小さな献本活動の話【仕事・本を贈る/旧記事更新79】

【ブログ1201回】

A stack of three books tied with a red ribbon with a bow and copy space: the concept of a good book – a good gift.

児童書・学参が主である教育出版社で書店営業を生業として働いている。

ほぼ、毎月発刊される、児童書やドリル、学習参考書などの見本が毎週末に送られてくる。

その新刊見本本を使って客先で商談するのだ。

1ヶ月間利用した見本本も、商談がすべて終了すれば、言葉は悪いが「ただのお払い箱」となる運命にある。

でも、ほぼ新品。

勤続17年の間、かなりの新刊見本を手にしてきたが、だいたいは数年持ちこたえて、一気に処分してきた。

きれいなままの新刊見本。「だったら売っちゃえば?!」とか言われそうだけど、それは諸々の理由からNG。(図書館、学校、病院など公共の場所へは社内で献本ルートがあるので対象外)

あくまでも社員の手元での消費に任されてきた。

で、知り合いのお子さんに差し上げたり、入院したお子さんへのお見舞いなど、迷惑にならない程度に差し上げてきたが、なかなか使いきれていないの。

新刊で、店頭では平積み状況にある本も多い。もっと知らせて読んでもらえるためにはどうしたらいいのか?

わたしが家にいくらため込んでもそれじゃあ、本の認知度は一向に上がらないでしょ。

もう、ずうっと頭の片隅に置いて悩んできた案件だ。

しかし、そんな小さな悩みの一端が解消される「目先の変わる行動」ができた。

先週、とある新聞(全国紙)の教育欄に今年3月に発刊された、我が社のシリーズ作品がレビューとともに紹介された。

その新聞では、だいたい1年で3回ぐらいの割合で我が社の新刊紹介がされる。

わたしは、その記事を見て「はっと!」した。

「レビューつきの新刊が新聞で紹介されている!」「これを使わない手はないわ!」と。

新聞、各メディアでの紹介であれば、記事そのものも読んでもらいやすいし、そこに見本本があればなおさらのこと、興味を持ってもらいやすい。

新聞や雑誌(かなり減ってはきたが)各WEBメディアなどで、自社の本が紹介されることは実は、とても多い。

新刊紹介記事がメディアに載った本を献本する」という方針で見本本を利用することにしたら、何だかとてもスッキリとした気持ちになれたのだ。

さっそく、新刊見本本(生き物関連絵本)と新聞記事をきれいに透明のバッグに入れて、知り合いのお子さん(小学5年生だが長いこと不登校中)と、ご両親に差しあげてきた。

お子さんもご両親も「いいんですか?」と、とても喜んでくれた。

献本を少しでも意味のあることと感じて頂き、記事とともに絵本を読んでもらいたい一心でお渡しした。

後日、お子さんのお母さまから、「3人兄弟で、一緒に仲良く読んでいます!」「ありがとうございました!」と、嬉しい反応だった。

わたしが、仕事で使い終わった段階で、家の片隅に追いやっていた絵本が息を吹き返した瞬間だ。

単なる絵本1冊だが、わたし達の教育出版には、「個々の可能性を発見する手助けをする」というミッッションがある。

子どもたちの成長を助ける大きな役割がある・・・と、久しぶりに自社のミッションを思い出し、ちょっぴり貢献できた気持ちでいっぱいになった。

というわけで、清々しい献本の話を書いてみた。

それではまた!

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『SunTAMA Stye』2020年6月5日記事

『SunTAMA Style』2021年6月5日記事

『SunTAMA Style』2022年6月5日記事

『LifeTour21st』2016年6月7日記事「出版のこれからを沖縄で考える

『みいこStyle』2018年6月7日記事 「女がキャリアを積む時

『エッセイストのように生きる』松浦弥太郎・著(光文社)【選書・ワークスタイル/旧記事更新78】

【ブログ新規追加1200回】

エッセイストのように生きる』松浦弥太郎・著(光文社)

書くことで救われてきた。書くことが人生を変えてくれた(文中引用)

パーソナルな心模様を描いた文章を書き続け、周囲を見つめ続け、考えつづければ、おだやかなエッセイストとしての暮らしが手に入る。


エッセイスト松浦弥太郎が、考え方、書き方、読書、SNSとの付き合い方までを案内する新しい思考のレッスンだ。

簡単レビュー(文中の「はじめに」引用)


【エッセイストの暮らしと、エッセイの書き方・考え方とは】
職業はエッセイスト。そのほかにさまざまな仕事のかかわりがありますが、基本的に「エッセイを書く」ということが暮らしのベースにあり、いつしか「エッセイを書く」 ための暮らし方が自分らしい生き方になり、自分のこれまでの人生を築いてきたように思えます。
そこでふと思いました。これからを生きる選択肢のひとつとして「エッセイストという生き方」があるのではないかと。なんてことないと思っていた自分の生き方は、もしかし たら、これからの時代を生きるため、いや、生き抜くための「小さな発明」かもしれないと。(はじめに、引用)

もくじ
第1章 エッセイとは、なにか
第2章 エッセイストという「生き方」
第3章 書くために、考える
第4章 書くために、読む
第5章 エッセイの書き方
特別コラム「僕の教科書的エッセイ」も所収

プロフィール
松浦弥太郎(まつうらやたろう)
エッセイスト。1965年、東京生まれ。
『暮しの手帖』編集長、「クックパッド」を経て、2015年7月にウェブメディア「くらしのきほん」を立ち上げる。
「正直、親切、笑顔、今日もていねいに」を信条とし、暮らしや仕事における、たのしさや豊かさ、学びについての執筆や活動を続ける。
著書は、『しごとのきほん くらしのきほん100』『センス入門』『松浦弥太郎の「いつも」』『今日もごきげんよう』『それからの僕にはマラソンがあった』『僕が考える投資について』など多数。

