★2025年4月21日更新 『三行で撃つ 善く生きるための文章塾』近藤健太郎・著(CCCメディアハウス)【選書・ワークスタイル】

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『三行で撃つ 〈善く、生きる〉ための文章塾』近藤廉太郎・著(CCCメディアハウス)

簡単レビュー

「朝日新聞」名物・名文記者の技巧25発!
「あの人の文章は、ちょっといい」と言われるわたしになれば、自分が変わる。(はじめにより)

本書で身につく技術とは?例えばこんなキーワードが浮かぶだろう。
◎文章技術 ◎企画力 ◎時間・自己管理術 ◎読書術 ◎資料整理術 ◎思考法

本書の読者対象は、書くことに苦手意識を持つ人から、文章でなにかを表現したい人、プロのライターや記者までと多岐にわたる。

「読者は、あなたに興味がない(謙虚たれ)」という冷厳な現実を見つめるところからスタートし、「いい文章」とはなにかを考え、そういうものが書けるレベルを目指す。

文章術の実用書らしく、つかみ(冒頭)の三行、起承転結、常套句が害悪な理由を述べる。

一人称、文体、リズム、といった必要十分なテクニックを網羅するが、単なる方法論にはとどまらず、なぜそうするのかを、自己や他者の心のありようにフォーカスしながら考える。

文学作品から、新聞記事、詩歌、浪曲まで、豊富な例示を取り上げ、具体的に解説していく。

また、同時に、本書は「書くという営為を通じて実存について考える」思想書でもある。

読み進めるにしたがい、「私というもの」に向き合わざるを得なくなる。

言葉とはなにか? 文章とはなんのためにあるのか? なぜ書くのか? 生きるとは? 思索が深まるほどに、世界の切り取り方が変わり、自分が変わる。

わたしにしか、書けないものは、ある――
・文章は、見えなかったものを見えるようにすること
・文章は、見えていたものを見えなくすること(奥付から)

(目次)

はじめに
第1章 文章の基本
■第1発:三行で撃つ――書き出しを外すと、次はない。
■第2発:うまい文章――うまくなりたいというけれど。
■第3発:すべる文章――読みやすさはきめ細やかさ。
第2章 禁じ手を知る
■第4発:常套句・「としたもんだ表現」――親のかたきでござります。
■第5発:擬音語・擬態語・流行語――エモいも、ほっこりも、マジ、やばい。
■第6発:起承転結――転を味方につければサバイブできる。
■第7発:共感させる技術――響く文章は、説明しない。
第3章 ライターの心得
■第8発:ライターになる――誰にでもなれるが、なれないのはなぜか。
■第9発:説得する技術――メール上手は幸せな人生を送る。
■第10発:一人称・読者の設定――だれが書くか。だれに書くか。
第4章 書くための四つの道具
■第11発:ライターの道具箱――メンテナンスし、持ち歩く。
■第12発:語彙【道具箱・一段目】――増やすには逆に制限する。
■第13発:文体【道具箱・二段目】――スタイルのない人間は、みじめだ。
■第14発:企画【道具箱・三段目】――なにが、わたしにしか、書けないか。
■第15発:ナラティブ【道具箱・四段目】――有限の物語を無限化する最強の武器。
第5章 読ませるための3感
■第16発:スピード感【3感・其の一】――主語と語尾で走り出す。
■第17発:リズム感【3感・其の二】――静かな文章でも話芸から盗める。
■第18発:グルーヴ感【3感・其の三】――推敲でサウンドチェックする。
第6章 自己管理の技術
■第19発:意見や助言――人の話は、聞いて、聞くな。
■第20発:時間管理・執筆環境――いつ書くか、どこで書くか。
■第21発:書棚整理術――抜き書き帳で脳内を可視化する。
第7章 生まれたからには生きてみる
■第22発:文章、とは――良く生きる、善く生きる、好く生きる。
■第23発:言葉、とは――言葉は道具ではない。
■第24発:書く、とは――わたしは、書かなければならない。
■第25発:痕跡――わたしは書き残す。あなたが読み解く。
おわりに

              ★

2020年12月、発刊されてすぐに購入。

一度ザッと、目を通すもずう~~~~っと、棚上げしてきた。

レビューを書くにも、なんとなく気分が乗らなかった。

なぜなら、当時、コロナが全盛を迎えて、仕事先の訪問停止という前代未聞の境遇に悩まされていたからだ。

「能天気に文章のなんたるか!を読んで勉強しよう!」とか、これぽっちも思えず、棚上げされていった一書。

現在、コロナもそろそろ終焉か?一方で第9波の恐れありとも囁かれている。

新年度の激務も昨日で、ようやっと乗り切った。

爽やかな時を迎えて、ようやっと勉強してみようと思い、一昨日から読み始めている。

2021年の春、『三行で撃つ』の書評を新聞記事ではなく、某アウトドア雑誌で目にして、仕事中にも関わらす、書店で一気に立ち読みをしてしまった。

いったい、何がそれほどまでに読ませる要因だったのか?といえば、著者の近藤 康太郎氏のプロフィールが滅多にないものだったから。

新聞記者から、ある日突然思い立って、九州の諫早に百姓移住し、その後九州は日田で狩猟(マタギではない)をしつつ、わずかな食い扶持を得ながらライター生活を送っていることを知ったからだ。

