡山弁護士会会長。
11年から14年まで政府地方制度調査会委員(第30次、31次)。14年から岡山県自然環境保全審議会委員(温泉部会)。現在は岡山市北区弓之町に小林裕彦法律事務所(現在勤務弁護士は9人)を構える。
企業法務、訴訟関係業務、行政関係業務、事業承継、事業再生、M&A、経営法務リスクマネジメント、地方自治体包括外部監査業務などを主に取り扱う。
著書に『これで安心!! 中小企業のための経営法務リスクマネジメント』等。

                  ★★★

温泉に行きたい!!!という心境になったら「疲れを癒す旅」を考えるのが普通よね。

ところが、本書の著者である小林裕彦氏によると、「本物の源泉かけ流し」に入浴すると、心も身体も癒されるどころじゃなくて、「身体の奥底から力が漲る!」のだそうだ。

わたしも、今年はじめて、草津温泉の「源泉かけ流し」に2度入浴したが、小林裕彦氏が言う「身体の奥底から力が漲る!体験」をした。

忘れられない温泉になった。

そして、今後は「源泉かけ流し」に入れる温泉宿を見つけて行きたい!と、願っているところなのだ。

そのぐらいの衝撃を草津温泉では受けたのだ。

湯治なのかな・・・。本当に身体の具合を良くするために温泉に入る。もう、そういうお年頃になったのかしら?(笑)

さ、年末進行も粛々と進めながら、「源泉かけ流しに入る」というご褒美をぶら下げて、仕事や家事を頑張ろうっと。

それでは、また!

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『100本のボルドーワインのための100皿の料理』玉村 豊男・著 / 監修・小澤 忠恭(角川SBコミュニケーションズ)【選書・文化】

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『100本のボルドーワインのための100皿の料理』玉村」豊男・著/監修・小澤 忠恭(角川SBコミュニケーションズ)

簡単レビュー

きれいな写真◎
盛り付け◎
(読者評から・・・詳しいレシピや分量が掲載されていないので、トライするのに
ためらいがありましたが、作ってみたら美味!
この本のレシピから3品、ホームパーティで出したところ大好評だった)
嬉しい読者レビューもあった。


分量が載っていないと不安と言う方でも
眺めているだけで盛り付けなど参考になる本。
「案ずるより生むが易し」とは言い当て妙な一冊だろう。
クリスマス真近、「これまでとは一味ちがうパーティーレシピ」を探している方や、そもそも、おもてなし料理に困っている方にはおすすめな一冊!

               ★★★


タイトルが素晴らしいだけでなく、その一品、一品がとっても美しい。

目が覚めるようだとも言えるかな。

ただ、レビューにも書いたけれど、いっさい、レシピや食材の分量や調理法のあれこれが見当たらない。

わたしはこの本は、完全に眺めるために作成された書籍で、いわばカタログのようなものだと思った。

だから、この本の構成やその他の編集に口を出しても仕方がない。

まず、「世界各地の料理を取り上げて、玉村豊男氏自身がボルドーワインに合うように料理をする」という一大テーマを、ある意味「完璧に著者はこなしている」ということには間違いはない。

とにかく、クリスマスから新年にかけてのおめでたいムード満点の季節に、とってもよく合う美しい本。普通のレシピ本ではなかっただけ。

わたしは図書館で見つけた。
それでは、また!

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すべて更新済み。

         

『読書が苦手だった司書が教える 世界一かんたんな図書館の使い方』つのだ 由美こ・著(秀和システム)【選書・文化】

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『読書が苦手だった司書が教える 世界一かんたんな図書館の使い方』つのだ 由美こ・著(秀和システム)

簡単レビュー

本書は、幾多の大学教授の論文執筆をサポートしてきた司書の著者が自身の経験を活かし、読みたい本や探している情報をすぐ見つける技術や実際に使っている検索術など、”世界一かんたんな図書館活用法”をご紹介する1冊。

ざっくりとポイントをまとめてみた。

  • 著者→ 読書が苦手だった経験を持つ司書だそう。
  • 内容→論文執筆支援で培った、図書館利用術としては、読みたい本や探したい情報をすぐ見つける技術、実践的な検索術を披露している。
  • テーマ→図書館を最大限に活用するための「世界一かんたんな方法」 

