新年2冊目は雑誌を紹介♪~『週刊ダイヤモンド』ダイヤモンド社~ビジネス雑誌で今年を占う【選書・ワークスタイル】

【ブログ新規追加947回】

2023年明けて、早や4日。

おせちもいっぱい食べたし、良く飲んだし、TV三昧もした。

普段はあまり観ないTVだったり、爆食い、それなりに飲みだったり、良く眠ったし。

年末から7日間しっかりと休んで。充電満タン(笑)

で、今日は仕事はじめとして、まず雑誌で2023年を占う大予測を読んだ。(日経新聞元旦号、ダイヤモンド、東洋経済の三つ巴・笑)

ま、株価の推移とかよくわかんないけど、今年伸びる企業100社とか、法改正で生前贈与の体系が変わる(綴じ込み付録がすごいよ)など、興味深い記事がめじろ押し!

良くわからなくても、言葉の意味はいくらでも検索できるし、知っておいたほうが有利だと思うから、検索しつつ、ざっと読み進めてみたら、すっかり、仕事脳になれたよ。

『週刊ダイヤモンド』ダイヤモンド社

週刊ダイヤモンド 最新号:2022年12/24・31合併 (発売日2022年12月19日)

ダイヤモンド社

特集
総予測2023
新時代に突入! どうなる?
株価・円安・物価・企業業績

2023年カレンダー
巨人たちの足跡
本誌記者9人 緊急座談会 本誌記者が予測! 日本企業「8大テーマ」

株価・景気・投資

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                    ★

  

ああ、早く仕事に出たいわん(笑)

では、また!

今さらながらブログの構成を考える~PV狙いじゃないわたしだけの構成とは?~ベストセラー新書も紹介♪【紙上講座/ 選書・ブログの構成】

【ブログ新規追加878回】

ブログを毎日更新して、早や878回となった。

別段、何があるわけじゃないのだけれど、わたし自身、ブログの文章構成をどんな風にとらえているのか?を明確に書き起こしてみようかな?と、思い立った。ここではあくまで構成にスポットを当ててみたい。

よくWEB記事等で見かける、構成の内容を利用して書いてみるよ。(ブックレビューライターだった時の運用法がまさにこれ!)

PV何万とかの(ちょっと昔のブロガー風・笑)文章構成はだいたいこんなかな(WEBでよく見る起業ブログとか)。はじめから終わりまでを注釈を入れながら書き出してみる。

⦿ ブログ記事の構成全般

タイトル →(Googleの SEO上位に食い込みやすい言葉やキーワードを並べる・そういったツールもいろいろあるよ。例えばラッコワードがおすすめ。無料ツールだからわたしも、一応登録済み)タイトルは長くても20文字以内で。

序文→ブログの初めに、(ブックライターだったわたしの場合)著作や出版の趣旨などを書き記した文章を用意する。いわゆるはしがきである。(意外と、この序文のとらえ方が間違っているブロガーさんをたまに見かける。せめて、記事のテーマに沿った内容をサクっと、500文字程度でまとめるといい)

• 見出しタイトル(1)~本文(1000文字)

• 見出しタイトル(2)~本文(1000文字)

• 見出しタイトル(3)~本文(1000文字)

※ 見出しタイトルは長くても20文字以内でね(SEOがらみ・笑)

• まとめ(1~3までの記事のポイントを500文字程度でまとめる。箇条書きも利用しよう!)

• 〆の文(テーマに沿った筆者独自のエピソードがいい。でも長文はNG。長くても500文字程度で)

と、こんな感じでざっくり5000文字未満の記事が読みやすい。(マーケティングの結果)

わたしは、自分が好む記事もだいたいこのレベル。あまり触手を広げ過ぎて見出しタイトルが10個もある記事はほぼ読まない。か、スクロールして読みたいところだけつまみ食いするよ(笑)

というわけで、こんな感じで何かテーマを掘り下げる文章を書かなければならない時の「お助け構成」を書き出した。

よかったら、ぜひ、この構成を使ってみてね。

                     ★

今、若い人の映画離れが起こっている!という記事を読んだ。

原因はやはり「飽きてしまう」のだそうで、ストーリーを追うのがめんどくさくて、核心のみ知りたい!とか、エンドのみ知りたい!という断片的な発想が根底にあるらしい。

これはねえ、すごくよく分かる心理だ。だって、わたし自身がそうだから。

もう、2時間や3時間の映画に没頭できない。途中で飽きてしまうんだもん。だから、映画もよっぽどのことがない限り観なくなった(泣)

で、話を戻すけれど、先にあげた5000文字未満の文章って、今のわたし達が日常生活で「書いたり」「読んだり」することが最も多い文字数なのだ。

例えば地域の会報、会社の書類や企画書、家族や友人に宛てた近況報告など、短文がほとんどでしょう?