早朝、1時間だけ百姓をし、あとは狩りに行く。SNSもやらないし、TVもあまり観ないそうだ。

まるで世捨て人にでもなったかのような生活。その地味極まりない移住先へ、若い記者やライター達が押し寄せるようになったというのだ。

酒を酌み交わし、語るのは「文章のアレコレ」だと。仕事中毒の記者やライターたちが塾をやって欲しいと懇願し、塾で勉強した若者の中から何人もライターとして独り立ちするメンバーが現われる。

こんな話が、文章術のテキスト間に挟まれていてなんとも読みごたえ抜群だ。

タイトルの「撃つ」とはまさしくピストルを「撃つ」ことと同意だという。

まあ、あまり語ってしまうとレビューとしてははばかられてしまうので、興味がある方はぜひ、書店やWEBで購入されてみて!

では、最後に文中の著者ひとことを載せて終わろう。

生まれたからには生きてみる。
書くとは、考えること。
書きたく、なる。わたしに〈なる〉ために。

では、また。

★2024年4月12日更新 『これからのデザイン思考 未来ビジネス図解』小山田 那由他・著(エムディエヌコーポレーション)【選書・自己啓発】

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これからのデザイン思考 未来ビジネス図解』小山田 那由他・著(エムディエヌコーポレーション)

• 簡単レビュー

本物のデザイン思考の「これから」がわかる新しい入門書

現代は、環境問題や経済のグローバル化、テクノロジーの発展、価値観の多様化、多様な人々の包摂など、さまざまな要因によって不確実性が高く未来が見通せない。

解決すべき明確な課題は少なくなり、多くの人に求められるものをより多く安価に届ける、といったビジネスは徐々に成り立たなくなってきていると感じる。

そのため、これまでにない新しいビジネスをつくる方法論が求められている。その方法の1つが「デザイン思考」だ。

しかし一方で「うまく活用できない」という意見や「デザイン思考の次は何だ? 」という声が増えてきた。

デザイン思考は、プロセス通りにやれば答えが出るような“魔法の公式”ではなく、「ヒトに寄り添い課題を見つけ、創造的に課題を解決するもの」である。

このようなアプローチは、どう呼ぶか、どんなものか、よりも「どう行うか」がもっとも重要だ。

本書では、「デザイン思考」を理解し、利用したいと考える方のために、なるべくわかりやすく、実際に取り入れるための行動へとつなげられるような情報を紹介している。

デザイン思考の概要、目的、方法を概観し、次にさまざまな領域の製品・サービスの事例を通してデザイン思考の実践に役立つヒントを考察。

そして、日々の業務にデザイン思考を取り入れるために、デザイン思考を取り巻く状況や取り組み方を紹介している、デザイン思考初心者にとっての指南書だ。

〈本書の内容〉


■PART1 デザイン思考とはなにか


そもそも「デザイン」とは「ヒトに寄り添った創造的な課題の解決」だ
デザイン思考のプロセス
いろいろな角度からデザイン思考を捉える
ポイントは「ユーザー中心に考える」ことと「つくりながら考える」こと
デザイン思考は「誰もが共にデザインする」ためのツール
デザイン思考があらためて求められる理由
「思考モード」を意識してデザイン思考に振り回されない
デザイン思考のプロセス:フェーズ

■PART2 デザイン思考のケーススタディー


医療用機器から考えるデザイン思考
家庭用ゲーム機から考えるデザイン思考
スマートホーム機器から考えるデザイン思考
携帯音楽プレーヤーから考えるデザイン思考
スーパーマーケットから考えるデザイン思考
遠隔医療サービスから考えるデザイン思考
損害保険から考えるデザイン思考
モビリティサービスから考えるデザイン思考


■PART3 デザイン思考の実践に向け

デザイン思考を「使う」ために──状況と取り組み方
デザイン思考を取り巻く状況
具体的な取り組み方
終わりに:消えるデザイン思考

                  ★

前回の「ミーティングVS会議」の話に続く、問題解決の指南となり得る良書の紹介をした。

「デザイン思考」・・・以前から気になっていた言葉?というか思考だ。

今回、新年度の4月。バリバリに忙しい渦中だが、時間をこじ開けて読書したので忘れぬうちにザッとまとめてしまった。

細かいことは、先に記した内容を一読いただければ「デザイン思考」がなんであるのか?というところから始まり、どう使いこなすか?が分かる簡単レビューとなっている。

ぜひ、香り高いコーヒーと少しの美味しいスイーツをお供にお読みください!

さて、新年度が開けて早や2週目。

わかっちゃあいるけど、恐ろしく多忙だ。

営業先での商談はさておき、営業部ミーティングも多くなってきてるし、店舗内の装飾(いわゆる書籍の展開デザイン)など、「考える→発注する→納める」を繰り返している。

それでも「逃げたい!」とかはまったく思わないよ。

なぜなら、いい意味での「忙しさ」からくるアドレナリン分泌がされるから、忙しければ、忙しいほど「超楽しい!」と思えて、毎日が幸せな気持ちで過ごせている。

要するに「物理的な仕事量や人との対面の多さと、ストレスはまったく比例しない」というストレスゼロの状況よ(笑)

この4月バカの勢いは月末(28日)まで続く予定。

まだ春を楽しみ切ってはいないから、忙中閑ありで、わずかな時間でも上手に使って好きなことをやったり、ちょっとでも、好きな所に出かけたりする。

そんな「好き」を詰め込んだ記事は金曜日にアップの予定。

どうぞ、お楽しみに♪

では、また!