この本は、読書や情報収集が苦手な人でも、図書館を味方につけて効率的に知識を得られるようになるための実践的なガイドブックといえよう。

                  ★★★

2024年2月に発刊された新しい書籍だ。

本のカバー袖の部分に記されている文言が「ピンチをチャンスに。チャレンジを成功に。図書館は人生を変えるパワースポット!」と。

そして、はじめにを読み始めると、なぜ図書館がパワースポットなのか?理由が2つ挙げられていた。

ひとつ目は、「図書という言葉は縁起がいい」そうだ。(なにやらわからない説明が・・・笑)

縁起の語源は図書という言葉にあると。

(古代中国の伝説の書「河図洛書」からきている。伝説によると、河図は龍神の背中に描かれた絵図で、洛書は神亀の甲羅に書かれた文字のことらしい。時の皇帝が良い政治をすると、龍神と神亀が現れて、「図と書」を皇帝に授けられた・・・というありがたい伝説からきている)

そして2つ目には、「図書館を使うと人生が良い方向に変わる」と書かれている。

なぜなら、図書館を利用するのは、第一に情報収集のためが最も多く、ついで勉強のビルドアップのためなど、必ず目的という動機があって訪れる場所だから、それぞれの願いが叶いやすいということだ。

例えば、資格試験に合格した!とか、夢だった職業に就職できた!とか、前よりずっと本が読めるように成長したなど、人生好転の見本のような出来事を「図書館をヘビーに利用して得た」と、実感している人がとても多いのだそうだ。

だから利用しない手はないよね(笑)

SNSの情報だけで満足せず、「好きなことや興味のあるものごとを、書籍を使って深堀りする、自分流の図書館使い」になってはどうだろうか?

有益な情報満載の図書館をもっともっと使って欲しい!という語彙力たっぷりの著者の熱量溢れる一書を紹介した。

それでは、また!

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『SunTAMA Style』2021年12月12日記事

『SunTAMA Style』2022年12月12日記事

『毎日が最後の晩餐 玉村流レシピ&エッセイ』玉村豊男・著(山と渓谷社)【選書・文化 / ワークスタイル】

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『毎日が最後の晩餐 玉村流レシピ&エッセイ』玉村豊男・著(山と渓谷社)

簡単レビュー

エッセイスト・画家・農園主・ワイナリーオーナーとして、いくつもの顔を持つ玉村豊男氏は、美食家としても知られている。

玉村氏は、ひとりでフルコースの料理をつくり、サービスができるほど料理に通じている。
そんな玉村氏も今年で75歳、妻のリクエストに応えて毎日のレシピを書き遺した。

玉村氏が50年間つくり続けてきた数多くの料理の中から最後に残ったのが、この本に記録したレシピ。簡単で間違いがなく、確実においしい料理だ。

毎日の夕食を食べるとき、これが「最後の晩餐」かもしれない……と思えば、余計なことは忘れて、目の前の食卓だけを楽しむ気分になるにちがいない。



もくじ
◆第1章 きょうの夕飯
玉村邸の「毎日の晩餐」は、どのようにしてつくられているのか?。
そんな日常の食事シーンにまつわるエッセイ。
至福の時間/メシは決まった時間に食え/ウルチマチェーナ/食べるものは決まっている/バールの時間/危険信号/先ベジ白ワイン/夕食は洋食を大皿で/ダイエットはいつも明日から


◆第2章 台所の5つの火
玉村邸のキッチンには、ガス台、IHヒーター、オーブン、電子レンジ、上火グリルの5つの火源がある。
ここでは電子レンジ以外の4つの火源を使ったレシピを紹介する。
トマトのロースト/豚肩ロース肉の直火焼きロースト/野菜のグリル/キノコのカリカリ焼き


◆第3章 料理は思い出
海外の食事事情にも精通している玉村さんは、若いころから頻繁に海外を訪れている。
海外での旅と食の想い出から、素敵なレシピが完成した。
ポルトガル風タコの直火焼き/トルファンの鉄串で焼く焼き鳥(和風とタンドリ)/タイ風ホワイトカレー/玉さん式麻婆豆腐/豚ヒレ肉のオリーブ煮


