№1 人間力を高める読書の秘訣~5つのカテゴリーで毎週2作品ブックレビューする / 1冊め・『努力論』幸田露伴・著(岩波新書)【書評/選書・自己啓発】

【ブログ新規追加244回】

この1月、東京都民のわたしは、仕事以外で不要不急と称する外出はほぼしていない。

近所の散歩や仕事ついでの買い物、ついでで訪問できる都立公園など、まったく無理ない程度で生活を楽しんできた。

元々、その程度で充分満足できるアクティビティで、心身ともに健康を保ってきたことで経済的にも圧迫せず、実に気持ちのいい習慣になっている。

不要不急の外出?そうね。ずっと前からあまり思いつきで出かけないの。

いつも不要不急を気にしてきたのかもしれない(笑)

で、今日も週末の買い出し終えて、不要不急の外出をしないから時間がたっぷりとある。

そこで、平日の疲れを取りつつ、平日は飲まないお酒を呑みつつ、人生において大事だと思う、「人間力を高める」ために役立つ書籍のブックレビューをていねいに書こうと思う。

5つのカテゴリーで、書く予定。

能力の活かし方

人間関係を築く

学び方

考え方・表現

どう生きるか

今のわたしが考えるカテゴリーで、今の言葉に置き換えて、要約レビューをする。

ずうっと、やりたかった要約レビューにやっと辿り着いた。嬉しい。

今日は、小説家・幸田露伴の自己啓発書『努力論』をひも解く。カテゴリーは「能力の活かし方」

「鳥は鳥を愛する家の庭に集まり、草は草を除き残す家の庭に茂るように、福というものもまたこれを尽くさない人のところに集まるものだ」文中より

努力論』幸田露伴・著(岩波新書)

さっそく、レビューをはじめよう。

大きく、3つの柱を立てた。興味のあるところから読んで行くのもいいかもしれない。

● 文豪が書いた人生論がなぜ、すごいのか

大文豪、幸田露伴といえば、不滅の名小説「「五重塔」がある。また、「頼朝」「平将門」などの史伝でも有名な小説家である。

しかし、露伴はたんなる小説家ではなった。

むしろ露伴の真骨頂が発揮されたのは、『努力論』に代表される幅広い教養と、深い人智に裏打ちされた実践=使える人生論を熱量も高く、執筆し切ったことにある。

努力論』の初版は今から約110年前の大正二年だ。

そんな、昔の本など令和に生きるビジネスパーソンには役にはたたないだろうと思いがちだ。

しかし、『努力論』にしたためられている、数々の露伴のエピソードから「人生を真剣に生きよう!」と願う人にとって最適であると考え、1冊めの登場となった。

現在、書店に並ぶビジネス本は、「稼ぐ」「スキルを積む」「ストレスを軽減する」など検索キーワードに上がる内容の書籍がずらっと並ぶ。

そこには、わずかだが教養が色濃く出ている書籍もあるが、どこか一過性であり、その場しのぎに必要なことがらテキストばかりなのもうなずける。

だから、「教養」や「人間力を高める」などを学ぶには、独自で古今東西の優良な書籍からひも解くしかあるまい。

110年前の露伴がそうだったように。

時代は変われど、人は変わらず

● 人生での3つの福とは

人の幸運・不運はどのようにしてきまるのか?

露伴が作中で、ずっと問いかけていることがらだ。露伴は独自で「幸福三説」という論を唱えている。

幸福三説

① 「惜福」・・・何かのはずみで頂いた福を,一度に使い切ってしまわない。冒頭の「鳥は鳥を愛す庭に集まる~~~」の通り、一生の内で何度か最高の福を手に入れても、調子に乗ってしまわないようにと、戒められている「福」だ。

② 「分福」・・・天から与えられた福を一人占めしないで、分けられるものは人に分けること。

例えとしてこんな風に文中では書いている。「大きな西瓜を一度に全部食べてしまわず、少し残しておくのは惜福だが、同じ西瓜を他人とシェアすることで、美味しさの共有が生まれ、相手からも感謝される。これが分ける「福」であると。

③ 「植福」・・・露伴が考える、惜福や分福より、「卓越して良いこと」を指す「福」だそう。

文中にはこうある「我が力や情や知を以て、人世に吉慶幸福なるべき物資、情趣、知恵を寄与すること」だと、解かれている。

つまり、新たな知恵でも、新しい商品でも、発明でも、世のため人のためになる行いを植える「福」だと言う。

また、こうも言っていた「福の創造を行い、それを丹精込めて世話をし、改良を重ねればさらに「福の増殖」となる」と。

まさに、クリエイティブな人はさらにクリエイティブに生きることで「植福」が叶うのだね。

『努力論』の具体性に驚きの連続。まったく今でも充分通用する内容ばかり。

使ってナンボの実用書籍~(笑)

● より具体的であり、実践的な人生論~精神論ではない

さらに、読み進めると、驚くのは、古今東西の名士の格言や箴言などを多数取り上げているのだ。

源頼朝、豊臣秀吉、徳川家康、ナポレオンなど、歴史上有名な人物に関する豊富なエピソードが満載。

露伴の並々ならぬ情報収集力には舌を巻くものだ。今の時代に生きていたなら、小説家だけでなく、トップブロガーまたはユーチューバーになっていたかもね(笑)

こうした、世間の役に立つ情報を取り揃えて作品を作るわけだから、説得力のある内容が際立つのは当然だろう。

世の中には、いつも幸運に恵まれる人がいる一方、いつもなぜだか不運に見舞われる体質の人もいる。

同じ人間なのに、どうして、天と地の違いが生まれるのか。

もし、こんなある意味、不公平感に苛まれている人にはこの『努力論』はうってつけの書籍だろう。

110年前の本だが、文語体で読みやすいと言えばまずそうはいえない。

しかし、さほど頭に汗をかくこともなく充分に誰でも理解できる、人間力を高める指南書となっている。

ぜひ、小説家の書いた自己啓発本をご覧ください!

古くて新しい、何かが発見できるかも。

温故知新は偉大



“№1 人間力を高める読書の秘訣~5つのカテゴリーで毎週2作品ブックレビューする / 1冊め・『努力論』幸田露伴・著(岩波新書)【書評/選書・自己啓発】” への2件の返信

  1. 「振る舞いに 福運ありて 寒桜」 清流
     やっぱり日々の振る舞いを正してこその福運だろう。結果として厳しい冬を耐え忍び、希望を開いた人だけが大輪の花を咲かすことができる。意思して動くことが大切!

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