※ 昨日、残っている楽天エディ(八王子市限定マイナポイント進呈)を使って、GU春夏のルームウエア(パジャマともいう)を購入した。というか頂いてきた(笑)

冬のもこもこパジャマ(2900円→1480円)

春夏ルームウエアはジャージと短パンのセット(1990円→990円)

メンソレータム大瓶1個(348円)

これら3品をポイントでもらえて嬉しい!

正直、買い物は面倒くさいのであまり好きじゃないから(笑)このレベルでのセール買いで充分に楽しんだ。

これでエディも満額3000円を使い切ったんだけど、たった25円不足で、追加チャージされちゃったよん(ま、チャージ額も最低の1000円だけど・笑)

★2024年4月3日更新 『両手にトカレフ』プレイディみかこ・著(ポプラ社)【選書・文化】

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『両手にトカレフ』プレイディみかこ・著(ポプラ社)

⦿ あらすじ

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の著者プレイディみかこ氏が14歳の少女の「世界」を描く。

心揺さぶる長編小説だ。

寒い冬の朝、14歳のミアは、短くなった制服のスカートを穿き、図書館の前に立っていた。

そこで出合ったのは、カネコフミコの自伝。フミコは「別の世界」を見ることができる稀有な人だったという。

金子文子とは→https://ja.wikipedia.org/wiki/

本を夢中で読み進めるうち、ミアは同級生の誰よりもフミコが近くに感じられて――。

                ★

ポプラ社から出ているせいで、児童書だと思い込んでいた。

ただ、年齢層は明らかに中学生~高校生(13歳~18歳)を狙った書籍だ。

この年代を業界では「YA」と呼ぶ。

「YA」とは、ヤングアダルトの略で、大人の小説を読む前のひとときに、手に取って欲しい書籍類だ。

YA出版について→ YA出版会は中学生や高校生が読書をするための環境を整え、YA向けの本の出版を活発にしていくことを目的に発足した出版社の集まり。 1979年にスタートしたYA出版会は、現在12社で活動している。(わたしの勤務する出版社も連なっている)

時おり、書店頭で「YA祭り」とかイベントが開催されているから、みかけたらぜひ、覗いて欲しいコーナーだ。

『両手にトカレフ』は、まさに、危うい思春期に世の中の影を知る・・・みたいなストーリーなのよ。

アル中で薬中の母に育てられている主人公「ミア」14歳。イギリスの中学生だ。

満足に食事を食べていないことや、成長期で制服がどんどん小さくなってしまうが買えないことや、風呂に入れないために人の集まる場所に行けなくなっていることや、弟をこんな暮らしで不憫に思うことなどが、冒頭から延々と書かれている。

一方で「カネコフミコ」という大正~明治時代を行き抜いた女性(アナキニスト・ニヒリスト)の半生を、ホームレスのおじいさんから貰った本で知り、密かにフミコを身近に感じながらも、強く生きる希望を見出してゆく物語だ。

本書の中で、二人の女の子の壮絶な生い立ちと暮らしぶりが交互に描かれる。

やはり、日本人としては「ミア」よりも「フミコ」の描写がわかりやすい。

しかし、たった14歳で人生の辛酸をなめ尽くすような日々を淡々と描かれているし、その二人を育てている母親の壮絶過ぎる人生を読み進めるのは結構辛いかもしれない。

特に子どもが辛い思いをしている情景ばかりだと、大人の読み物としては深みが得られにくく読み応えも少ない。

親から受ける虐待や育児放棄、また最近では親の介護をする子ども(ヤングケアラー)などが問題視されている。

そういった境遇にある子どもたちがしっかりと前を向く動機になることが「YA」出版の持つ使命だろう。

やはり「YA」世代(反抗期)特有の若さと、少しの暴力感と、目いっぱいの元気さがあれば読み切れる書籍だ。

ターゲットがしっかりと絞り込まれた秀逸な書籍だ。プレイディみかこ氏に拍手を贈りたい!

「ミア」と「フミコ」の生き様を読む?読まない?