◆第4章 失敗しない鉄板レシピ
誰でも簡単にできる、そんな気軽でおいしい定番レシピを厳選して紹介。
ヤギ子のエサを拝借してつくるメニューは、思わず笑みがこぼれることだろう。
ギリシャ風ムサカ/紅白のセヴィーチェ/ボリート/ミティティ/ゴーヤーチャンプルー/クーブイリチー/ナスとシイタケの旨煮/玄米チャーハン/白菜のロースト/グリーンサラダ

              ★★★

山と渓谷社でも、登山の本じゃなくてよ(笑)

それはそれは、おしゃれな「男の料理」の一書だ。料理を彩る「世界中への食の旅」のエピソードが楽しい。
写真もとっても素敵な一書。

この本、発刊が2020年だから、著者の玉村豊男氏は今年で80歳!

現在のご活躍は存じてはいないが、きっと今でも素敵な「最後の晩餐」を作られているんじゃないかしら?

たったひとりの奥様をもてなす最高の「料理人」なのだ。

                ー--

今月は、年齢も様々な著名人の方々の書籍を3冊紹介している。

どの書籍も、「生き様」だったり、「レシピ」だったり、「元気を司る言葉」だったりの知恵と工夫が満載の書籍ばかりだった。

改めて読んで、「はあ~~~!!」っと、ため息が漏れる内容の濃さに驚いた。

これぞ、「事実は小説より奇なり」の心境だ。

だから、なにかあっても、エッセイを読むことはやめられない(笑)

さて、12月2週目の金曜日は「図書館の利用法について」を紐解く。

簡単だけれど、これまで考えたことがなかった視点が得られる書籍の紹介を予定している。

それでは、また!

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『SunTAMA Style』2020年12月5日記事

『SunTAMA Style』2021年12月5日記事

『料理家 村上祥子式 78歳のひとり暮らし ちゃんと食べる!すきなことをする!』村上祥子・著(集英社)【選書・自己啓発】

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『料理家 村上祥子式 78歳のひとり暮らし ちゃんと食べる!すいなことをする!』村上祥子・著(集英社)』

簡単レビュー

ちゃんと食べて、ちゃんと生きる」。

村上さんの実践する「食べ力 」は、生き方の栄養学そのもの。ー野崎洋光さん(分とく山 総調理長)

これまでに出版した著書は500冊以上!
生き方、家族、仕事、暮らしの知恵から
80代の夢と計画、おすすめレシピまで。
78歳の料理家・村上祥子の元気の秘密がまるごとこの1冊に!


社宅に住む主婦だったときに、料理コンテストで優勝。その後、料理研究家として活躍を続け、地元・福岡と東京を頻繁に往復してきた村上祥子。管理栄養士として、糖尿病、生活習慣予防改善のためのカロリー控えめで栄養バランスの優れた食事を考案し続け、「たまねぎ氷」「にんたまジャム」など健康に良いアイデアレシピを創ってきた。

ちゃんと食べて、ちゃんと生きる。

現在まで、ぶれない考えが生まれたのは、30代後半で顎骨の骨髄炎を患ったとき。40代に入って病名が判明し、10回の手術で抜歯18本。闘病生活は4年に渡った。「華やかなごちそうよりも、おしゃれなメニューよりも、堅実な食生活が大切」と。憑き物が落ちたように、食べる意味を悟った。

現在、78歳。子どもたちは独立し、夫は6年前に先立ち、後期高齢者のひとり暮らし。

1日3食ちゃんと食べているけれど、手間は省いて簡単に。材料をマグカップに入れ電子レンジでチン! の「マグカップごはん」。肉、魚、野菜をフリーザーバックに入れる「1人分冷凍パック」。料理教室で生徒のニーズを知って編み出したメニューを私生活でも実践。体調は絶好調。子どもたちの食育と、自立するシニアのための料理教室に力を注いでいる。