             ★★★

素敵なタイトルに惹かれて購入。

久しぶりに一気に読んでしまったので、さっそくレビューを書いた。後半では、わたしの捉えるエッセイスト像などを書いてみよう。

エッセイ=散文を書くのが、ことのほか楽しい。

様々なSNS媒体がある中でも、「独自の編集ができるブログがあって本当に良かった」と、心の底から感じて生きてきた。

私が書きたいことは、ストーリー性の高い物語や小説ではなく、「仕事や暮らしの中から自分が考えたことや気づいたこと」を文章にすることであり、文字通りの「散文」でしかない。

だから、外仕事や家で家事をしているときも、いつも何かしら「これはどういうことなんだろう?」これはどう思ったのかしら?」「この出来事から導き出せることはなんだろうか?」と考えているし、疑問を自身に投げかけ、答えを導き出すのが、一種の癖というかルーティンになっている。

『エッセイのように生きる』の中にもこんな一説があった。

エッセイの本質は、「今日、こんなことがあった」という行動ではなく、「その出来事からこんな風に考えた」という自分なりの考察があってしかりであると。

要するに「目の前の出来事を明記するのではなく、自分の頭で考えて、心が感じたこと、思い描いたことを文章にする」のがエッセイの本質だ。

これは、言い当て妙だな・・・と、感心してしまった。

わたしが、これだけ長い間、飽きもせず文章を書き続けてこれたのが、まさに「個人の日常における小さな手のひら体験」を散りばめてきたからであって、「わたしがわたしとして書くオリジナルなエッセイ」にほかならないからだ。

そして、「オリジナルにこだわればこだわるほど、他者との比較とかに全く関心がなくなって行ける」ことにも気が付いた。

エッセイがど真ん中にあれば、ノイズのような文学賞やタイトル取りをスルーできる。

まさに「事実は小説より奇なり」だ。

エッセイのおかげで、自分らしく「好きに好きなだけ文章を編める」という幸せを手に入れられたのだ。

これって、松浦弥太郎氏の言われる「エッセイストの生き方」の王道スタイルじゃない?と、悦に入ってしまったよ(笑)

そして、今日も、読んでいる他者の文章の中に、書いた人のオリジナリティの端々が見え隠れするような文章に出会いたくて、様々なWEB媒体や書籍で文章に触れ続けている。まるで宝さがしのようにね。

わたしも「エッセイストのような生き方」をしよう。

それでは、また!

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『SunTAMA Style』2020年6月3日記事

『SunTAMA Style』2022年6月3日記事

『SunTAMA Style』2021年6月3日記事

『LifeTour21st』2017年6月3日記事

シンフォニー・つかの間の逃避

『みいこStyle』2019年6月3日記事

週末の場所は秘密

『施主支給から賃貸DIY、古民家リノベまで セルフリノベーションの教科書Premium』坂田 夏水・著(株式会社誠文堂新光社)【選書・ワークスタイル/旧記事更新55】

【ブログ新規追加1176回】

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施主支給から賃貸DIY、古民家リノベまで セルフリノベーションの教科書Premium』坂田 夏水・著(株式会社誠文堂新光社)

簡単レビュー

素人リノベにこんな方法があったなんて!?

自分らしい家をあきらめないで!
実はプロに頼まなくても自分できる待望の内装アイデア集だ。

空前のリノベーションブームの中、画一的なリノベではなく、自分らしさ、我が家らしさを求めるニーズは高まっていると著者の坂田氏はいう。


しかし、プロに注文すればそれなりにお金がかかってしまうもの。
結局は妥協する人も多いのではないか?


しかし、本当は自分でできることっていっぱいある!

プロに半分依頼する、などの選択肢も増えているそうだ。


予算で諦めないで自分らしい家作りを追求してみたい方にはうってつけの名書だ。
賃貸住まいだってできることはいろいろあるとも知った。

本書は、建築デザイン事務所「夏水組」の坂田夏水氏が、内装DIYのノウハウをたっぷり紹介する一冊。
前著ではマンションタイプだけでしたが、今回は一戸建てでもマンションでも店舗でもできるアイデアが満載。
SNS活用術から、憧れのパーツを施主支給する時のヒントまで、お金をかけずに空間を劇的に変えるノウハウを公開している。
自分の住まいはもちろん、お仕事で内装を考えなければならない人も必見。


■目次
PART1 セルフリノベのルール
PART2 夏水組Presents 一戸建てリノベーション
PART3 SNSも活用して情報収集! 施主支給を取り入れた家づくり
PART4 お客様に喜ばれる 店舗のセルフリノベーション
PART5 パーツ別 リノベ資材の種類と選び方
PART6 賃貸のための セルフリノベーション

Column
・快適なリモートワークのためのワークスペースの作り方
・SNSにのせる写真をグレードアップする お部屋写真の撮り方
・パーツ探しに役立つサイト
・「貼る」だけだから気軽に使える 初心者向け簡単DIYグッズ

フローチャートでわかる 賃貸DIYガイドライン

                 ★★★

夫が先週、手に入れてきたDIYの名書。

さっそく仕事終わりにぱらぱら。

「な~んて、素敵な教科書なの?!」と、驚嘆した。

こりゃあ、ブログにかかなくっちゃ!と勢い読み込んで書いている。

セルフリノベーションって、確かに流行っているよね。

地方に安い古民家を購入して、そこをワーケーション拠点にしたり、県の後押しを受けて地方移住を叶えたご夫婦が開いたカフェなど。

今では、ありとあらゆる方法を使って、思い通りの「住まい」や「仕事」はたまた「ライフスタイル」まで作れるセルフ・リノベーションの世界。

この書籍のなにが素晴らしかったのか?それは、床タイルや壁紙にこだわった内装とシャンデリア・こだわりのフロアライトの数々。

それらの素材を縦横無尽に組み合わせて、「モード」「アーバン」「和モダン」「北欧」「ガーリー」など目指すスタイルを実例で示している。

なにを隠そう、わたしは大の壁紙ファン(笑)