だから、今、書くとしたら「短文」をいかに上手に書けるか?を習うほうが時代に即していると痛烈に感じる。

                     ★

短い文章をうまく書きたいと願う人にとって、うってつけのベストセラー本を見つけた。ここで紹介する。

『書く力  加藤周一の名文に学ぶ』鷲巣 力・著(集英社新書)

簡単レビュー

上手い文章とは、どういうものなのか?
これから文章を学ぼうとする人への、このうえない入門書だ。

書籍の主な内容
戦後日本を代表する思想家・加藤周一は、平凡社の『世界大百科事典』編集長を務めた知識人であり、海外の20を超える大学で教鞭を採った国際人でもある。
著書は300冊以上。
名文家として知られるが、その短文は簡にして要を得た珠玉の文である。

本書では、厖大な作品群から現代日本語の精髄ともいうべき短文を厳選。
「読点」「起承転結」「三点整理」「比較対照」「比喩表現」など24項目を採りあげ、文章を書くうえでの心髄に迫った。

【目次】
まえがき

第1部 基礎編
文は短く/読点は雄弁だ/見ることが基本/五感でつかむ/経験を通して考える/主題を設定する/起承転結をつくる/文章に構造を与える

第2部 実践編
むつかしいことをやさしく/論点は三点に絞る/強調で論点は明確に/鮮やかな比較対照/大局観と細部への眼/例示は秩序立てて/具体と抽象の往復/現在と歴史の往還/比喩がもつ説得力/諷刺諧謔で真実を/否定による肯定/確率表現を的確に

第3部 応用編
紹介文/追悼文/書評文/鑑賞文

あとがき

                     ★

さて、気がついたかな?

先に書き出した記事構成でレビューを書いてみたんだ。

•タイトル→簡単レビュー

• 見出しタイトル(1)→書籍の主な内容

• 見出しタイトル(2)→もくじ

• まとめ→あとがき

と、こんな風にサクっと、選書レビューを記事にすることもできる。

今回のブログでは、文章の構成にポイントを絞って書いてみた。

さあ!構成を頭に叩き込んで、書きたいことを目いっぱい書いてみようじゃないか!!

文法周辺の話はいつか・どこかでする(笑)




※ TOP写真は、昨日の寒空と山々の風景を帰宅途中で撮った。新しく買ったスマホ撮影がちょびっと楽しくて。

(文字総数2450文字)

コミック『ガクサン』佐原実波・著(モーニングコミックス)紹介♪【選書・ワークスタイル】

【ブログ新規追加843回】

• 簡単レビュー

参考書出版社に中途入社した茅野うるし。
そこで出会ったのはクセが強すぎる参考書オタク・福山だった。
立ち読みしてばかりだったり、お客さんの中学生を泣かせたり…社会人としてはヤバすぎる福山だったが、参考書の詳しさは尋常じゃないようで…?
参考書オタク男×サブカルミーハー女
凸凹(でこ ぼこ)お仕事コメディ!

『ガクサン』佐原実波・著(モーニングコミックス)

今日、仕事場(大型書店)売り場でこんなコミック?!を見つけた。

『ガクサン』だと?学参でしょ?(笑)

学参とは、いわゆる学習参考書の略だ。

わたしも、このコミックの主人公と同じく、学習参考書の出版社に勤めている。

さっそく、家に帰って『ガクサン』の試し読みをしてみた。

そこに広がる景色は・・・。もうね、これ読んだら、絶対に勉強したくなる!

学参売り場に今ならだいたい面陳か平積みされているハズ。

面白い時代になったものだ。勉強のための書籍売り場に突然現れたコミック。

このコミックに書かれている大筋のテーマは「独学でも勉強はできる!学参さえあれば!」という手ほどきのコミックなのだ。

わたしも今日は詰め込み営業で、たくさんの学参の補充をさせて頂いた。

このコミックから、学習参考書の需要が上がることを期待したい。

あっ『ガクサン』は第二巻まで出ているよ。

さあさ、勉強したい方は急いで!『ガクサン』を読んでみて♪

★2024年3月13日更新 積み立てNISAを始める前に読んでおきたい書籍『』ディスカバー・トゥエンティワン【選書・ワークスタイル】

【ブログ新規追加654回】

積み立てNISAを始めたいと思い昨年だったか、WEB決済の楽天証券のアカウントを入手したがど~も、運用が面倒くさくてなかなか始められてはいない。

そうするうちに、だいたい積み立てNISAってなに?

どこが有利なの?