80代の夢は、美味しいランチを提供する「村上食堂」のオープン。

世界のおばあちゃんを取材して、とっておきのお菓子の作り方を本にまとめること。

好きなことを続けるために、ちゃんと食べ続けている。人生を振り返りながら、気負わない毎日の暮らしぶりを紹介、実際に食べているごはんのレシピをお届け。

●著者について
村上祥子(むらかみさちこ) 料理研究家、管理栄養士、福岡女子大学客員教授。1985年より福岡女子大学で栄養指導講座を15年担当。治療食の開発で、油控えめでも1人分でも短時間でおいしく調理できる電子レンジに着目。以来、研鑽を重ね、電子レンジ調理の第一人者になる。

              ★★★

はあ~~~~凄いバイタリティー溢れる村上祥子さん。

以前、どこかの雑誌で、骨折してしまったのだけれど、2~3日で動き始めてしまった話を読んで、「この方には養生するという観念も習慣も持ちあわせてはいないんだ!」と、その記事から忘れられない人の一人となった。

元気でいるための工夫はどこまでも追及している姿が清々していてちょっとかっこいい。

そして、この本が出版されたのは5年前の2020年。すでに村上祥子さんは83歳になっている。

きっと、夢の村上食堂をオープンし、世界のおばあちゃんを取材して、とっておきのお菓子の作り方を本にまとめているはず。

わたしも、こんな風にちゃんと食べて、好きなことをしっかりとやり続ける女性でありたい。

と、わたしのバイブル的な書籍を紹介した。

それでは、また!

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『SunTAMA Style』2020年12月3日記事

『SunTAMA Style』2021年12月3日記事

『SunTAMA Style』2022年12月3日記事

『Life Tour21st』2017年12月3日記事

https://lifetour.blog.jp/archives/1068993347.html 「自然の中に身をおく」

『貧乏ピッツァ』ヤマザキマリ・著(新潮社新書 1018)【選書・文化】

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『貧乏ピッツァ』ヤマザキマリ」・著 (新潮新書 1018)

簡単レビュー

貧乏だった。けれど今より贅沢だった。


17歳でフィレンツェに留学。極貧の画学生時代に食べたピッツァの味が、今でも忘れられない。

トマト大好きイタリア人、ピッツァにおける経済格差、世界一美味しい意外な日本の飲料など、「創造の原点」という食への渇望を、シャンパンから素麺まで貴賤なく綴る。

さらに世界の朝食や鍋料理、料理が苦手だった亡き母のアップルパイなど、食の記憶とともに溢れる人生のシーンを描き、「味覚の自由」を追求する至極のエッセイ。


もくじ
第1章 「貧乏」が私のかくし味
Ⅰ 私の貧乏メシ
Ⅱ 貧乏ピッツァ
Ⅲ パンに挟んで食べれば世界は平和
Ⅳ 温厚で寛容な「悪魔」

第2章 やっぱりイタリアは美味しい
Ⅰ イタリア式長生きの秘訣
Ⅱ 最高の創造物──プリニウスも夢中だったもの
Ⅲ 真夏の菜園──イタリア人の血はトマトで出来ている
Ⅳ 夏はメロンで乗り切るイタリア
Ⅴ 栗──文明を支えるスーパー・フード
Ⅵ 豆のエゴイズム
Ⅶ ファースト・フードとスロー・フード

第3章 素晴らしき日本の食文化
Ⅰ 地下の天国
Ⅱ 世界一美味しい日本の牛乳
Ⅲ 素麺、シンプルななりをした手強いやつ

第4章 世界を食べる
Ⅰ 世界の朝メシ
Ⅱ 啜り喰ってこそ、醍醐味
Ⅲ 鍋は食べる温泉である
Ⅳ たかが飴玉、されど飴玉
Ⅴ 世界では酒を飲んだあとに何を食べるのか
Ⅵ スパークル飲料は人生賛歌
Ⅶ 世界の「おふくろの味」

第5章 忘れがたき思い出メシ
Ⅰ お節料理か、豚足か
Ⅱ 思い出のアップルパイ
Ⅲ 「出前」のありがたさについて考える
Ⅳ 味覚の自由を謳歌する

あとがき

               ★★★

さあ、12月「師走」になった!