わたしは、がっつり読んだ(笑)

では、また~~♪


★2025年3月17日更新 WEBライター契約満了を迎えて~『丁寧道~ストレスから自由になれる最高メソッド』武田双雲・著(祥伝社 · 発売.2021/12/1)【選書・自己啓発】

【ブログ新規追加1009回】

数日前にあった出来事の話をしよう。

以前、3年ほどお世話になっていた小学館関連~WEBメディア会社の編集者から一本のメールが届いていた。

その内容は「あなたのWEBライター契約が2023年3月31日で満了になる」というものだった。

わたしは「えっ?どういうこと?」と。

確かに2017年からお誘いを頂き、そこで3年ほどあらゆる書籍のブックレビューを担当させて頂いた。

しかし、業態変革の波に乗って、どんどん拡大傾向にあったメディア会社では、WEBライティングの仕事がめっぽう増えて、わたしも毎週5本の記事を担当した。(月20本~25本)

それだけではない。本業の出版営業にも影響が出るほど過密な仕事環境になってしまった。

本業との両立に苦しんだ挙句、「もう、辞めよう!」と、肚を決めて編集者に願い出て、WEBライターとしての仕事が終わった。

わたしは、それで完全に仕事が終わったと思い込んでいたようだ。

一方、あちらでは、いつでも戻れるように契約更新をして頂いていたという。

なんてお優しい。

しかも最後のブックレビュー1本の原稿料が未払いだと!

きちんと契約満了と共に、その原稿料も振り込まれるらしい。

ああ・・・好きなだけ書かせてもらって、最後はこんな風に丁寧な対応で終われる。

わたしはとてもしあわせだ。

という「丁寧な仕事」に触れたのだ。

そこで思い出したベストセラーを紹介する。

『丁寧道 ~ストレスから自由になれる最高メソッド 』武田双雲・著(祥伝社)

簡単レビュー

★東洋経済オンライン・女性自身・マイナビニュース等でも続々紹介! !


[ビジネスパーソン][主婦・主夫][学生]
忙しい全日本人に推奨! !
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「疲弊・不安」→激減
「幸福度」→高値安定
「パフォーマンス」→向上
「人生」→続々好転
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世界で活躍する
書道家がいま伝えたい
いい調子のスパイラルに入る方法

会社員→書道家転身で一躍オファー多数
→絵を描き始めたら、国内外で次々に売れて
→→気づけば現代アーティストに!
……なぜ、そんなにうまくいくのか?.

【Contents】
1「丁寧道」の仕組み
≫2「丁寧道」のメリット
≫≫3「丁寧道」を軌道に乗せるコツ
≫≫≫4エネルギーを奪う「義務感」
≫≫≫≫5世界ごと変えてしまう「認知」のパワー

「持続可能な幸福感」×「疲弊が存在しない」
“武田双雲”の秘訣を大公開!

書道家の生き方指南本とでも言えよう。

ストレスとのつきあい方に注目して書かれた一書だ。

2021年に発刊されてから、うなぎ上りに売り上げてあっという間にベストセラーとなった。

とても手に取りやすい白本で、内容も平易で読みやすい。

丁寧に暮らすことで得られる「安心」や「安全」が、どれだけ人の心からストレスを排除できるのであろうか?

今、目に見えないストレスで悩んでる方におススメの名書だ。

※ TOP写真は、昨日の国立駅での1枚。桜を見ると撮りたくなるもんよね。

★2025年3月10日更新 大人になって感銘を受けた本~『嫌われる勇気』岸見一郎・古賀史郎(著)ダイヤモンド社~立場や経験値が変わると読書体験も変化する【選書・自己啓発】

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~書かれていることの共感度が高く、思考が満足する名著である~

「アドラー心理学」をベースにした「青年」と「先生」からなる問答形式の一書。

わたし達が、日常抱えている人間関係をシンプルに解決し、自分らしく生きるための方法を紹介した名著だ。

長年、モヤモヤと「こうだよねえ」と、自分なりに考えていたことがこの名著に集約されていたとは!

以前も読んだはずなのに、きっと、自分の置かれている立場や生き方が変わったことで、名著を読み込む余裕が生まれたんだろう。

わかりやすい文章で、頭にスッと入る名著だ。

『嫌われる勇気 https://amzn.to/4kHEeOX』行本(ソフトカバー) – 2013/12/13

岸見 一郎 (著), 古賀 史健 (著)

• 簡単レビュー

「あの人」の期待を満たすために生きてはいけない――
【対人関係の悩み、人生の悩みを100%消し去る〝勇気〟の対話篇】

世界的にはフロイト、ユングと並ぶ心理学界の三大巨匠とされながら、日本国内では無名に近い存在のアルフレッド・アドラー。
「トラウマ」の存在を否定したうえで、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言し、
対人関係を改善していくための具体的な方策を提示していくアドラー心理学は、
現代の日本にこそ必要な思想だと思われる。

本書では平易かつドラマチックにアドラーの教えを伝えるため、
哲学者と青年の対話篇形式によってその思想を解き明かしていく。


著者は日本におけるアドラー心理学の第一人者(日本アドラー心理学会顧問)で、アドラーの著作も多数翻訳している岸見一郎氏と、
臨場感あふれるインタビュー原稿を得意とするライターの古賀史健氏。


対人関係に悩み、人生に悩むすべての人に贈る、「まったくあたらしい古典」だ。

                 ★

大人になった今だからこそ、「心にしみる本」を紹介したい。
読んで、「ハッと!」気づき我に返る・・・そんな一冊を取り上げる。

では、また!

★2024年2月21日更新 『限りある時間の使い方』~人生はたった4000週間~オリバー・バークマン/著(かんき出版【選書・自己啓発】

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限りある時間の使い方 人生は「4000週間」あなたはどう使うか?


※2022年12月現在。紙と電子累計。超速で28万部!