以前は壁紙を収集して、本カバーやデスク周りの装飾に使っていた。

特にお気に入りは「ウィリアム・モリス」の鳥や果物や花柄。渋い色調が好み。

草花や木々・鳥などが描かれている「ウイリアム・モリス」のテキスタイルに惹かれるように。

壁全体でなくとも、手帳やコースターやテーブルマットなど、小さな面積でも、好きな絵柄が日々の中に散りばめられていると、気持ちが上がって心地がいいと感じる。

今では、少しそういったDIY熱も冷め、大好きな「ウィリアム・モリス」の壁紙コレクションがマスターピースとなって、スケジュール帳になったことを知り、一昨年から集め始めている。(スケジュール帳は使い終わっても残せて眺められるし場所もとらない。良い収集だと思っている・笑)

この書籍には、「ウイリアム・モリス」デザインの壁紙も登場して、クラシカルデザインを実現する大切な役割を担っていた。

~たかが壁紙。されど壁紙。恐るべし~

というわけで、今回は暮らしを彩るセルフリノベーションの名書を紹介した。

春はDIYで模様替えもすてきよね。

息子が昨年結婚して家を出て、寂しい気持ちがちょっとだけあったけれど、家の中から一定数の「もの」が減るという一面も。

家の中に新たな自分用のスペースをつくったり、好きなものに囲まれて過ごす機会がやってきた・・・と、考えてみるの悪くない。

それでは、また!

•こぼれ話

TOPの写真に撮った手作りケーキ。今年は自分の誕生日に20㎝のホールケーキを作ったんだ。イチゴとブルーベリーのケーキにはマスカルポーネチーズを挟んで。

で、写真のは、材料がまだあるので追加で作ったバナナケーキ。何を隠そうこれが一番おいしかった。

完熟バナナとマスカルポーネチーズの絶妙なハーモニー。

そして、3回目にして生クリームが上手に塗れたのと切った断面がきれいだったので、

でめでたく写真に納まった。

ああ、やれやれ(笑)

使っているお皿&マグカップは「NORITAKE Stone Ware」

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『SunTAMA Style』2021年4月10日記事

『SunTAMA Style』2022年4月10日記事

『SunTAMA Style』2023年4月10日記事

『ライフストラテジー』2020年4月10日記事

★2025年2月26日更新 『静かな働き方「ほどよい」仕事でじぶん時間を取り戻す』シモーヌ・ストルゾフ(著)大熊希美(訳)日本経済新聞出版【仕事・明日へのわたしに充てて/旧記事更新35】

【ブログ新規追加1158回】

静かな働き方「ほどよい」仕事でじぶん時間を取り戻す』シモーヌ・ストルゾフ(著)大熊希美(訳)日本経済新聞出版

簡単レビュー

本当の成功って、なんだろう?
人生を取り戻した人たちのストーリーが教えてくれる、大切なこと。
NYタイムズベストセラー。

過労に悩む人や人間らしさを見失っているリーダーへの警鐘となる一冊だ。
――アダム・グラント、ペンシルベニア大学ウォートンスクール教授

最高!仕事だけが生きる上ですべての中心であるべき、という考えへの挑戦状である。
――オリバー・バークマン『限りある時間の使い方』著者

ジャーナリストで有名デザインコンサル会社IDEOのデザインリードを務めた著者が、自身の退職を機に、働き中毒となった米国ホワイトカラーの実態とその背景にある仕事の「神話」に疑いの目を向け、「適度な仕事」を問い直す全米話題作。

ミシュランの星付きシェフ、投資会社ブラックロック、グーグル、キックスターターなど有名企業・組織をやめた人々への取材から、21世紀のいま、仕事に仕事以上の「意味」を求めすぎることで、人間性が奪われているさまが明らかにされていく。

昨今の仕事における「パーパス」重視の思想が、ときに過重労働をひきおこしがちになることに強い警鐘を鳴らす。

働き方を見直したいすべてのビジネスパーソンに贈る一書だ。

                 ★

連休中にこんな記事を読んだ。

~ファッション・メイク、そして働き方も…「静かさ」が世界で大ブーム~だそう。

何?静か?一体どういうこと?と、俄然興味津々で読み進めてみた。

クワイエット・ラグジュアリーという言葉が、ファッション界の一大トレンドになっていることをご存じ?

メイクアップの世界では、韓国発の「ミュートメイク」がブームの兆し。だと。

ああ~~、なんとなくわかるような・・・?(笑)

ほら、3コインズだっけ?

商品を「くすみカラー」として売りだし大ヒットさせた。ラインマーカーなど部分を目立たせるために使う物までくすみカラー!を使うのが文具のトレンド。

しかも、ぼんやりしているようで、そうではない、きりっとした面持ちがある色味ばかり。

そう、このクワイエットな風潮が「静か」の根源なのだ。

クワイエット(Quiet)もミュート(Mute)も、どちらも「静かな」という意味。

おしゃれ業界では今、「静かな装い」がビッグトレンドになっている。そしてその傾向は、実はキャリア・働き方の分野でも。

「静かな退職(Quiet Quitting)」という言葉を聞いたことはある?

