『音楽が人智を超える瞬間』篠崎史紀・著(ポプラ社)【選書・文化/旧記事更新202】

【ブログ新規追加1296回】

音楽が人智を超える瞬間』篠崎史紀・著(ポプラ社)

簡単レビュー


「マロ」の愛称で知られ26年間務めあげた
「N響第1コンサートマスター」

現在、肩書を超えて様々な活動で知られる、唯一無二のヴァイオリニスト。

人生、音楽、教育、多彩すぎる趣味……
ダース・ベイダーにはなれなかったが、
そのおかげで音楽に導かれて辿り着いた最高の居場所とは?

●北九州で育まれた「特異体質」
●ウィーンで学んだ音楽の神髄
●N響で磨かれたコンマスの流儀
●偉大なマエストロたちとの秘話

「スター・ウォーズ」「ウルトラセブン」など幼少期の憧れと
音楽の魅力を同列で語れる著者ならではの独特の感性が満載。
クラシック音楽愛好家はもちろん、
これまで触れる機会がなかった方々も愉しく読める一冊!

(もくじ)

第1章 ウィーンが「音楽の流儀」を教えてくれた

16歳、目の前に積まれた100万円でヨーロッパに
ヴァイオリン教師の楽譜をこっそり盗んでは練習する日々
路上演奏で腕試し
イヴリー・ギトリスとの出会い

第2章 ウィーンで身につけたマロ流妄想力

「モルダウ」と「新世界」の妄想的背景
芸を極めるには妄想力を育てよ
ウィーンをより理解するためのワルツのレッスン

第3章 北九州が「人生の流儀」を育んでくれた

故郷、小倉はイタリアの港町?
ヴァイオリンを弾くのは歯磨きと同じ
動物園の象の檻の前でヴァイオリンを披露

第4章 N響が「コンサートマスターの流儀」を確立させてくれた

指揮者から本音を聞きだすコンマスは007?
サヴァリッシュとの思い出と堀さんの思い
フェドセーエフを救った「くるみ割り人形」

第5章 偉大なマエストロたちが音楽の流儀を教えてくれた

シャルル・デュトワ
ウラディーミル・アシュケナージ
アンドレ・プレヴィン
パーヴォ・ヤルヴィ
ファビオ・ルイージ
ヴォルフガング・サヴァリッシュ
ヘルベルト・ブロムシュテット
ロリン・マゼール
ロジャー・ノリントン
トゥガン・ソヒエフ
ネッロ・サンティ
ワレリー・ゲルギエフ

第6章 いま、日本の音楽界に、そして故郷に伝えたい思い

自分が憧れていたジュニアオーケストラを作る
指導者にも子どもたちにも必要な精神「守破離」

             ★★★

毎年、大晦日の顔である、NHK交響楽団のコンサートマスター篠崎史紀氏。

彼の「第9」でこの1年を振り返り締める方々も多い。

わたしもその一人。

12月31日は、どこにも出かけず、それまでに大掃除を終わらせ、午前中には、我が家の味である10種類の「お煮しめ」を丹精込めて作り、午後はしばしゆっくり。

夕方、早めのお風呂に入って身を清め(笑)夕食には鍋を囲みながら一年の労をねぎらう。

そして、食事の片づけを終わらせて、とっておきのシングルモルトと一粒チョコレートを用意して、8時からの「第9」に備える。

飽きもせず、毎年やっている大晦日の一日だ。

その第9を神がかった演奏に仕上げるのは、指揮者の力量にかかっている。

しかし、日本のオーケストラの歴史を伝承しながらも、新時代の幕開けを予感させる篠崎氏のコンサートマスターぶりは、必見の価値に相当するものだ。

とかいいつつ、1杯だけの旨いお酒とともに、己の一年を「第9」を聴きながら振り返る・・・。

素晴らしい「生き方」を生活に取り入れられていることに、感謝している。

そして、演奏会が終わると、年越しそばとビールを頂き、ほろ酔いで就寝。

これが我が家の31日。

というわけで、我が家にかかせない「第9」の顔、篠崎史紀氏の書籍を紹介した。

それでは、また!