と、目的やなぜ利用したかったのか?あやふやになってたんで、ここでもう一度確認をしようと、思いたった。

                    ★

つみたてNISAとは、長期の積立・分散投資を通じた資産形成を後押しするために創設された税制優遇制度です。 毎年40万円まで投資することが可能で、最長20年間、投資から得た利益が非課税となります。

年間投資上限額: 40万円

非課税の対象: 非課税口座で保有する公募株式など

非課税期間: 最長20年間

投資方法の制限: 積立投資

資料先→https://www.mizuhobank.co.jp/retail/products/nisa/tsumitate/index.htmlみずほ銀行

                 ★

分散投資に対する税金非課税のこと。まあ、「持っている人」からすれば、こりゃあ積み立てておけばムダに税金を支払わずに済む有利な制度というか商品だ。

わたしは「持っていない」ので(笑)非課税をどーの・こーのとする場面が未だにないけど、知っておいて損はないなと、改めて週末勉強に組み込んでみた。

金融の知識をシュッと、頭に入れるために用意した教科書がこちら。

普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門』山崎俊輔・著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

FIREとは、Financial Independence Retire Earlyの略で、「経済自由を達成して早期リタイアする」という意味。

わたしの知り合いは、経済的自由は達成したが早期リタイアはせず、今もガンガン働いている。

経済的自由というのは、投資や不動産などからの不労所得が日々の生活費を上回った状態を指す。

ここで、本書の一部を引用する。

                  ★

早いリタイアを希望するなら資産形成のピッチをかなり早く行う必要があります。自分がどれくらいの年齢でFIREを目指すか、取り組む早い段階でイメージをつくっておかなければいけません。

また、最後のゴールを決めるのもまた自分です。ある程度資産が貯ったなと思ったら、自分でFIREのタイミングを見極め、決断する必要があります。50 歳代後半以降であれば、計算は比較的簡単ですが、40歳代でのFIREであれば、そこまでつくってきた財産で本当に一生やりくりできるのか真剣に考えないといけません。

アーリーリタイアに入ったあと、やはり資金ショートの恐れがあるからと、再就職をして普通に稼ぎ直すのは難しいでしょう。

FIREは40歳で実現するという決まりはないのです。

                   ★

たんに、早期リタイアを目指す・・・とはちょっと視点が違う。

徹底的に金融や世界の情勢を勉強しつつ、投資家として慎ましく生活をするという姿勢を身に着けるための名書であることは間違いない。

わたしはまだガンガン働きたい人間だ。早期リタイアする気もないし、運用する資産もない。

しかし、こうも考える。

「働かなくても増えるお金の方が多い状態」がFIREで叶えられるのなら、知識と方法はいくらでも詰め込めるのだと。

しかも、こういった資産形成に準ずる知識を持っていれば、きっとどこかで自分や家族を救えるんじゃないだろうか?

50代の終わりにふと、そんなことを頭の片隅で考え始めている。      

「日本経済新聞」1月1日朝刊を開いて思ったこと~今の世相は新聞広告に現れる?~以前取り上げた書籍も再度紹介する🎶【選書・ワークスタイル】

【ブログ新規追加587回】

わたしのブログのコンセプト(全体を貫く観点)は、「本」の紹介である。

出版営業という本職からも「本」に関係する話や情報が一番ふさわしいと考えたからだ。

で、新聞の広告もとても大事な今の世相を繁栄するツールだと常々思ってきた。

今朝の日本経済新聞の元旦号を開いて「おや?」と、感じたのが、トップの写真の書籍広告だった。2019年、ビジネス書籍年間ベストセラー獲得。

すでに3年前の発刊だ。今に必要なのだろうか?

この書籍の根幹にあるのは「娘と父の攻防」であり、大学生になっても己のやりたい仕事が見つからず悶々とする娘に対して、ビジネスの基本や考え方の一切をまとめたテキストだ。

しかし、その内容はテキストなどではなかった。一本の家族の歴史をまるで映像で見せつけられたかのような精細な文章だった。

以前、このブログでも紹介したことのある書籍だ。記事の再度アップをしておこう。↓

当時のわたしが仕事で受けた不遇と心境をこの書籍を交えて書いた一本だった。

今、コロナ禍で誰もが将来を描きにくくなっているそうだ。

今朝の日本経済新聞の記事にも「競争・再挑戦・成長」の好循環を生むには?とか、「コロナ禍の間に生活や仕事を立て直すには?」とか。

新聞記事自体が、こういった難問を解いてくれるわけじゃないのは誰もが知っている。

それでも記事から問題提起を受けて、自問自答したビジネスマンは多かったのではないか?と、わたしは感じた。

そういった記事の真下に、さきほどの「苦しかったときの話をしようか」の大々的なセールスが出ていたんだ。

そうか、そうだよね。みんなまだまだ苦しさの真っただ中なんだもの。

どうやって苦境を乗り越えたのか?

その時の心境をつぶさに語った、こうした書籍がまだまだ困難に悩むビジネスマンに売れ続けているんだと改めて知った。

で、以前の記事には「苦しかったときの話をしようか」の書籍レビューやAmazon広告も載せてある。ご興味のある方はぜひ、記事を開いてみて!