実際には退職せず会社に勤務してはいるものの、仕事へのやりがいは求めず、淡々と業務を遂行する働き方のことをそう呼ぶ。

「好きを仕事に」とか、パーパスのある仕事とか、起業や副業・プロボノとか……。

仕事を単に、「給料を得るための労働」とみなすのではない価値観が社会に根付いてきたように感じている。

しかしそれは、「自分自身」と仕事の境界が曖昧になり、毎日が仕事で埋め尽くされる「沼」のはじまりなんだと。

そのことに気づき、そこからはい出ていこうとするのが、「静かな退職」なのだ。

今回、紹介した『静かな働き方』はまだ新刊(2023年12月3日発行)だから、いち早く手元に持っていてもいいだろう。

まったく、想像もしなかった、新しい感覚を覚える一書だった。

もう、ガツガツ求めてばかりは古い。仕事と仕事を数珠つなぎして、自分を無くしてしまわぬようにしたい。

それも、仕事だけでなく生き方全般に反映する思考だとも感じた。

熱と力の表現方法が変わってきた。

さて話は変わり、わたしも随分と、ブックレビューを休んでいたのね。

ここ最近は、書店にお客様がどんどん増えてきていると思っていたんだけど、面白そうな本が簡単に見つかる。

出版低迷期からコロナを経て、やっと、本屋に元気が少しづつ戻ってきた。

で、図書館でもバンバン借りておいて、書店でも購入している。

今後は、少し内容をグレードアップさせた新刊レビューが書けそうで嬉しい。

それでは、また!

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『SunTAMA Style』2021年2月26日記事

『SunTAMA Style』2022年2月26日記事

『SunTAMA Style』2023年2月26日記事

『Life Tour 21st』2016年2月26日記事

紅梅💛💛💛源氏物語

『「超」独学法』AI時代の新しい働き方へ~野口悠紀雄・著(角川新書)【選書・ワークスタイル】

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「超」独学法 AI時代の新しい働き方へ 野口 悠紀雄・著(角川新書)

簡単レビュー

「学び直し」がとんでもなく「面白く」なる!

AI時代の新しい働き方を実現するためにもっとも重要なスキルが、「超」独学法である。経済学、英語、ファイナンス理論、仮想通貨、人工知能など、どんなジャンルも独学できた最先端かつ最強の勉強メソッドを初公開。


独学は、無限の可能性を持っている。そのことをできるだけ多くの方に知っていただくために、本書は書かれた。
新しい勉強の時代が到来している。勉強の必要性が高まるとともに、独学で勉強することが容易になった。
ウェブや検索を利用することによって、20年前には想像もつかなかったほど効率的に独学を進めることができる。
このチャンスをうまく活かすことができるかどうかで、その人の将来は大きく違うものになるだろう。

「勉強が必要だとは感じているが、どのように進めたらよいか分からない」と考えている人が多い。
そうした方々は、本書によって、独学がいかに効率的な勉強法であり、しかも、楽しいものであるかを知っていただきたい。そして、独学の素晴らしさを実感していただきたい。
それらの方々に対して、本書が新しい可能性を拓くガイドになることを望みたい。日本の未来は、そうした人たちの努力によって拓かれていくだろう。
本文「はじめに」より抜粋

【もくじ】
第1章 独学の第一歩を踏み出そう
第2章 独学者たちの物語
第3章 私も独学で勉強した
第4章 独学は新しい働き方を可能にする
第5章 なぜ学校でなく独学のほうがよいのか?
第6章 独学を継続させるには
第7章 学ぶべきことをどのように探し出すか?
第8章 英語は独学でしかマスターできない
第9章 検索は独学の重要な道具
第10章 人工知能の時代に独学の必要性は高まる

                 ★★

学校を卒業したら勉強はおしまい!もういいじゃん!とか。

勉強できる時代を「囚われの身」だと考える人が今でもとても多いのだそう。

「独学」なんて無駄だと思っている人は、今すぐこの本を読んでみよう!

最近、ちょっと案じていることがある。

SNSに上手い儲け話(いわゆる株式投資や暗号資産など)の広告や記事がめちゃくちゃ多い。


なぜだろう?

ネットで簡単に流せる儲け話に飛びつく人が、それほど多いということなんだろうね。

これまで、株式などリスクを伴う資産運用はプロに任せるのが一般的だった。

しかし、今ではネットの波に乗って、ネコも杓子も「簡単運用して、がっぽり儲ける!」みたいな記事ばかりが目立つ。(有名人の名前を勝手に利用した記事も多し。勇気ある著名人が抗議されていた)

そんなに簡単で、あっという間に儲かるんなら誰でもやるよね!?

でも、「騙されにくいまっとうな頭を持っている人」は、手を出さないのだ。

だって、うまい話は詐欺だから。

そして、まっとうな頭を持つ人たちが始めていることは「大人の学び直し=リカレント」だ。

リカレントとは?→「リカレント(recurrent)」とは、「繰り返す」「循環する」という意味で、リカレント教育とは、学校教育からいったん離れて社会に出た後も、それぞれの人の必要なタイミングで再び教育を受け、仕事と教育を繰り返すこと。

関連資料先;https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202108/1.html(学びに遅すぎはない)

リカレントしたい!しようかな?と、勉強の自己投資を始めるのなら、今日紹介した「超 独学法」はとってもいい道筋をみつけられる。

SNSの簡単な儲け話に無駄な時間を割かないでリカレントしよう!

ちなみにわたしのリカレントは「源氏物語」読破と「語彙力」を高めるなど。

数学ボケだもんで、因数分解とかの攻略も考えたんだけど、独学の利点は「すきなことだけ勉強できる!」と、野口せんせも言ってたもん。

だから、来年の大河ドラマ「光る君へ」の前から源氏物語を読み始めたんだ。

まず、源氏物語の原文そのものにはじまり、登場人物相関を知り、次には古典の言葉も少しづつ学んでいる。

たとえば、「垣間見」とか。(愛のはじまり~よ♪)

わたしのリカレントはブログでも進捗を図ろうと考えている。

~独学には無限の可能性がある~

では、また!