それぞれ、周辺のこまごまな「やらなければならない」ことや、新年に向けて希望を持って「やりたい」こと、またクリスマスなどイベントで頭がいっぱい…という幸せな月間だと思う。

当ブログでも、そんな幸せを後押しするような「ちょっと面白い」や「ちょっと素敵」な書籍を集めてブックレビューしていく予定。

1冊目は、「テルマエ・ロマエ」を著作に持つ、ヤマザキマリさんの抱腹エッセイ。

イタリア在住20年のすべてを洗いざらい書き示した笑いと涙のエッセイ。

まず、「イタリアで暮らす」ことは決して素敵なんかじゃない!ということ。

日本人の大好きなペペロンチーノこそ、イタリア屈指の貧乏パスタ(1食100円を切る!)イタリア人の慎ましい食生活の部分は必読!

フォアグラにペトリュスの美味しさに堪能できる舌の持ち主であり、一方では庶民の愛するおつまみ、例えば日本でいうところの炙ったスルメイカに焼酎などにも充分対応できる幅があるのがイタリア人なのだそう。

そういった、食を通しての文化大国っぷりを忌憚なく披露してくれるエッセイとなっている。

著者自身の貧乏っぷりもさることながら、そういった負の遺産までもをすべてネタに変えるヤマザキマリ氏の凄さが疑似体験できる一書である。

サイゼリアに行き、ペペロンチーノとマルゲリータを赤ワインで流し込むのが大好きなわたし(笑)

今週は、食に関するプロフェッショナルな方々の書籍をチョイスする予定。

そうそう、決めたことがあるから、ここに書き残しておこう。
~人生最後の日まで、本の紹介を仕事として続けよう~

セミプロで生涯現役で行きたい。迷いはない。

それでは、また!

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『SunTAMA Style』2020年12月1日記事

『SunTAMA Style』2020年12月1日記事

『SunTAMA Style』2022年12月1日記事

『SunTAMA Style』2023年12月1日記事

『みいこStyle』2019年12月1日記事

https://miikostyle.blog.jp/archives/22353853.html 「芥川賞作家の話を聞く」

『成熟スイッチ』林 真理子・著(講談社現代新書)【選書・ワークスタイル/文化/自己啓発】

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『成熟スイッチ』林 真理子・著(講談社現代新書)

簡単レビュー

昨日とは少し違う自分になる「成熟スイッチ」はすぐそこにある――。
ベストセラー『野心のすすめ』から9年、人気作家が成熟世代におくる待望の人生論新書。

日大理事長就任、「老い」との近づき方など、自身の成熟の現在地を明かしながら、
「人間関係の心得」「世間を渡る作法」ほか四つの成熟のテーマについて綴っていく。

先輩・後輩世代とのつき合い方、自分の株が上がる「お礼」の方法、
会話を面白くする「毒」の入れ方など、著者ならではの成熟テクニックが詰まった一冊!

もくじ
序 章 四つの成熟

第一章 人間関係の心得
愛は惜しみなく/人づき合いは変化していく/成熟を教えてくれた人/広がる人脈と後輩世代/女と男の距離

章間 私の成熟スイッチ・1
未熟者が「長」になるまで

第二章 世間を渡る作法
感謝の流儀/品性が試される時/社交のタブー/話術のスパイス/時間を制する者、世を制す

章間 私の成熟スイッチ・2
王道を行くか、センスで生きるか

第三章 面白がって生きる
お金を味方につける/仕事をどう面白がるか/読書の快楽/遊びの本気、出好きの好奇心

章間 私の成熟スイッチ・3
生き残るのは変化するもの

第四章 人生を俯瞰する
「俯瞰力」と「自己愛」の効用/老いとの近づき方/家族が教えてくれる成熟/レールに乗ってーーあとがきにかえて

               ★★★ 

昨日、本当に久しぶりに雑誌を図書館で物色した。

あれ?この本持ってる・・・ある雑誌の表紙に書かれた一冊の書籍への著者自身のアンサー。

へえ、もう、発刊から3年が経過していたのね。

日本大学理事長までに昇りつめた、希代の女性作家・林 真理子女史の人生論新書である。

『成熟スイッチ』(講談社現代新書)の、アンサー版が、こうして最新雑誌に掲載されていたのを見つけたのでさっそく、新書と雑誌をレビューしたってわけ。

Ku:nel (クウネル) 2025年 11月号 [素敵な大人になるためにしたいこと、やめること]

簡単レビュー

素敵な大人になるためにしたいこと、やめること

やめること、したいこと。かっこいい人の流儀。
板谷由夏/浅野順子

ジェーン・スー 伊藤亜和対談
私たちが思う素敵な大人について。

愛したり、反発したり。
母が娘に伝えた素敵な大人への道。
平野レミ/甘糟りり子
神津はづき/小川 糸

林 真理子が解く、成熟できる女性とは?