お正月は、仕事や人生をゆっくりと振り返る有意義な時間が取りやすい。

そんな時にぴったりな一冊の紹介。

今年もジャンルをまたいでどんどん書籍のレビューや紹介文を書いて行く。

どうぞ、楽しみにしていてね。

★2024年11月27日更新 『楽園のカンヴァス』原田マハ(株 新潮社)~読後レビュー【選書・ワークスタイル】

【ブログ新規追加551回】

楽園のカンヴァス』原田マハ・著 新潮社

あらすじ

ニューヨークで活躍する鬼才キュレーター ティム・ブラウン。

彼はある日、スイスの大邸宅に招かれた。

そこで目にしたのは巨匠アンリ・ルソーの名作「夢」に酷似した作品だった。

持ち主は、ティムに「正しく真贋決定した者にこの絵を譲る」と告げる。そしてティムにてがかりとなる謎の古書を手渡す。

リミットは7日後。

そしてライバルは日本人研究者の早川織絵。彼女はアンリ・ルソーの研究では第一人者だ。

そして、ルソーとピカソ。二人の天才がカンヴァスに籠めた想いとは。

また、ティムと織絵、二人の名キュレーターが一枚の絵を巡り戦いの火花を散らす。

                 ★

読後レビュー

美術史に関する小説の多くはミステリーだ。

以前、山梨県立美術館の所蔵する「種をまく人」ジャン=フランソワ・ミレー作を見に行った時、その絵画の書かれた歴史をひも解いた解説を読んだのだが、美術館所蔵の作品は大変珍しい「唯一、元の版木に描かれた作品」だった。

要するに油絵の場合、絵自体は何度もそぎ落とすことが可能だ。以前、誰かの描いた作品を削ぎ落して上描きすることも当たり前にできる。

例えば「絵そのものに家系の真実を埋め込んで描き、その上から別の「絵」を描いて隠す」など、謎を仕掛けることや真実を迷宮入りさせる」格好の材料となってきた絵画の存在。

今回、読んだ『楽園のカンヴァス』も、まさに「夢」という作品の持つ謎を解き明かすために二人の名キュレーターが火花を散らす。

ミステリー小説としては、かなりスリリングでもたつかず、一気に読める。

著者は小説家以前は学芸員=キュレーター職だったわけで、美術関係の仕事に関するムリやムダの描写が興味深い。

わたしが面白い!と感じたのは、美術館の部屋にそれぞれ配置されている「人」の話だ。

彼らは「監視員」だそうだ。貴重な美術品を人の手から守るために時間ごとに部屋を巡回しながら一日中、世界の名立たる名画との時間を過ごす。

美術館の「監視員」の仕事は、あくまでも鑑賞者が靜かな環境で正しく鑑賞するかどうかを見守ることにある。

解説をするわけでもなく、案内をするのでもない。ただ「この絵の画家は誰ですか?」などの質問には間違いなく答えられなければならない。そのための作品の背景は勉強しておかなければならない。

その場にただ無機質な表情で座っているだけなんて・・・よく美術館で監視員の方々を見かけるのだが、「つまらないだろな」「あくびはかみ殺してるんだろうな」などと色々勘ぐっていた。

唯一の各部屋への移動だけが、音もなく沈殿する空気を攪拌する役目があるようだ。

そして本書では、監視員はキュレーターではないから、普通のアルバイトやパートで募集されているのだと説明がなされている。

しかし、見方を変えれば、美術館の監視員とは「学芸員よりも、研究者よりも、絵画コレクターよりも、誰よりも、名画に向かい続けている人たちなのだ」と言えよう。

~閉ざされた空間に滔々と靜かに流れる時間。朝十時から午後五時までそこから逃れることはできない。まったくの刺激も変化も事件もない。絶対にあってはならないのだ~

どう?こんな仕事は。

とことん、美術が好きで浸りたい方は、ぜひ美術館「監視員」に応募ください(笑)

• 最後に

母と娘の人間模様も読みどころのひとつ。原田マハ氏らしい、スキッとしながらもどこか切ない心の様子が見事に描かれている名書。

晩い秋にはぜひ!こんな美術ミステリーをどうぞ。


『メイドの手帖 最低賃金でトイレを掃除し「書くこと」で自らを救ったシングルマザーの物語』ステファニー・ランド / 著 (株式会社双葉社)【選書・ワークスタイル】

【ブログ新規追加511回】

メイドの手帖 最低賃金でトイレを掃除し「書く事で自らを救ったシングルマザーの物語』ステファニー・ランド / 著 (株式会社双葉社)

• あらすじ

夫からの精神的DVを受け続ける女性ステファニー。

地獄から抜け出すために選んだ新たな道=職業は「メイド」と「書くこと」だった。

シングルマザーとなって幼い娘と生きるステファニーの前に立ちはだかる壁とは・・・。

親も友だちも公的支援も彼女を突き放してゆく。

それがどれだけ残酷で浅はかなのかも知らずに。

               ☆彡

Netflixで今、話題の作品。(10月1日から配信中)

書籍が先に出ていたので、まず読んでからと思い手に取った。

『メイドの手帖』とは、生活の糧にメイドとして働きながら「書くこと」で人生を獲得してゆく女性の物語だ。

(画像;Netflixより拝借)