今、小説家ではないが多くの問題解決をし、夢を語る学者・斎藤 孝氏 / 世界で活躍するマーケッター・森岡 毅氏の書籍が熱い!【選書・ワークスタイル】

【ブログ新規追加1110回】

わたしは元々、小説など創作された作品や文章をあまり嗜んではこなかった。

書いた人の人柄がにじみ出る、息遣いが聞こえるようなドキュメンタリーやエッセイが好みだ。

だから、素晴らしい賞を受賞したり、大ベストセラーになった作家さんの小説そのものより、暮らしぶりや作家業の周辺をつらつらと書いているエッセイなどは探してでも手に入れて読んできたんだ。

要するに「事実は小説よりも奇なり」だから。

創作に優れているよりも、その創作物を生み出す人物に大変な興味があるのだ。

最近では、作家でない方々の書かれた「人生指南書」なる分野が面白くて仕方がない。

まず、斎藤 孝氏。ほぼ同世代。

書籍もとても多く出されている。夫のデスクに4~5冊積んであったのを1冊読んでみたら、共感の嵐だったのよ。

とてもキャッチーなタイトルの『60代ミッション』(西東社)をレビューしよう。

簡単レビュー

人が生きていくうえで最も必要なものは何なのか。
私は「活力」だと思う。
では、その「活力」はどこから生まれるのか。ズバリ、「使命感」である。
「使命感をもって行動し、どんな困難も情熱で乗り越え、常に上機嫌で生きていく」ことの大切さを学生たちに教えている。
こういう試みを実は、60才の節目を迎えた前後の年齢のみなさんにこそ推奨したいと、私は考えている。

「何かミッションをもって、還暦を境に始まるセカンドライフを上機嫌に生き抜こう」と。
「これからは、これで生きていこう」というふうに決めて「活力あるセカンドライフ」を送る。そんなことを期待している。
さあ、「60からのmission impossible」の始まりだ。(まえがきより抜粋)

●20~60才までの労働時間と、60~80才までの「自分の時間」はほぼ同じ。
自由に使える時間を「mission」と共に生きる。

●背負う、支援する、旅する、戦う、引き受ける、
など「動詞」をキーワードとして、斎藤孝が60代をおろそかに生きないための、28ミッションを語る。

●数々のベストセラーの生み出してきた齋藤孝の書き下ろし。
自ら2020年10月31日で60才となり、同世代に向けて熱く語る!

これを一気に読んだのは、斎藤氏が長いこと、挑戦!挑戦し続けてきたのが手に取るようにわかる文章だったから。

まさに、息遣いが聞こえてきそうな書籍だった。

             ★

さて、もう一人、超がつくビジネスマンで世界を渡り歩くマーケッター・森岡 毅氏だ。

先週、たまたま観ていたNHKで森岡氏のインタビューが観られた。

もうね、言っている一言、一言が言い当て妙で、その大事な言葉をわかりやすく丁寧に話してくれていた。

森岡 毅氏の書籍はこれまでこのブログでも2回紹介してきた。

その記事を添付しよう。

苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」

簡単レビュー

「何をしたいのかわからない」「今の会社にずっといていいのか」と悩むあなたに贈る必勝ノウハウ。
悩んだ分だけ、君はもっと高く飛べる!
USJ復活の立役者が教える「自分をマーケティングする方法」。
後半の怒涛の展開で激しい感動に巻き込む10年に1冊の傑作ビジネス書!

第1章 やりたいことがわからなくて悩む君へ
君の宝物はなんだろう
会社と結婚するな、職能と結婚せよ

第2章 学校では教えてくれない世界の秘密
そもそも人間は平等ではない
君の年収を決める法則

第3章 君の強みをどう知るか?
まずは目的を決めよう
ナスビは立派なナスビになろう

第4章 君自身をマーケティングせよ!
面接で緊張しなくなる魔法
My Brand設計の4つの要点

第5章 苦しかったときの話をしようか
劣等感に襲われるとき
無価値だと追いつめられるとき

第6章 自分の「弱さ」とどう向き合うのか
「不安」と向き合うには
未来の君へ

おわりに あなたはもっと高く飛べる

「1冊の本と出合って、『この本は、日本の未来を変えるのではないか』
そう感じることは、なかなかあるものではない」松本大介(元さわや書店フェザン店店長)

現在も平積み必須の大ベストセラー。何を目指したらいいのかわからない!と将来を投げ出す娘に充てた人生指南書だ。

ビジネス書籍で泣いたのははじめてかも。そんな死闘と苦悩を突き抜ける爽快な一書だ。

というわけで、斎藤 孝氏、森岡 毅氏お二人の書籍を紹介してみた。

ぜひ、読書の秋に本当の物語(実体験)を読んでみて!

では、また!

『まず、のび太を探そう!』大ヒットを生み出す逆転発想~ 兵庫県立大学 経済学部教授 川上昌直・著(株式会社 翔泳社)

【ブログ新規追加1081回】

『まず、のび太を探そう!』大ヒットを生み出す逆転発想~ 兵庫県立大学 経済学 教授 川上 昌直・著(翔泳社)

簡単レビュー

ドラえもんがわかれば、経営もわかる!

お客様から望まれる、しっかり利益が残る商売を作るには、何を、どんな手順で考えればいいのか?