ファッションも暮らしもお手本にしたい、
向田邦子の美しい生き方。

川邉サチコ
私を成長させてくれた、かっこいい大人たち。

おしゃれの履歴書。
島田順子/結城アンナ

自分らしく、自由に。
ぶれないおしゃれが素敵な人たち。
長谷川弘美/杉山育子/久保まゆみ/小川夢乃

地曳いく子が斬る!
おしゃれな人のヘアスタイルは何が違うのか?

映画が教えてくれるチャーミングな大人の魅力。
美木ちがや/西山栄子/金原由佳/渡辺真起子

「捨てる、やめる、手放す」がキーワード、
生き方のヒントをくれる本が売れています。

昼田祥子が気づいた、
服を1000枚捨てたら、心に幸せが入ってきた。

住まいを小さく、持ち物は最小限にしたら
暮らしがうまく回り出しました。

佐藤可士和が心掛ける、
シンプルにすれば暮らしが心地いい。

辛酸なめ子がアップデート
これまでの常識が通じない新・大人のマナー。

一田憲子が続けている
前向きマインドの作り方7

齋藤 薫が提案
大人になったらインナーケアが大切。

                 ★★★

2冊の書籍を紹介したが、なんとも「攻めに攻めている」感じがかっこいい!

特に雑誌に登場する面々のキラキラした成熟度はハンパない!

中身も一流なんだろう、皆さん「昨日とは少し違う自分」をある意味、必死になって体現しているのが凄いし、好感度抜群だ。

そして、皆「歳だから・・・」とか「もう若くないから・・・」なんて言い訳できない仕事の充実ぶりが誌面満載の一冊。

わたしは、林 真理子女史の書籍は小説からエッセイそして雑誌の対談や新書の論議まで、ほぼ全部読破している。別に凄くもないし、ましてや「推し」でもないの(笑)

ただ、彼女の持つメンタリティーや仕事感が大好きなの。

「自分で唯一無二の仕事を作り上げて、自分でしっかりと稼いで、誰にも気兼ねなく遊ぶ・・・」という価値観の在り方というか、「世間や人に負けない」ところが好きで、読むのを辞められずにずっと愛読してきた。

そういえば、こうも言っていた「文章なんて、日本語を知りしゃべれたら、だ~れだって書ける」と。


そして、成熟=老いとの戦いであるのだが、「いくつになっても変化を厭わず」「全力で人を喜ばせる生き方」と「達観してちょっとしたことに動じない、内側にはアグレッシブな熱いものを持つ」という成熟の理想を教えてくれた。

偉ぶらず、愚直に書き続ける林 真理子女史。

彼女が書き続けている間は、わたしも「一緒になって頑張ろう」と心にしている。

それでは、また!

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『SunTAMA Style』2020年11月17日記事

『SunTAMA Style』2021年11月17日記事

『SunTAMA Style』2022年11月17日記事

『SunTAMA Style』2023年11月17日記事

『バッグをザックに持ち替えて』唯川 恵・著(光文社)【選書・文化】

【ブログ新規追加1424回】

『バッグをザックに持ち替えて』唯川 恵・著(光文社)

簡単レビュー

今も不思議に思う。この私が山登りをするようになるなんて。

「興味はあるけどつらそうで……」
「体力がないから無理……」
そんなあなたも心配ご無用。唯川式登山のススメ。

取材のためのはじめての登山が辛くて、山なんてやめた……はずだった。それが浅間山を皮切りに、谷川岳や八ヶ岳、そして富士山、ついには標高五〇〇〇メートルを越えるエベレスト街道を歩くまでに。

何が楽しいのか? 辛いのにどうしてまた登ってしまうのか?