•『メイドの手帖』書籍レビュー

著者の実体験を赤裸々に、かつ詳細に語り綴った一書。

シングルマザーのステファニーは、一人娘のミアを期間限定のホームレスシェルター(避難シェルター)で育てつつ、最低賃金のメイド、いわゆる清掃員として働いている。

1歳の誕生日を迎えたミア。歩き始めたばかりだ。

ただ、ミアの初めて立ったところはグレイの壁と薄汚れたキッチンだけの小さな「ホームレスシェルター(避難シェルター)」だった。

それでも、愛する我が子の成長を祝うために無機質で薄汚れた部屋をきれいに飾り立てる母ステファニー。

DVを振るう元パートナーや、経済的自立を阻む恋人、ステファニーには気持ちも振舞いも冷ややかなな両親。

この健気な親子を見守り、助けてくれる人の少ない過酷な実情。

貧困や社会の偏見など、これでもか!と、彼女の自己肯定感を引き下げる要因ばかりなのがとても辛く、読み続ける意欲を削がれやすいものだった。

しかし、彼女は絶対に希望を捨てなかった。

地獄のような運命も、たった一本のペンで切り拓いていくと決めて、ありとあらゆる行動を勝ちとり本当に夢を叶えてしまう。

子どもの頃から文章を書くのが得意で、また好きで仕方がなかった。もちろん将来の夢は「作家」となって、自らの運命に決着をつけてゆくのが願いだ。

強き信念のもと、夢と希望を「書くこと」で叶えたステファニーの自伝的作品だ。

発売早々に全米でベストセラー入りし、オバマ大統領時代には推薦図書にも選ばれた。現在、NETFLIXで映像化されている。

• 読後感

最後まで、読み続ける辛さはこれほどとは。

何度もやめよう!と、立ち止まりながらも、最終章まで辿りついた。

救いはやはり、子どもの成長する姿だった。

過酷な運命に翻弄され続けた幼いミアが幼稚園に入り「ママ、ハイキングに行こう!」と、ミズーリの小高い山(標高150m)へハイキングに誘う場面が素晴らしい。

ハイキングの途中でへばりながらも何とか頂上に登り切った姿が清々しい。たくましくなったミアの成長ぶりが、泣きたくなるほど嬉しかった。

小さなミアを育てながら、来る日も来る日もペンを走らせて、今、自分が置かれている過酷な仕事の状況や子育て、恋愛、辛辣な言葉を浴びせる世間、狂暴な精神的DVを受けたことなどを、時系列にどんどん、自分の言葉ですべてを書き綴ってきた。いや、書かずにはいられなかったのだろう。

この「書く」という行為がどれだけ彼女の自己肯定感を「引き上げた」のか計り知れない。

書かずにはいられなかった一書。結果は全米で大ベストセラーとなって、優秀な書き手として世間に迎えられたのだ。

また、あれだけまわりにこの親子を助け支援する者がいなかったのだが、最後には、書籍の数ページを擁するぐらいの支援者に囲まれていた。

そして、数々の支援者に向けて贈られたステファニーのメッセージは「私のそばで一緒に歩いてくれて、ありがとう」だった。

読んで良かった一書となった。

奥付の一節から

~生計を立てることと、人生を築くことは別なのだと知った~マヤ・アンジェロアのことば

『働かないの』群 ようこ・著(KADOKAWA)【選書・ワークスタイル】

【ブログ新規追加445回】

主人公 キョウコ 48歳。無職。月10万円生活(貯金を切り崩す)。独身。

都内のおんぼろ木造アパートに気のおけない女たちとつかず離れずに自由に暮している。

働かないの~れんげ荘物語

簡単レビュー

2009年の第一作から3年後の2011年3月キョウコは48歳になった。まだ、独身。ひとりでれんげ荘に住んでいた。

2011年3月といえば、東日本大震災が起った年。作品でもおんぼろ木造アパートのれんげ荘は地震にも倒壊しなかった。管理会社社長はほんとにいい人で、木枠の窓をアルミサッシに変え、窓枠にはめ込むタイプのエアコンまで無償で取り付けてくれた。

そのおかげで、おんぼろアパートだが確実にキョウコの生活もグレードアップしていた。

隣りの部屋に若い女性が越してきたので老婆心であれやこれやと世話を焼いてしまい苦虫を噛んだり。

喫茶店で見かけた細かく美しい刺繍バッグに魅せられて刺繍を始めてみるが、持ち前の完璧主義が邪魔をする。

それは、何でもできる!と、思い込んでいたが実際始めてみると、針の一刺しすら思い通りに刺せない。

要するに若い頃と違い、目が悪くなっていて、針を持つ手もプルプルと震えてしまうのだ。

あれほど完璧主義だったキョウコ。ぐうの音も出ない。

いったい一つの作品を仕上げるまでにどれだけの時間がかかるのだろうか。

一方でこれから、趣味で本格的な刺繍を始める人にとってはとても興味が尽きない内容だろう。

そして、キョウコの夢はこうだ。

長い間、仕事だけをしてきた。それも早期退職を夢に見続けて。「誰にも気兼ねせず、好きなだけ寝て、好きなだけ食べて、好きに旅して」と。よ~するに何もしない、働かないために45歳まで、必死で働いてお金を貯めてきたんだから。