新進気鋭のビジネスモデル研究者、川上昌直氏(兵庫県立大学経営学部教授)がやさしく解説。

9つの質問に答えるだけで、すごい!と言われる事業のアイデアがザクザク生まれる!

本書で身につくポイントはこの2つ!
・コレが欲しかった!と言われるアイデアを量産できる「のび太視点」
・良い商品でしっかり稼ぐための「ビジネスモデル」の作り方

★川上教授からのメッセージ(本書「おわりに」より)


(本書の)テーマはビジネス。しかもお客様を喜ばせながら儲ける仕組み。専門的に言うなら「ビジネスモデル」です。

私は、ずっと経営学を研究してきました。いわゆる「ビジネスモデル」の専門家です。世間的には高尚な「研究」という枠組みで生きていく中で、経営学の本当のユーザーは一体誰なのかを自問自答するようになりました。

過去には、学術書やビジネス書を上梓してきました。それはそれでエキサイティングなことだったのは事実。

しかし一方で、疑問が生じました。同業の経営学者や、あるいは経営指南をするコンサルタントには、学術書や学会発表でアプローチできました。経営者の方々には、ビジネス書や講演で直接的に訴えかけることもできました。では、一般のビジネスパーソンのみなさんやこれからビジネスをやってみたい学生のビジネスセンスの強化にどれほど貢献できたでしょうか?

経営学のユーザーは、経営学者や経営者ばかりではありません。現場で試行錯誤している多くのビジネスパーソンに対して、経営学からの「学び」を食わず嫌いにさせず、日々の仕事に向き合う目線を変化させるきっかけを提案したいと考えました。

そしてそれには、新しい知識を「インストール」するのではなく、すでにみなさんの中にある言葉や概念を使って、ビジネスの法則を「腹落ち」してもらうことがもっとも重要であると感じました。

できれば素材は、よく知らない海外の企業事例などではないほうがいい。あるいは知ってる企業であっても、詳細なケースは難しい。いっそのこと、誰もが知る「経営以外の素材」をテーマにしたい。

それこそが、経営学に興味がない人に、経営とビジネスの本質を知ってもらうという、われわれ経営学者が取り組むべきことではないかと考えたわけです。つまり、経営についてのハードルが高い方にこそ、この本でスイッチを入れてもらう。いわゆる「ゼロイチ」。それがこの本に流れる裏テーマなのです。

この本は、ビジネスの世界に既に足を踏み入れてしまった、「いまさら聞けない」経営のことで悩むすべての人に有効です。

それだけでなく、「これから経営について勉強しようかな、でも難しそう」と躊躇する人にもです。自営業の方、主婦の方、はたまた大学生、高校生の方までもが、この本が想定する対象です。みなさんの外見はそれぞれ違いますが、「ビジネスがうまくいくようになりたい」という同じ「用事」を持っているはずだからです。

このようなみなさんに対して、この本がドラえもんのポケットになってくれれば、これほど嬉しいことはありません。

                ★★★

8月、お盆休みに帰ってきた息子夫婦と、「新規事業の話」で盛り上がった。

7月上旬、息子は営業部から事業推進部、いわゆる新規事業を含む事業計画が主な仕事となる部署への異動となった。

さっそく、新規事業の発案をし、練に練った案をとりまとめてみているが、どうも「ビジネスモデル」となるか?よくわからなくなってきたと。

で、我が家の書庫でネタ探しをはじめた。夫が息子に「これはどう?」と、差し出したのが『まず、のび太を探そう!』という一冊だった。

目を丸くして「これ、持って帰る!」と、そそくさとバッグに入れてしまったほど魅力的だった様子。

あげちゃったので、夫が再度買い戻してくれた。

わたしも読んでみたが「これは面白い!」と、唸る場面の連続だったわん(笑)

また「のび太」を題材にした書籍は、書店で一度は目にしたことがあるのではないだろうか?

ざっとだが、こちらのベストセラー本も紹介しておこう!

のび太という生き方』横山泰行・著(アスコム)

ベストセラーのこの書籍が一番有名。今年の小学生夏の推薦図書にも選ばれている。

勉強も運動も苦手でぐうたらしてばかりののび太。
でも、大人になる過程で大活躍し、しずかちゃんとも結婚し、
実は人生の成功者だった!
そんなのび太から、無理せずに自分らしく生きて
夢まで叶えてしまう方法を学んでみては?

そんなのび太から学べる人生の成功法則を
「のび太メソッド」と提唱。
本書では、「のび太メソッド」を全部で37つ
紹介している。

・完璧をいきなり目指さない
・失敗することまで楽しむ
・かっこいい自分を想像する
・直感で判断。とにかく動き出す
・夢は叶うと信じ切る
・自分より、まず他人の幸せを望む
・「愛する存在」で心を強くする
など。

この「のび太メソッド」は、
どんなダメな奴でも夢が叶う魔法の法則。
みなさんの人生にも役立つようなヒントが、
この本にはたくさん詰まっているよ。

のび太というどこにでもいそうな存在が、これまで多くの子どもたちを勇気づけてきたことは間違いない。

我が家の息子ものび太本を介して、新規事業のプレゼンを勝ち取ってほしいと願っている。

実際は「大切なこと」って身近にあるものなのかもしれないね。

それでは、また!

『ワーケーションの教科書』長田 英知・著(KADOKAWA)~仕事と勉強に旅をさせよう!【ワークスタイル・利用するワーケーションの思考】

【ブログ新規追加1065回】

『ワーケーションの教科書』長田 英知・著(KADOKAWA)

簡単レビュー

仕事・移動・生活……すべてがオンライン可能になった社会で、私たちはどのように働き、そしてどう生きるべきなのか?