各メディアでも、競ってレビューされている。その一部を紹介しよう。

『週刊文春』(2022年11月3日号)「ベストセラー解剖」に掲載(2022/11/02)
YouTube「サラタメさん」(2022/11/01) 
YouTube「フェルミ漫画大学」(2022/09/05) 
YouTube「両学長 リベラルアーツ大学」(2022/09/02)
webサイト「telling,」(2022.08.24) 
webサイト「東洋経済オンライン」(2022.08.17、23、29)
YouTube「本要約チャンネル」(2022/08/03) 
webサイト「ダイヤモンドオンライン」(2022.07.25)
本の要約サイト「フライヤー」(2022.06.13)


 
アダム・グラント、ダニエル・ピンク、
カル・ニューポート他、NYタイムズ、WSJ絶賛の
全米ベストセラーだ。

「効率的に荷物を詰める方法を
人生の時間の使い方に当てはめるのは間違いです」と、
ひろゆき氏絶賛。

人生はたった4000週間、
限られた時間をどう過ごすか! ?

人の平均寿命は短い。
ものすごく、バカみたいに短い。
80歳まで生きるとして、
あなたの人生は、たった4000週間だ。

「時間が足りない」なんて、
何を今さらと思うかもしれない。
いっぱいになった受信トレイに、
長すぎるやることリスト。
ワークライフバランスに、
SNSの際限ない誘惑。

もちろん世の中には、生産的になるための
「ライフハック」があふれている。
けれど、ライフハックを駆使したところで、
たいてい状況は悪くなるだけだ。

焦りはさらに増していき、
人生の大事な部分には、
いつまでたってもたどり着けない。
さらに、日々の時間管理に追われていると、
本当に大事な問いが見えなくなる。

それは、自分の限られた4000週間を、
いかに過ごすかという問いだ。

本書は古今の哲学、心理学、
スピリチュアル思想を駆使し、
ウィットに富んだ語り口で、
時間と時間管理を実践的に、
そして深く問い直す。

「すべてのことを終わらせる」
という強迫観念を捨て、
自分の有限性を受け入れたうえで、
そこから有意義な人生を築く方法を紹介する。

本書を読めば時間に対する見方が変わり、
さらには生き方が変わるだろう。

             ★

現在、ベストセラー第1位を獲得中。
昨年6月に発刊されたのち、毎週、毎週鰻のぼりの売り上げを続けていた。

いつかは購入して、じっくり読んでレビューしたいと思っていたところ、夫が先に購入してた!

昨日、急な休みが手に入ったので、じっくりゆっくりと読めた。ごく簡単に本書のあらすじと広告のレビューをしてみた。

ただ、レビューを読んだだけで済ますのはもったいない一書かもしれない。

また、とても読みやすいのも注目できるところだ。

外国人特有の表現が翻訳の高橋瑠子氏の手にかかると、日本人の好む表現に置き換えられている。そこがとてもいい。

こうした要因もてつだって、最速にして、超速のベストセラーが誕生した。

さあ、「今しかない人生」をどう生きるか?「何をやり遂げたら満足なのか?」考えるいいチャンスとなる本書をぜひ手に取ってみて!

では、また!

★2025年2月3日更新 『運動脳 BRAIN 』新版・一流の頭脳 アンデシュ・ハンセン/著(サンマーク出版)【選書・健康/自己啓発】

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運動脳 BRAIN 』新版・一流の頭脳 アンデシュ・ハンセン/著(サンマーク出版)

簡単レビュー

「世界一受けたい授業」出演!!(日テレ系・1月21日)大反響!!

有酸素運動で脳細胞が増える!脳が活性化する!

★「スマホ脳」著者、本国スウェーデンで
最も売れた本!
人口1000万人のスウェーデンで
驚異の67万部超え!
★日本国内・26万部突破!!
 全国の書店で続々1位!!


「生物学的には、私たちの脳と身体は
今もサバンナにいる。私たちは本来、
狩猟採集民なのである」

『スマホ脳』著者アンデシュ・ハンセン最大のベストセラー
それが本書『運動脳』である。
従来、脳は成人後、衰える一方だとされていた。
しかし、成人後も脳内の前頭葉が大きくなり、
死の直前でも海馬の細胞数が増えた人たちがいた。
彼らに共通していたのは「有酸素運動」を日常的に行っていたこと。
たった5分のウォーキング・ランニングが脳に作用する!
学力・集中力・記憶力・創造性……脳のあらゆる力を伸ばす
運動の秘訣、大公開!
何歳からでも、5分から効果がある !