山道具から下山後の宴会まで、さまざまな山の魅力を描いた傑作エッセイ。

               ★★★

富山市立図書館で見つけた「わたしの唯一のお土産」の1冊。

愛犬をのびのびと育てるために東京から軽井沢への移住を決意。

しかし、その愛犬も数年後に天寿を全うした。愛犬のお世話に明け暮れた著者。その穴埋めにご主人様から「浅間山への登山」をすすめられたのが、山の始まりだった。

そこから、はじめは途中までしか登れず身体中が悲鳴を上げていったが、なにしろペットロスからの呪縛を解き放つ効果は抜群!

そして、浅間山を季節を問わず、100回以上も登ることとなった。(火山警報期間は八ヶ岳などに遠征する)

元、大学の登山部に所属していたご主人様のアルパインリーダーぶりが、本当に素晴らしく、一つ一つのアドバイスや山への検知に舌を巻いた。

そんな中、著者がせっかく苦しくも素晴らしい登山体験期を過ごしたことを、何かの形で書籍化したい!と思い立った時、編集者から「エベレスト登山家である田部井淳子さん」を紹介される。

取材を重ねるうちに、彼女の生涯をまとめてみたくなっていく。その過程までがこのエッセイには描かれている。

著者の作品はこちら→『淳子のてっぺん』唯川 恵・著 (幻冬舎文庫)

簡単レビュー

山が好きで、会社勤めをしながら国内の様々な山に登っていた淳子。

「エベレスト? 女なんかに登れるもんか」その言葉に奮起し、彼女は女性だけの隊で世界最高峰を目指す。

苦しい資金繰り、寝る暇もない膨大な準備、隊員同士の軋轢を乗り越え、8848メートルの頂きに立った淳子の胸に去来したのは……。

登山家・田部井淳子さんの挑戦を完全小説化。

               ★

冒頭のエッセイだが、最終章では著者自身が「エベレスト街道」への12日間トレッキングという登山旅に編集者たちと出かける過程が描かれている。

4000m~5000mの間で厳しい高山病にかかり、最終地へは、たった一人だけが到達できた登山旅の模様が文章で読み取れる。

装丁可愛さからは、想像できない傑作エッセイだ。 

           ー--           

わたしは、小説家が書く「エッセイ」の大ファンなのだ。

小説家がどんな生活を好んでいるか?どんな食べ物が好きか?趣味は?家族関係など、その作品を創り出す芳醇な背景を知りたくて、かなりのエッセイを読んできた。

わたしの編集者的フェチな部分かも(笑)

というわけで、小説家の素敵なエッセイを見つけたので紹介した。

それでは、また!

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『SunTAMA Style』2020年11月7日記事

『SunTAMA Style』2021年11月7日記事

『SunTAMA Style』2022年11月7日記事

『Life Tour21st』2017年11月7日記事

https://lifetour.blog.jp/archives/1068628121.html 「ワクワクする仕掛けをどう作る?」

『てっぺんの向こうにあなたがいる』公開初日に観てきた【映画・文化】

【ブログ新規追加1422回】

※ エベレストのシーン撮影は立山・室堂で撮られた。

『てっぺんの向こうにあなたがいる』

あらすじ

1975年、世界最高峰エベレストの登頂に、女性として世界で初めて成功した多部井淳子。

世界中を驚かせたその偉業は淳子自身や友人、家族たちに光を与えたが、深い影も落とすことになった。

その後、晩年は闘病生活を送り、余命宣告を受けたにもかかわらず「苦しい時こそ笑う」と家族や友人、周囲を巻き込んでいく淳子。彼女は登山家として、人生を懸けて山へ挑み続ける。

キャストとその周辺

吉永小百合と阪本順治監督が『北のカナリアたち』以来13年ぶりにタッグを組み、世界最高峰であるエベレスト登頂に女性で世界初成功した田部井淳子の勇壮な生涯を描く。

出演は『箱男』の佐藤浩市、『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』の天海祐希、『私にふさわしいホテル』ののんをはじめ、木村文乃、若葉竜也、工藤阿須加、茅島みずきらが脇を固める。