また、通勤・出張や何気ない雑談を失い、アイディアが生み出しにくくなったと思う人も多いはず。

本書では、「ワーケーション」が創造性と生産性を両立する働き方の「解」として、個人・企業・さらには誘致する地方自治体の何を変えるのかを考察する。

Airbnb Japan 執行役員で、シェア×働き方のプロフェッショナルが、国内外の先進的な事例から、導入方法までを徹底解説!

人生100年時代を生き抜くヒントがすべてここにある。

さあ、仕事に旅をさせよう!

******

ワーケーションとは、「休暇と仕事を混在させた時間を意識的に作り出す」ことで、創造力=クリエイティビティを引き出す一種の「仕掛け」なのです。 (第1章抜粋)

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【目次】
第1章:なぜ今、ワーケーションなのか
第2章:私たちが働く理由とワークスタイルの変遷
第3章:ワーケーションがクリエイティブな組織を創る
第4章:ワーケーションが地方を再ブランディングする
第5章:ワーケーションを効果的に実施するためのヒント

                ★

さあ夏本番!東京盆も終わり今週末は、花火大会や地域のお祭りなど4年ぶりの開催に胸躍らせている人も多いことだろう。

わたしもそんなひとり。8月はじめの夏まつりに息子夫婦を誘ってある。

夕方から🍺で乾杯~宴の後にお祭りへ繰り出す予定。(ああ~、楽しみ♪)

そして、8月10日から17日まで一週間の夏季休暇には、棚上げしていた「あのことやこのこと」に着手したくて今からウズウズしている(笑)

そこで、たった一週間一日も無駄にしたくないと、思い出したのは「ワーケーションの仕組みを休暇中の生活に取り入れてみよう!」という思考だ。

そもそもワーケーションとは「休暇と仕事を混在させた時間を意識的に作り出す」という真義だ。

夏休みだから、遊びたい!のは大人も子どもも同じ。

しかし、まとまった時間をただただ、遊び呆けていたいとはあまり思わないのが大人の流儀だ。

休み明けにスタートダッシュをいい意味で切るには、夏季休暇をどう過ごすのか?がとっても重要な課題なのだ。

そこで、仕事の関連する情報取集や読書などを、ただ漠然とやるのではなく、ワーケーションの仕組みと仕掛けを自分に当てはめて過ごしてみてはいかがだろうか?

ワーケーションという考え方(仕事と休みの境界線があいまい)が身に付けば、家族での旅行時や自分だけの時間やそのつど、意識的にワーケーションtimeを取り入れることで、より切り替えが早くなり「創造力=クリエイティビティを引き出せる」一種の魔法になるハズよ。

ポイントは、旅先での有意義なワーケーションtimeを実現するための、準備が必要だ。例えば、PCやタブレットの事前の手入れ(データや画像の取捨選択をしておきたい)や仕事&勉強をゆる~く進めるための関連書籍など。

で、わたしの取り組みたいワーケーション一日目は「このブログの様々な手入れとSNSの使い分けなど」これは、多少仕事が絡んではいるがほぼ趣味的な要素が濃い。

6月から、再度運用をはじめたInstagramPRO.。以前の画像を450枚ほど消去させ現在のものだけに簡素化した。(これについては別枠でまとめる予定)

そして二日目にはワーケーションならではの「仕事に直結する自社の出版物を50冊ほど読み込む」まさに読書の修行増になる予定(笑)

普段、自社の新刊などは簡単にサッと目を通しただけで営業することも多々あるから、休暇中に「作家の本意が汲み取れる読書」を目指したい。

それにはお供選びも重要よ。美味しいコーヒーや果物、チョコレートなどを用意しなくっちゃ。

ま、終わったあとで頂く冷たいビールが何よりの「仕掛け」よ(笑)

というわけで、夏は仕事や勉強に大いに旅をさせよう!

では、また!

★2025年4月21日更新 『三行で撃つ 善く生きるための文章塾』近藤健太郎・著(CCCメディアハウス)【選書・ワークスタイル】

【ブログ新規追加1025回】

『三行で撃つ 〈善く、生きる〉ための文章塾』近藤廉太郎・著(CCCメディアハウス)

簡単レビュー

「朝日新聞」名物・名文記者の技巧25発!
「あの人の文章は、ちょっといい」と言われるわたしになれば、自分が変わる。(はじめにより)

本書で身につく技術とは?例えばこんなキーワードが浮かぶだろう。
◎文章技術 ◎企画力 ◎時間・自己管理術 ◎読書術 ◎資料整理術 ◎思考法

本書の読者対象は、書くことに苦手意識を持つ人から、文章でなにかを表現したい人、プロのライターや記者までと多岐にわたる。

「読者は、あなたに興味がない(謙虚たれ)」という冷厳な現実を見つめるところからスタートし、「いい文章」とはなにかを考え、そういうものが書けるレベルを目指す。

文章術の実用書らしく、つかみ(冒頭)の三行、起承転結、常套句が害悪な理由を述べる。

一人称、文体、リズム、といった必要十分なテクニックを網羅するが、単なる方法論にはとどまらず、なぜそうするのかを、自己や他者の心のありようにフォーカスしながら考える。

文学作品から、新聞記事、詩歌、浪曲まで、豊富な例示を取り上げ、具体的に解説していく。

また、同時に、本書は「書くという営為を通じて実存について考える」思想書でもある。

読み進めるにしたがい、「私というもの」に向き合わざるを得なくなる。

言葉とはなにか? 文章とはなんのためにあるのか? なぜ書くのか? 生きるとは? 思索が深まるほどに、世界の切り取り方が変わり、自分が変わる。

わたしにしか、書けないものは、ある――
・文章は、見えなかったものを見えるようにすること
・文章は、見えていたものを見えなくすること(奥付から)

(目次)