◎◎本書の要約◎◎
「ストレスを効率よく解消するには?」「集中力を切らさない技術」「底なしの記憶力を手に入れる」「やる気を科学的に高める方法」「学力を高める本当のやり方とは?」など、
ありとあらゆるパフォーマンスを確実に高める方法が余すことなく明かされている。

(目次)
第1章 現代人はほとんど原始人
第2章 脳から「ストレス」を取り払う
第3章 「集中力」を取り戻せ
第4章 うつ・モチベーションの科学
第5章 「記憶力」を極限まで高める
第6章 頭のなかから「アイデア」を取り出す
第7章 「学力」を伸ばす
第8章 健康脳
第9章 最も動く祖先が生き残った
第10章 運動脳マニュアル

               ★

2022年8月発刊されたばかりの新刊の紹介。未だ書店頭では平積みされているはず。

ずっと読みたかった「脳の仕組みと脳を計画的に鍛える方法」がぎゅっと詰まった良書だ。

運動脳の著者、アンデシュ・ハンセンさんは以前、社会現象となった ベストセラー「スマホ脳」の著者でもある。

『スマホ脳』では、ある意味一方的でもある「スマホ中毒になったらこんなになっちゃうよ!」という伝導を書き連ねていた。

今回の『運動脳』で、スマホ脳のアンサーも含んだ一書になっていると知り、2冊とも夫が手に入れてくれた。

わたしは、脳出血の闘病中に、幾度も脳の不思議な現象を体験した。

例えば、深夜頭の中にかみなりが落ちたような感覚に飛び起きたり、脳の中でちりちりと細胞が分裂して伸びていくような感覚になったり。

たいがい、そういった脳の発達現象が起きている時は、体中がとても温かくなって幸せな気持ちになった。

わたし達の脳は両手の握りこぶしを合わせた大きさだそうだ。たったこれだけの脳に様々な生きる知恵が詰め込まれているのだと思うと、脳が愛おしくならない?

ああ~、この2冊を携えて、新幹線や飛行機に乗りたくなった。脳の勉強を動く書斎でやりたい!と、猛烈に感じている。

では、また。

★2024年1月31日更新 『山歩きはなぜ体にいいのか~大切な仲間に教えたくなる山の効用』柏 澄子・著(ヤマケイ山学選書 / 山と渓谷社)【選書・文化】

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山歩きはなぜ体にいいのか~

簡単レビューと著者像(略歴)

今回の選書はわたしのライフワーク「山登り・トレッキングやハイキング」をとことん楽しむための教科書を紹介する。

ざっと、大目次を上げてみる。

① 心と体を見つめ直そう

② 山歩きで健康な体を手に入れる

③ 病気の予防につながる山歩き

④ 脳トレ効果もある山歩き

⑤ ストレス解消で心も健やか

⑥ 体によい山歩きを実現するために

と、こんな興味深い大目次だ。この⑥が特に大事かもしれない。

例えば、山に登る前のウオーミングアップの重要性とか(後で大変な足腰にならないための柔軟体操のすすめ)

もちろん、登ったあとのアフターケアも大事。また、楽しく末永く登山を楽しむためには、日ごろのトレーニングも大事だと。

で、継続が大事でだいたい、身の丈にあった低山~高山を慎重に選び、月1回のペースで登山すれば、より体に効くということだ。

わたし達夫婦もこの数年、延べにはなるが月1回ぐらいは山行に出かけてきた。

登山内容に合わせた装備(ウエアの重ね着や適量なザックや登山靴、トレッキングポールなど用意する)

それ以外でも、夫は心臓の経過を見ながら、定期健診が終わった後にするとか、登山を楽しむ工夫を重ねてきた。

本書では、紫外線対策や虫対策、登山先で食べる食料や水分のお薦めとか情報が盛りだくさん!

これまで何度も読み返してきた名書なのだ。

また、著者が女性なのも嬉しい。常に「ムリせず」という配慮の元に書かれていてとても好感が持てるのだ。

ここに著者である「柏 澄子さん」の略歴を載せておこう。

柏 澄子
1967年、千葉県生まれ。フリーランスライター。登山全般のほか、ヒマラヤ山岳地帯やチベット文化圏に住む民族の暮らし・文化をテーマに、山岳雑誌、新聞、書籍などに執筆する。高校、大学時代に山岳部で登山を学び、2000年ヨセミテでのクライミング、02年チョ・オユー(ヒマラヤ・8201m)登頂、04年牛心山(中国・4942m)南東稜登攀、05年スンメル・アルプス(ノルウェー)でのテレマークスキー滑降などのほか、毎年、ヒマラヤ地域でのトレッキング、ラフティング、旅を繰り返す.(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)

さて、2月の山行はまだ決めてはいない。

おぼろげながら、今年も北アルプスには登る予定でいる。それは夏シーズンのこと。

まだまだ、これからトレーニングもひたひたとやりつつ、ひとつ、ひとつの山行を楽しみに準備して行く。

本書の副題の「大切な仲間に教えたくなる山の効用」というのがとても気に入ったの。

わたしのブログを読んで下さる方々へお届けしたくて書いた。

それでは、また!