                ★★★

10月31日 今月の仕事を終えて、映画館へ。一人映画を楽しんできた。

もう、本当に素敵なご夫婦の物語だった。

息子とのいさかいや女性同士のいざこざが、主人公(淳子)を痛めつけるが、彼女の持つ平和的な発想で周囲を巻き込んで、問題が問題でなくなっていく。

吉永小百合さんの映画はもしかしたら初めて?!あの方の声が素敵だなあ・・・と、ずっと思っていた。

夫役の佐藤浩市さんもいい夫だったわ(笑)

天海祐希さん、のんさん、木村文乃さんなどの女優陣も「あんな友達欲しいなあ」と、見入ってしまったわ。

女性エベレスト登頂を果たした「世界の田部井淳子」の偉業であるがゆえの苦悩や、支えた家族の物語だ。

一見、とても地味な映画でエベレスト登頂達成の頃の映像が多く、色彩的にもかなり古い感じはゆがめないだろう。

だが、見終わったあとで、しばし「じ~~~ん」と、心に残る映画だと感じた。

そうそう、映画館を出たら、大雨だったの。

でも、「虹を見たければ、ちょっとやそっとの雨は我慢しなくちゃ」とか思えるいい休息時間だった。

映画って素晴らしい!

それでは、また!

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【SunTAMA Style】2020年10月31日記事

【SunTAMA Style】2021年10月31日記事

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【Life Tour21st】2017年10月31日記事

https://lifetour.blog.jp/archives/1068496636.html 「この一年闘い終えて」

👑ベストセラー『ピアノが弾けるようになる本』ジェイムズ・ローズ・著/稲垣えみ子・訳(マガジンハウス)【選書・文化】

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『ピアノが弾けるようになる本』ジェイムズ・ローズ・著/稲垣えみ子・訳(マガジンハウス)

簡単レビュー

日2小節ずつ6週間
バッハを弾いて
人生を変えよう!

著者のローズは大人になってから独学でピアノを学び直した異色のピアニスト。
大人のピアノの第一人者ともいえる稲垣えみ子による日本語訳でお届け。

楽譜の読み方の基礎から始まり、
1日2小節ずつの練習で6週間後には
バッハの前奏曲が弾けるようになる
大人のピアノ入門決定版。


ピアノと向き合うことは、生きる上で大きな力となる。
幼少から弾いてなくても、才能がなくても、大丈夫。
大事なのは、決して急がないこと。コツコツ一つずつ。 
結局は、ゆっくりやることが一番「早い」のだから。
---稲垣えみ子

              ★★★

以前、ピアノ教師をしていた時にびっくりするような「大人」の生徒に出会った。

とてもお金持ちの方で専業主婦をされていたと記憶している。

はじめてのレッスンの日、初心者というその方は、いきなりピアノに向かい、ショパン作曲「幻想即興曲」の冒頭4小節を弾き始めたのだ。

でも、その4小節を弾き終わると、ぴた!っと止まってしまった。

せんせ!種明かししましょう!「私は名曲のはじめだけを練習して弾けるようにするのが趣味なの。これで人を驚かせたくって・・・」と、くったくもなく笑っていたのだ。

話を続けると、「ちゃんと、1曲ひけるようになりたくてレッスンをお願いしたってわけ」

で、わたしは初心者の必ず通る道の「ブルグミュラー25の練習曲」と「バッハ・インベンション」をお渡しし、数か月レッスンに励んで頂いた。

元々筋がよいので、ブルグミュラーもバッハもそれぞれ1曲づつ仕上げることができた。

彼女との付き合いはそこまで。

「せっかくだから発表会にお出になったら?」と、お誘いするも「いいんです。1曲だけちゃんと弾ければ」とおっしゃった。

めっちゃコスパの高い面白い生徒さんだったわ。ウソみたいなほんとの話。

今回紹介した「ピアノが弾けるようになる本」も大人が1日2小節バッハを弾きながら「ちゃんと1曲弾けるようになっていく」という本。

これなら、家でひっそりと練習して、ある日「あっと!」人を驚かせることも可能かも。

ストリートピアノを弾いてみたい!なんていう願望がある人とかにはうってつけ。

そして、意外だが訳の稲垣えみ子氏はえみ子節はまったくなく、一翻訳者として完璧な仕事をされている(凄いというか笑)

とってもおしゃれな装丁の新刊(2025年7月5日発刊)を紹介した。

それではまた!

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『SunTAMA Style』2020年10月29日記事

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