はじめに
第1章 文章の基本
■第1発:三行で撃つ――書き出しを外すと、次はない。
■第2発:うまい文章――うまくなりたいというけれど。
■第3発:すべる文章――読みやすさはきめ細やかさ。
第2章 禁じ手を知る
■第4発:常套句・「としたもんだ表現」――親のかたきでござります。
■第5発:擬音語・擬態語・流行語――エモいも、ほっこりも、マジ、やばい。
■第6発:起承転結――転を味方につければサバイブできる。
■第7発:共感させる技術――響く文章は、説明しない。
第3章 ライターの心得
■第8発:ライターになる――誰にでもなれるが、なれないのはなぜか。
■第9発:説得する技術――メール上手は幸せな人生を送る。
■第10発:一人称・読者の設定――だれが書くか。だれに書くか。
第4章 書くための四つの道具
■第11発:ライターの道具箱――メンテナンスし、持ち歩く。
■第12発:語彙【道具箱・一段目】――増やすには逆に制限する。
■第13発:文体【道具箱・二段目】――スタイルのない人間は、みじめだ。
■第14発:企画【道具箱・三段目】――なにが、わたしにしか、書けないか。
■第15発:ナラティブ【道具箱・四段目】――有限の物語を無限化する最強の武器。
第5章 読ませるための3感
■第16発:スピード感【3感・其の一】――主語と語尾で走り出す。
■第17発:リズム感【3感・其の二】――静かな文章でも話芸から盗める。
■第18発:グルーヴ感【3感・其の三】――推敲でサウンドチェックする。
第6章 自己管理の技術
■第19発:意見や助言――人の話は、聞いて、聞くな。
■第20発:時間管理・執筆環境――いつ書くか、どこで書くか。
■第21発:書棚整理術――抜き書き帳で脳内を可視化する。
第7章 生まれたからには生きてみる
■第22発:文章、とは――良く生きる、善く生きる、好く生きる。
■第23発:言葉、とは――言葉は道具ではない。
■第24発:書く、とは――わたしは、書かなければならない。
■第25発:痕跡――わたしは書き残す。あなたが読み解く。
おわりに

              ★

2020年12月、発刊されてすぐに購入。

一度ザッと、目を通すもずう~~~~っと、棚上げしてきた。

レビューを書くにも、なんとなく気分が乗らなかった。

なぜなら、当時、コロナが全盛を迎えて、仕事先の訪問停止という前代未聞の境遇に悩まされていたからだ。

「能天気に文章のなんたるか!を読んで勉強しよう!」とか、これぽっちも思えず、棚上げされていった一書。

現在、コロナもそろそろ終焉か?一方で第9波の恐れありとも囁かれている。

新年度の激務も昨日で、ようやっと乗り切った。

爽やかな時を迎えて、ようやっと勉強してみようと思い、一昨日から読み始めている。

2021年の春、『三行で撃つ』の書評を新聞記事ではなく、某アウトドア雑誌で目にして、仕事中にも関わらす、書店で一気に立ち読みをしてしまった。

いったい、何がそれほどまでに読ませる要因だったのか?といえば、著者の近藤 康太郎氏のプロフィールが滅多にないものだったから。

新聞記者から、ある日突然思い立って、九州の諫早に百姓移住し、その後九州は日田で狩猟(マタギではない)をしつつ、わずかな食い扶持を得ながらライター生活を送っていることを知ったからだ。

早朝、1時間だけ百姓をし、あとは狩りに行く。SNSもやらないし、TVもあまり観ないそうだ。

まるで世捨て人にでもなったかのような生活。その地味極まりない移住先へ、若い記者やライター達が押し寄せるようになったというのだ。

酒を酌み交わし、語るのは「文章のアレコレ」だと。仕事中毒の記者やライターたちが塾をやって欲しいと懇願し、塾で勉強した若者の中から何人もライターとして独り立ちするメンバーが現われる。

こんな話が、文章術のテキスト間に挟まれていてなんとも読みごたえ抜群だ。

タイトルの「撃つ」とはまさしくピストルを「撃つ」ことと同意だという。

まあ、あまり語ってしまうとレビューとしてははばかられてしまうので、興味がある方はぜひ、書店やWEBで購入されてみて!

では、最後に文中の著者ひとことを載せて終わろう。

生まれたからには生きてみる。
書くとは、考えること。
書きたく、なる。わたしに〈なる〉ために。

では、また。

新年2冊目は雑誌を紹介♪~『週刊ダイヤモンド』ダイヤモンド社~ビジネス雑誌で今年を占う【選書・ワークスタイル】

【ブログ新規追加947回】

2023年明けて、早や4日。

おせちもいっぱい食べたし、良く飲んだし、TV三昧もした。

普段はあまり観ないTVだったり、爆食い、それなりに飲みだったり、良く眠ったし。

年末から7日間しっかりと休んで。充電満タン(笑)

で、今日は仕事はじめとして、まず雑誌で2023年を占う大予測を読んだ。(日経新聞元旦号、ダイヤモンド、東洋経済の三つ巴・笑)

ま、株価の推移とかよくわかんないけど、今年伸びる企業100社とか、法改正で生前贈与の体系が変わる(綴じ込み付録がすごいよ)など、興味深い記事がめじろ押し!

良くわからなくても、言葉の意味はいくらでも検索できるし、知っておいたほうが有利だと思うから、検索しつつ、ざっと読み進めてみたら、すっかり、仕事脳になれたよ。

『週刊ダイヤモンド』ダイヤモンド社

週刊ダイヤモンド 最新号:2022年12/24・31合併 (発売日2022年12月19日)

ダイヤモンド社

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ああ、早く仕事に出たいわん(笑)

では、また!