★2025年1月27日更新 『経営は焚き火のように~Snow Peak飛躍の源泉』 Snow Peak 山井梨沙・著(日経BP社)~大切なことは全部キャンプが教えてくれた【選書・文化】

【ブログ新規追加970回】

経営は、焚き火のように Snow Peak飛躍の源泉

簡単レビュー

~スノーピークの強さの理由を、社長自らが語り尽くす~


スノーピークをアウトドアメーカーと思っている人は多い。

しかし、今や、16期にわたる増収を続ける絶好調企業にして、「アパレル」「飲食」「住宅デベロッパー」「コンサルティング」と事業領域を急速に拡大している総合メーカーへと変貌を遂げつつある。

事業領域として「衣・食・住・働・遊・学」を掲げるのは、服飾デザイナーから3代目社長に就任した山井梨沙氏。その中心には、常に「野遊び」を軸にしたスノーピーク独自の経営論がある。


ここ最近、「ビジョン経営」「パーパス経営」「デザイン経営」といった、経営手法がもてはやされている。

スノーピークは1988年からビジョン経営、デザイン経営を続けるお手本のような企業だが、山井社長は、「自分たちがデザイン経営をしていると意識したことは一度もありませんでした」という。

企業が目指すべき方向性を言語化し、全従業員を目標へと導く経営はどのように行われているのか。『経営は、焚き火のように Snow Peak 飛躍の源泉』は、その要諦を明らかにしていく。

~スノーピークはもはやアウトドアメーカーではない~

キャンプで育った30代社長は、人として、経営者として何を大事にしているのか。また、今後どんな展望を持っているのか。

企業価値の源泉となる焚き火のように熱い経営とは。第1章ではデザイン経営について、第2章では、業績好調の理由、第3章ではキャンプで育った経営者について、第4章では、事業を支える社員たちを紹介していく。

本文より–

「東証一部上場企業の社長として、私はかなり異端の存在です。就任当時は最年少記録となる32歳で、しかも女性。経営を学んだこともありません。そして、タトゥーが入っている……。」

スノーピークという会社は社員全員がキャンパーであるということが最大の特徴です。社員数が600人を超えた現在でも、採用基準ではキャンプが好きかどうかを重視しています」

デザイン経営とは、端的に言うと、ビジョン、ミッション、バリューが順序立てられて、それを実現するためのプロセスをデザインするという経営手法です。ですが会長も私も、自分たちがデザイン経営をしていると意識したことは一度もありませんでした」

「社員たちも一人ひとりがデザイナーであるという意識を持ってもらうようにしています。そう考えたのには理由がありました。会社が大きくなり、社員が増えるにつれ、会社に「ぶら下がっている」印象の社員が増えているように感じていました」

「今後、スノーピークを象徴する広大なHQで展開したいのは『村』です」本書から抜粋。


【目次】
第1章   気づいたら「デザイン経営」だった
スノーピークの現在地
8年間で4つの事業が始まった
市場を想像するものづくり
改訂した経営理念
      社長としてはアウトサイダー
      未経験でも社長業ができている理由
      スノーピークらしいのはC案
      特許庁からデザイン経営企業として表彰
      専門家も認めたスノーピークのデザイン経営
      洋服のデザインと経営は同じ
      言語をデザインする
      社員全員が体験デザイナー
      売り上げは提供した価値の対価
      スノーピークの次世代育成プラン
      私の経営に欠かせない焚き火ミーティング
      熱狂的なファン「スノーピーカー」とは
      ユーザーとのキャンプがすべてのはじまり
      コロナ禍で急増中の新規ファン
      継承されるスノーピーカーDNA
コラム:父と娘のモノローグ   スノーピークの事業承継

第2章   ものづくりの先へ   業績好調の背景
      16期連続で増収
      本社の広大な敷地はスノーピークの象徴
      体験価値を提供する
      「衣・食・住・働・遊・学」の事業領域へ
      何より社員の主体性
      「ゆりかごから墓場まで」の村をつくります
      総合展示会「ライフエキスポ」でできたネットワーク
      新規の提案がひっきりなし
      エキスポで実感した焚き火の力
      社会人から地球人へ
      次のエキスポを前に
コラム:スノーピークの海外展開
      24年に売り上げ全体の40%を目指す、グローバル戦略

第3章   義務教育ではなくアウトドア教育で育った
      小学生まで毎週末キャンプ
      キャンプで学んだ状況判断とリカバリー力
      アウトドアパーソン譲りの「お節介精神」
      強みは妄想する力
      人間らしさを取り戻す新潟での暮らし
      焚き火をする理由
      燕三条で培ったものづくりの精神
      土地に根付いた文化を着る、体験する
      自然界のラグジュアリーウェア「YAMAI」
      自然由来の素材で必要な分だけをつくるモデル
コラム:社員アンケートで分かった
      山井梨沙社長ってどんなヒト?

第4章   スノーピークを支える最前線の社員たち
      衣   「スノーピークアパレル」前年同期比157%を生み出す2つの強み
      衣   スノーピーク流のSDGsとは?   3軸で進める服づくり
      食   スノーピーク「食」への挑戦   古来種野菜をキャンプ料理で提供
      食   スノーピークが「白馬の王子様」になれた理由   リゾート閑散期を救え
      住   スノーピークの街づくり   時代が求める“野遊びのある暮らし方”
      住   スノーピークが作った一生ものの家具   変わる暮らしにフォーカス
      働   大手企業も続々導入   スノーピーク「キャンピングオフィス」の効果
      遊   スノーピーク流地方創生に依頼が殺到   カギとなる「2軸」とは
      学   持続可能な世界をつくるキャンパー思想   教育現場に広がる
      衣 食 住 遊 働 学   スノーピークのものづくりDNA   市場は「創造」するもの
      衣 食 住 遊 働 学   舞台は大自然、前代未聞の超大型展示会を開催
      衣 食 住 遊 働 学   「スノーピーク流DX」   5つの取り組み、ゼロから成果を出せたワケ

