自分の心に正直に生きる~今のわたしのモットー【心の健康・エッセイ】

【ブログ新規追加688回】

健全な心を保つための第一歩は「現状認識」だと思う。

今の自分ははたして楽しい人生を送っているか?それとも楽しくはないのか?

今の自分に満足しているのか?とても満足などできないでいるのか?

こういったことを自覚するのは実は、とっても重要なことだ。

なぜ、そんなことが言えるのか?

それは、わたしが「途方もない闘病」を経験し超えてきたからだろう。

脳出血で倒れ、一晩で麻痺してしまった身体を「どう戻すのか?」

この一点にすべてを集中させた半年。

半年間、いやというほど、己と向き合い続けた。

こんな身体になって・・・と、屈辱感を持ったその瞬間、わたしは生まれて初めて「野心」というものを持ち得たのだと思う。

必ず、復活してやる!という「野心」だ。

その野心の入口は「悔しさ」から始まったんだ。

しかも、誰でもが知るよしもない麻痺という症状は、わたしが乗り越えるべき人生最大の挑戦となった。

夫がよく言っていた。「障害なんだからって、自分で決めちゃったらそうなるしかないじゃないか!」と。

要するに治りたいのなら、治った姿を自分自身に投影しなければそうはならない。

その通り。

だから、私は障がい者手帳を申請しなかったんだ。

障害者となってしまったけど、まだまだ抗って生きて行こう!と、決めた。

あれから14年。

多少の言語障害を持ちながらも、普通に仕事をし、登山やキャンプという趣味も持ち、こうして文章を書いて、最高に楽しく暮らしている。

それも、これも、「自分の心に正直に生きる」と、決めたからできたことばかりだ。

もう、誰にも忖度する必要もないし、病気以前の生き方を反芻することもない。

病気のおかげで、新たな生き方が手に入ったんだもの。

幸運とはとても思えないけど、こうでもしなけりゃ、自分を見つめることなど到底できなかったよ。

若いうちに受けた試練や悔しい思いをした経験は、一生の財産となった。

で、わたしは思う。

「若いうちの惨めな思いは買ってでも味わって」と。

※ フォーチュンクッキーとの出会いは、38年前、サンフランシスコの中華街で。

旅行ガイドのワタナベさんが夜に連れて行ってくれた。

ワタナベさん行きつけの小さな料理店で「イカと野菜の炒めもの」「麻婆豆腐」

「海老チリソース」をわたし達夫婦2人分を3人で分けて食べたのだ。

ワタナベさんは、上手な日本語で「ごちそうさま!」といいながら、フォーチュンクッキーを目の前にバラバラっと出して、「好きなのを取って中のくじを見て!」と、なにやら楽しそう。

わたしのクッキーは「小吉」だった。夫のは、もうわすれちゃった。

ワタナベさんいわく、全部同じのが入っているんだと。

誰かを差しおいて、自分だけ良くなろうとかはイケナイヨ…とか、言っていた。だからみんな同じなんだってさ(笑)

小さな幸せが詰まったフォーチュンクッキーを3人で食べただけのとても幸せな話。