文章論10本勝負 第七回 / 記事の内容が難易か、文章が難易か~読み手にわかりやすい文章がやはり大事【紙上講座⑦・わかりやすさとは】

【ブログ新規追加228回】

2020年1月5日、年頭のブログから抜粋。700本の我がブログ過去記事を読み、そこから考えたものだ。

                  ☆彡

これまで5年あまり文章を書き続けてきた。

そのおおもとの軸(着地点)はどこにあるのか?

これを探すのが我がブログ全読破の大きな目的だった。

どんどん読み進めて行くうちに、ブログを始めた当時、

よく考えていたことを思い出した。


「誰が読んでもわかりやすく、読みやすい文章。難しい表現を上手に言い変えられるように、言いたいことが簡単に伝わるように」と。

「難しいことを、短く、わかりやすく書く」

これがわたしのスタイルだし、目指す文章なのだ。

文章が上手だとか、表現がきれいだとかではなく、誰が読んでも大筋、理解できるような文章を目指してきたのだ。

難しさの持つ、独特の言い回しや単語・表現などに文章が埋もれてしまわないように、解釈の間違いを起こしやすいものは気をつけて書いた。


 文章を書く人がこの先、どれだけ増えようと構わない。

わたしの着地点はここにあることで、ある意味、どんな素晴らしい文章に出くわしても、腐らず自信を持って書き続けられる。

                   ☆彡

と、こんなことを新年早々、書き綴っていた。では、より具体的に「誰にでもわかりやすく書く」方法を挙げてみよう。

● 内容の難易と文章の難易の立て訳

まず、4種類の文章と内容の難易はこれ。(以前、WEB記事の書き方講座で学んだもの)

① 難しいことを難しく書く

② 難しいことを簡単に書く

③ 簡単なことを難しく書く

④ 簡単なことを簡単に書く

わたしの場合は、明らかに②と④だわ(笑)

ごくたま~に「難しいことをわかりやすく書いてますね」と、褒められたり励まされたりするが、それは、一重に、「難しいことを書くのが苦手」なだけ。

自分の頭の中を基準にすると、自然と簡単な書き方に帰着するのだ。だから、人真似の文章だと、すぐにバレるよね。

これは怖い。

要するに、自分の持つ思考やそれまでの教養がすべてだから、それ以外は異質なものになっちゃうのだ。

WEB記事などで「自分の語り口で書く」のを、著しく推奨するのは、盗作やその違和感を避けるのが狙いだろう。

そのぐらい独自の言い回しは重要なものなのだ。

で、話を戻すと、内容と文章の難易を合わせるのが大事だと考えるのだが、①から、簡単に説明しよう。

① 「難しいことを難しく書く」とは。

この3つが揃っている文章が、基本的には難しいと言われる文章だ。

1、単語自体が難解

2、抽象度が高い・・・抽象とは、思考における手法のひとつで、対象から注目すべき要素を重点的に抜き出して他は捨て去る方法である。(ウイキペディアより)

3、止揚度が高い・・・アウフヘーベンのこと。小池百合子都知事が多用して話題となった、問題提起の仕方。下記にウイキペディアの引用を載せる。

  • あるものをそのものとしては否定するが、契機として保存し、より高い段階で生かすこと。
  • 矛盾する諸要素を、対立と闘争の過程を通じて発展的に統一すること。(ウイキペディアより)

という二つの意味を有するのが止揚という。

論文など、どこまで難しく書けるか?が勝負のような場合は、この3点に注力して書いていくのがベストだろう。

まあ、わたしには論外だよ(笑)

② 「難しいことを簡単に書く」とは。

これは、わたしの得意分野かもしれない。

では、軽くひも解いてみよう。

①の3点を例にとってみる。

1、単語自体の難解さを上手く避けるには→漢字を減らし、熟語も減らすことで、より簡単に説明する。こうすると、次の展開へ行きやすい。

2、抽象度を上げずに表現するには→できるだけ、自分の体験したなどの具体例を使う。オリジナリティはここで表現するのがベター。

3、止揚度の上げかたは?→問題のひとつ、ひとつに対して短く簡単に自分の言葉で説明することで丁寧な優しい文章となる。(人に寄り添う文章には必須)

ただ、段階を追わなければ、アウフヘーベンは敵わずだ。

例えば、自分の専門分野を、まるで何も知らない素人が書く文章にするには、反対に事例や検証が必要となり、時間がかかるものだから、やりすぎは賛否両論かも。

こんな、1~3の方法で、書籍の執筆でも、ブックレビューでも、雑多な記事でも、ブログでも何でも書くことで、自分なりの「ちょい難かし簡単文章」の実現に努めている。

③「簡単なことを、難しく書く」とは

ここは、少しええっ?!って思われるかも。

作家であれば、「人を欺くため」に使うことが多い書き方だから。

例えば・・・

1、自分がすごいんだ!ということを知らしめたい場合

2、ある問題の内容が正しいと欺きたい場合

と、こんなところではないだろうか。

よくあるのが、政治や思想と利権を訴える団体などの文言とか、実は簡単なのに、難しく解説をして、畳みかけていくような、要は「胡散臭い」文章のこと。

だから、説明ぐせが文章に出てしまいがちな場合は要注意だ。わたしも気をつけよう。

④「簡単なことを簡単に書く」には

子どもの日記を思いだして!

今日あったこと、自分が体験したことしか書いていないはず。

この視点が大事だ。

● 最後に

文章をかっこつける前に、自分の帰着点を決めて、思い通りの文章を書いて行こう。

より、簡単に。

より、読み手に寄り添う、

より、わかりやすく、

こんな文章は誰からも好かれるよ。

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“文章論10本勝負 第七回 / 記事の内容が難易か、文章が難易か~読み手にわかりやすい文章がやはり大事【紙上講座⑦・わかりやすさとは】” への2件の返信

  1. 「3S(スリーエス)心がけたり 冬早朝」 清流
     3Sとは、①Seikaku ②Speed ③Smart の事。文筆に限らず振る舞い全体に必須と心得る。正確で素早くスマートに対応するのだ。特にSmart(洗練)は大事!

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