そうそう、働かない(無収入)で独身って場合は、所得税や住民税が発生しないのだ(驚き)

そうすると、年に何度か役所の担当が「お前もちゃんと働け!」「税金を納めろ!」と、言わんばかりに家庭訪問に来る下りが面白い。

キョウコの言い分はこうだ。

「御用は何でしょうか?年金と保険料は支払っていますが」

(なぜ働かないのか?と聞く役所担当に向かって)

「ですから、以前も申し上げた通り、働く気持ちはありません!」

(役所担当ははあ~と、ため息)

このやりとりがえんえんと続くのだ。例えば「どこか具合が悪いのか?」とか「まだ働ける年齢でなぜ、仕事をしないのか?」」など身辺調査に躍起になる役所担当。

彼の使命は、キョウコに再就職してもらって、区民税を払ってもらうという納税者増加の一端を担う者なのだった。

キョウコは、ひたすら自由を求めて、仕事を続けて貯金を貯めて退職できて晴れて自由になった。

しかし、世間はそう簡単にはキョウコを自由奔放にはさせてくれないものなんだ。

月3万円のぼろアパートに住んではいるが、お昼だって、都心の高級スーパーのセールで手に入れたアンチョビや紅茶と新鮮野菜も八百屋で買い、安くておしゃれなひとりパスタランチを楽しむ。

ランチの後は、日がな読書するもよし、好きなピアノ曲を聴くのもよし。アパートの女住人たちはみな総じて優しいのだ。

これで、生きて行ければ何もいらない。

いらないついでにTVも捨てたのだ。要らない情報の呪縛から逃れるためだそう。

時おり、「何かやらなきゃ!」と焦る気持ちもあったが、3年も無職を続けると、あれだけ自己嫌悪に鬱々していたことがウソのように穏やかな日々に満足している。

働かない!と、決めた女の強さも端々に見える。

ただ、2011年という具体的な数字を作品に見つけた時は、まるでおとぎ話を読んでいたはずだったが、否が応でも現実に引き戻されてしまった。

このあたりが、「群ようこの狙い」だったのかもしれない。

何にも起こらない日常でも、びっくりするような現象に遭遇するのだから。

平凡な日常を嘆いたりせず、身近な人を大事にしながら、ひたすら「ご自愛」をする提案を作品を通して続けている。

コロナ禍の今、ステイホームのお供に「群ようこ」にハマるのも悪くないだろう。

                ★

群 ようこ氏の作品はこれで2作目。

1作めは「かもめ食堂」・・・北欧でひとりの女が手作りシナモンロールやシャケのおにぎりを作りcafeで売り出す、実に靜かで素朴な話。

原作を読んで映画を観て、日本から一番近いヨーロッパに行きたくなった作品だった。

ただ、あまりに情報量(セリフや場面)が少なすぎて物足りなかった。おしゃれなんだけどね。

作者はわたしより7歳年上。バブル期を謳歌した年代だ。しかし、大人気作家となっても自身の慎ましい暮らしぶりは変わらなかったそうだ。

群 ようこ氏「人となり」を知るには「かもめ食堂」や「れんげ荘物語」を読むのをおすすめする。

何でもない日常を愛おしく感じられるようになるから。

『ピンチに慌てず、チャンスを創る~82のゴールデンルール』大串亜由美・著(ファーストプレス)【書評・ワークスタイル】

【ブログ新規追加434回】

ピンチに慌てず、チャンスを創る~82のゴールデンルール』大串亜由美・著(ファーストプレイス)

※ こちらの書籍広告はAmazon 音声サービス「Audible版」のみ。

• 書籍概要

「自分らしく」仕事をするには?

そして周りから「選ばれ続ける」には?

そこにあるのは思考の到達点だ。

「一番」と「一流」の違いとは?

「一番」と「一流」の違いを、明確に文章で表現された。

この違いを知るだけでもこの書籍を手に取った価値があるだろう。

著者・大串亜由美氏は大手外資、国内企業を中心に9年連続で研修を250回以上続ける「常に選ばれる」アサ―ティブコンサルタントだ。

アサ―ティブ第一人者の著者・大串亜由美が、一歩先に進むため、成長するためのゴールデンルールを紹介する。

そこには「本物」の仕事をするための秘訣がある。

                 ★

目次

自信を持って仕事をする-一流の条件
1 目指すのは一流
2 一流になるのに、才能は要らない
3 “ I am perfect as I am. ”
4 最後の最後まで、手を抜かない
5 できない無理はしない

1週間で大きく変わる-一流の仕事術
18 月曜日の朝は、いつもより早く出社する
19 手ぶらで行かない、帰らない
20 アジェンダを〝動詞形?にする
21 ミーティングはイベント。仕込みが肝心
22 即・短・心