                ★

2022年6月発刊の新刊本の紹介をしよう。

かの高額キャンピング用品メーカー「Snow Peak」の精神から経営スタイルに至る企業物語が出ているのを最近知った。

我が家もすっかり、日常にキャンプが根付いているこの数年。とはいえ、わたしは幼少からアウトドア派の両親と共に、キャンプにば行っていたから再燃ともいえる。

子どもの頃は、自分たちで設営したテントの時もあったが、多くはコテージやバンガロー(いわいる小屋・笑)に泊まるのが楽しみだった。

小豆島でキャンプをした時は浜辺にテントを張り、夜な夜な焚き火をし、明け方の日の出は忘れられない美しさだった。

キャンプの醍醐味はやはり、自分の城を立てるテント設営だろうし、焚き火を楽しむ余裕の時間だろう。

我が家では、Snow Peakのような高額テントとかはまったく持っていない。

自分たちのキャンプスタイルに合わせたテントや焚火台などの道具を見つけて、使うためにキャンプをするのが楽しいのだ。

太古の昔から人々を照らしてきた焚き火。

その火は道具の優劣に関わらず、暖かくて懐が深い。

また、焚き火のよさは、手元で小さな火を育てていく中に深い癒しを得られるのだ。

お寺さんのお炊き上げとは、ちと違う(笑)

そんな焚き火に魅せられた人は無数にいるだろう。

さ、今年も何回、キャンプに行くのか?まだ何も決めてはいない。

今は、こんなキャンプ関係の本で栄養を蓄えておこう。

それではまた!

★2024年1月25日更新 『パッとしない私が、「これじゃ終われない」と思ったときのこと 「生きる意味」のつくりかた』上田紀行・著(幻冬舎)【選書・自己啓発】

【ブログ新規追加969回】

  • パッとしない私が、「これじゃ終われない」と思ったときのこと 「生きる意味」のつくりかた (幻冬舎単行本)


上田 紀行上田 紀行

パッとしない私が、「これじゃ終われない」と思ったときのこと 「生きる意味」のつくりかた (幻冬舎単行本) Kindle版

上田紀行 (著)

簡単レビュー

人間はいくつになってもチャレンジできるし、人生変えられる!
不安だらけの現代社会を生き抜く34の知恵。

勉強していい学校を出ても就活で挫折、残業して働いてもリストラされるなど、
重荷を背負わされてもそれに見合う利得が返ってこない現代社会。
やってもやっても報われず、ただ疲れていくだけという悪循環をどう断ち切ったらいいのか?
ストレスや不安に落ち潰されそうな人への処方箋。

「目次」

第一章 未来は切り拓くもの
・「生きる意味」を一人ひとりオーダーメイドする時代がやってきた
・数学信仰の時代から、人生の質を問う時代に
第二章 パワータンクを充填する
・苦悩は自分の枠組みを変えるチャンス
・自分が背負いたい肩の荷を背負うのはかっこいい
第三章 向こうから来ることを楽しむ
・「楽な言葉」を使わないようにすると、一歩前に進みだせる
・自分は矛盾を抱えた「不純物のかたまり」である
第四章 ぶれることを恐れない
・未来を想像できない人は、未来を失う
・執着を捨てるとは、無関心になることではない
第五章 ニコニコ笑って生きなくてもいい
・使いすてにしていい人なんて一人もいない
・自分の殻を破るには、他人にもっと関心を持つ

               ★

昨日、寒空の中営業先に急ぐわたしが目にした驚きの光景。

保護犬ボランティアの募金箱に「1000円」をサッと入れて通り去った女性。多分40代ぐらい。

あと、もう一人、駅に立つお坊さんお二人の托鉢に「チャリン」と小銭を入れたお若い女性。お金を入れた後、お坊さんに手を合わせて礼拝を2回。お坊さんも女性に向けて短くお経を唱えて御礼を言われていた。

どちらも一瞬の出来事だったが、そんな尊貴な(ともいえる)光景を目にして感じたことは、「ああ、彼女たちは、その日できる最善を尽くされているんだ」と。「自分の考えで自分らしく行動している」と思えたのだ。

で、この書籍『パッとしない私が、「これじゃ終われない」と思ったときのこと 「生きる意味」のつくりかた』を思い出してレビューしてみた。

ダライ・ラマ14世とも親交のある作家だが、宗教者ではないし、本論では一切宗教に結びつける話はない。現代の「モヤモヤ」を独自で断ち切る「30の質問」を読者に投げかける構成となっている。

例えばこんな質問を投げかける。「いいね!がたくさんとれる程度の人間で済んでもいいですか?」とか。いいね!のために忖度をする姿勢をどう思うか?問いかけているのだ。 意見を言わずに他人に合わせる行動を続けるとどうなるか?答えは本書でどうぞ(笑)

「生きる意味」とかって、難しく捉えることが多いだろうが、著者からの質問にひとつ、ひとつ考え、答えながら読み進めて行くと、次への道筋が見えるかもしれないね。

さて、再読したわたしも、「パッとしない」のだろうか?

それとも・・・。

では、また。