「自分らしさ」を磨く-一流の見極め
49 走らない
50 「次の人」への配慮
51 割り込み厳禁
52 「忙しい」は、かっこ悪い
53 オフィスで寝ない

印象に残る「自分」を創る-一流の見た目
60 「見た目」が中身
61 プロとしての身だしなみ
62 袖丈1センチ
63 「自分らしさ」を人に訊いてみる
64 小物に統一感

選ばれる「存在」になる-ピンチとチャンスの活かし方
69 ピンチな時は、角度を変える
70 判断する時は、高さを変える
71 「できない」「わからない」はチャンス
72 「プラスα」で挽回
73 失敗を引きずらない

「自分らしさ」を活かす7つのヒント-「合格」から「一流」へ
1 配慮はするけど、遠慮はしない。
2 過去は引きずらないけど、忘れない。
3 簡単に諦めないけど、無理もしない。
4 芯はあるけど、頑なにならない。
5 誰に対してもベストを尽くす。
でも、全員から好かれることを求めない。

                 ★

一番と一流を言葉で表現するとこうなる

一番とは→常に他人との競争がある「相対的評価」が一番。

一流とは→誰とも比べない独自の「絶対的評価」が一流。

これでわかるのは、目指すべきは「一流」であるということだ。一流を目指すとは、己を磨くことに他ならない。

目先の誰かの行動や成績に囚われることなく、自分の「生き方」「働き方」「楽しみ方」をどんどん、成長させて行こう。

そうするうちに「一番」とかは勝手についてくるかもしれない(笑)


『建築家になりたい君へ』隈研吾(河出書房新社)【書評・ワークスタイル】

【ブログ新規追加384回】

建築家になりたい君へ (14歳の世渡り術) 2021/2/26発刊

まだ、刊行されて4か月に満たない新刊のレビューを書く。

~10歳で建築家を志し、国内外で多数のプロジェクトをてがける今もっとも注目の建築家が建築知識満載で綴る10代へのメッセージ。

今年、後半に隈研吾氏の設計したところへ行く予定を立てたばかりで、せっかくなんで前持って勉強しておこうと手に取ったのだ。

建築家とは、そしてこれからの建築とは――。

もくじ

はじめに

隈研吾と主な建築物(写真)

第1章 動物好きから建築好きへ
はじめて出会った建築家
教会と「ぼろい家」
ものすごい「高さ」の衝撃
建築の「追っかけ」になる
家族の設計会議
高さの時代――1964年
食べ物と建築家
建築家と蝶ネクタイ
父の社会訓練

第2章 人間を知らないと、建築は作れない
キャラの濃い神父さんばかりの学校
3日間誰とも話さない強烈な「黙想」体験
「建築を作る」という最大の罪
期待を裏切られた大阪万博
アフリカへの夢
建築と学園闘争の関係
建築の奥にひそむ社会問題
日本の高度成長を支えたnLDK住宅
人間を知り、建築を知る

第3章 夢のアフリカ旅行が教えてくれたこと
偉大な先生との出会い――在来木造と建築保存
変わり者の先生と誰もいない研究室
アフリカへ行きたい
行くまでの準備で学んだ「大人」との喋り方
アフリカで学んだ「人を信じる」こと
建築家をそばで見る大切さ

第4章 アメリカ留学で気付いた日本の魅力
「大人」の勉強をした6年間
時代の変わり目のニューヨークで学ぶ
建築界の神様達の人間らしさ
直接会ってみないとわからない
アパートに敷いた2枚の畳
日本の伝統建築の再発見

第5章 はじめての建築――“脱衣所”みたいな「伊豆の家」
スタートに出遅れたことが役に立った
はじめての建築――脱衣所みたいな家って?
建築は芸術か
脱衣所を現代の茶室に

第6章 予算ゼロの建築――「石の美術館」
「仕事がない」ことこそ大切
建築家は長距離走者
予算ゼロの建築依頼
エンジニアとのチームワーク
恥をかくことは挑戦の第一歩

第7章 日本の田舎から世界の田舎へ――中国の「竹の家」
中国への初挑戦
建築は「流れる」もの
現場で浮かんだ「竹の長城」のイメージ
熱意に応えれば、何倍にもなる
短所も大事な個性のひとつ

第8章 ハコの先の建築を探して
「小さい」事務所から「大きい」事務所へ
キャラ立ちした建築って?
いい建築は、まわりの人に愛されてこそ
建築家とは待てる人
新たな時代の「低い」国立競技場
世界へ飛び出すおもしろさ
「小さな仕事」をやり続ける
「傘」で挑んだ新たな時代の家

ここからはいくつかの章からのレビューをどうぞ↓

● 第1章レビュー

~初めて出会った建築家とは?

1964年の東京オリンピックの時に、父親に連れられて、丹下健三先生の設計した国立代々木競技場を見た時、建築家になろうと決心したという。わずか10歳だった。

その日、初めて建築家という職業があることを知ったのだ。それまでは、漠然とだが、ドリトル先生の影響や猫との暮らしから将来の職業に「獣医」を思い描いていた。

10歳、小学校4年生の時に獣医から建築家への道が開かれたのだ。

● 第5章レビュー

~スタートに出遅れたことが役に立った~あの建築家を超えるエッジとは?

1986年、設計事務所を東京に立ち上げた。当時の日本はバブル経済の真っただ中。土地の値段はグイグイ上がり続け六本木のクラブではボディコンギャルが毎晩踊り狂うという異常な感じの日々だった。

当時、最も流行った建物は「コンクリート打ちっぱなし」というおしゃれというかクールで無機質な建築を大手ゼネコンが次々と建てて行った。

「コンクリート建築」といえばあの人をおいて他には見当たらない。安藤忠雄氏だ。高卒で元ボクサーで、独学で建築家になった類を見ない非凡な安藤氏。

安藤氏、衝撃のデビュー作「大阪・住吉の長屋」は研ぎ澄まされたコンクリート打ちっぱなしの住宅だ。(1976年)時代の先端に立つ安藤氏の建築に誰もかれもが酔いしれた。

「都市ゲリラ」というのが、当時の安藤氏のキャッチコピーだった。消費社会のうわっついた中身のないペラペラな世相に対し、飾り気のないコンクリート打ちっぱなしという素材でクサビを打ち込んだのだ。

そんな孤高の存在感に隈氏のまわりの建築家志望の仲間が、どんどん安藤信者となって行く。その中の一人がある日、安藤氏にダイレクトでコンタクトを取り、住吉の長屋を見せて頂ける機会を得たのだ。

もちろん、隈氏も同行した。友人たちは住吉の長屋のディティールの美しさに大絶賛。一方の隈氏は終始白けたムードだった。確かにシンプルで美しい。ただ、すでに住まわれている方は広告代理店勤務の高収入エリート。大阪のど真ん中に土地を持ち、あの建築を建ててもらう、言わば勝ち組だろうと。

隈氏はとっさに感じた。

「どこがゲリラなんだ?!」

「反体制、反資本主義とかポーズじゃないのか?!」

庶民に寄り添う建物の概念がまったく違う建築を目の当たりにして、一気に白けてしまったのだった。

ただ、当時の安藤氏は「住吉の長屋」「光の協会」などコンクリート打ちっぱなし建築においては氏の右に出る者などいない状況だ。

安藤作品との出会いが、独自の路線を歩み始めるきっかけとなった。

ここから、隈氏の一歩出遅れた巻き返しが始まる。透徹した木材や紙など身近な人に優しい素材を用いた建築に没頭していく。

その数年後、石を使った教会を建築するが、基本的には木材を筆頭に竹や段ボール、トタンなどの安い素材も資材として大いに使用していった。

隈氏の一環している建築への着眼点は、ただひとつ。

それは「普通の人、謙虚な人」この目線を持ち続けてきたのだそうだ。

~建築家自身が徹底的に普通の人、謙虚な人でなければならない。独特の考えや美意識を押し付ける人は神であっても建築家には不向きなのだ~

ここまで、読み進めて建築家は神様でも変人でもなく普通の人だったのだと、誤解が解けたような気がした章だった。

● 第6章レビュー

~「仕事がない」ことこそ大切~

1980年、東京でいくつかの都市計画に準ずる建設を依頼されて意気揚々と挑み続けていた矢先、1990年バブル崩壊を迎え、依頼されていたすべての仕事が瞬く間に無くなった。

それから、東京での建築依頼を受けるまでなんと、10年を要するのだった。

しかし、この10年があったからこそ、己の建築技術を磨く最高の暇を天から授かったのだと、心から言えるのだそうだ。

今、建築家を目指す若い人への「メッセージ」を上げるとすればこう言ってあげたい。

~仕事がないことが建築家にとって一番重要です。仕事があると、ついつい仕事に追われてしまう。仕事がないと、いろいろ考えることができ、自分の方法、自分の建築を見つけられるかもしれません~

隈氏の仕事観で最も重要な観点は、「常に長距離走者であれ!」と言い続けているところだろう。「人とモノに興味を持ってしんぼう強く、遊ぶように走り続けよう!」と、若い建築家志望へのエールを贈っているのだ。

最後に

久しぶりに一気読みをした。写真の先週借りた本はすべて目を通すも、レビューを書きたい!と、思えた本はこの隈研吾氏の本だけだった。

わたしが、レビューを書きたい!Amazonの広告を載せたい!と感じる書籍に共通してる視点は、「本の中に埋蔵金=人生の宝が隠されている」と、感じた場合のみ。

誰にでも簡単に埋蔵金を見つけるのはちょっと難しいかも。

それでも、一度騙されたと思って読んでみて!

わたしでも見つけられなかった、埋蔵金を見つけられるかもしれない。

可能性しかないよ(笑)

読書はまったくもって計り知れない、

エルドラドだね。




エルドラド(黄金郷)なのだ。