ー--------------------------------------------旧記事更新202

『SunTAMA Style』2021年~2023年記事 更新済み。

『SunTAMA Style』2024年1月10日記事

https://www.aylife.site/post-20093 「なぜわたしは文章を書き続けているのか?~テキストでコミュニケーションを図るのが目的~書くメリットや効能について【紙上講座・ブログやアナログ手帳を書く理由/旧記事更新15】


『Life Tour21st』2017年1月7日記事

https://lifetour.blog.jp/archives/1063619244.html 「ノンアルコールへの道

★2024年5月17日更新 天気痛(気象病)にかかったら~こんな風に生きるといいのかもしれない~芥川賞作家 砂川文次氏の記事を引く【健康・天気痛の解消】

【ブログ新規追加718回】

天気痛とはいわゆる気象現象で身体の調子を崩してしまう不定愁訴みたいな病気のことだ。

天気痛とは→台風が近づくと頭痛がひどくなる、雨が降ると関節が痛い、梅雨時はだるくて動くのが億劫になるという人は少なくありません。 主に気圧の変化が引き起こすこれらの症状は「気象病」あるいは「天気痛」と呼ばれ、予想外に多くの人がこの症状を抱えていると考えられています。(パラマウントベッド株式会社より)

5月、こんなに天気が悪いのはなぜだろう?五月晴れじゃなくて、梅雨の走り?とか言われる始末。

毎日、とても寒い。未だにヒートテックの2枚重ねが手放せない。

雨が降ったり止んだりを繰り返すでしょ。運転中に眠~くなるんだよ。

昨日はかなりつらい眠さで、急いで仕事から帰って、急いでご飯作って、🍺飲んで1時間ほど眠って、そこから起き出して仕事の処理をして、登山You Tuberの動画を一本観て、ブログをアップして12時過ぎに眠った。

今朝はすっきり、やる気も満々で「やっぱり良質な眠り」には敵わないのだなあ~と、つくづく眠りの大切さを実感したんだ。

だって、昨日は「寒い」「眠い」「何だかやる気なし」の三重苦だったんだから(笑)

たぶん、軽い天気痛にかかっちゃったんだろう。

サッカー日本代表キャプテンの吉田麻也選手が言っていた。「人生の3分の1は眠っている。だから、寝具にはお金をかけてる」と。

そっか~~~。幾度となく聞いてきた寝具と眠りの関係。特に枕が大事だそうだ。

わたしは、もう何十年も使っている枕で毎日幸せに寝ている。それは、( ゚д゚)、ペッちゃんこになったものを2つ合わせて、枕カバーに入れてひとつにしたお手製の枕だ。

これがないと眠れないとうわけじゃないけど、何しろ安心するのだから、ぺっちゃんこでも替える気はない。

で、昨日はそんなこんなで2回の眠りでいつもの健康を取り戻したってわけよ。

                   ★

もうひとつ、天気痛に効きそうな文章を文藝春秋(6月号)の記事に見つけたので、引用させて頂く。

第166回芥川賞受賞作家 砂川文次氏の記事より

「少し早くに起きる、読み書きをする。家のことをして仕事をして、極力個人的な友人や知人との関係は深入りはせず、細々とした小さな生活圏を維持する。小さければ小さい分だけ密度と強度が上がった気がする。」

なるほどね。無理しないってことだろう。

なんとなく、最近の自分を肯定してもらった気分だ。

ごく当たり前の暮らしを愚痴なく焦りなく戦わずで生きる。

ああ~~こんなのできそうで、なかなかできない(泣)

だって、いつもちょっとだけ「焦り」があるし、何かと「戦っている」し、せめてもの「愚痴」はないけど(笑)

天気痛に効きそうな文章の紹介をした。

あっと、忘れちゃいけない。砂川氏の芥川賞作品も紹介しよう。

ブラックボックス』砂川文次・著

簡単レビュー

ずっと遠くに行きたかった。
今も行きたいと思っている。

自分の中の怒りの暴発を、なぜ止められないのだろう。
自衛隊を辞め、いまは自転車メッセンジャーの仕事に就いているサクマは、都内を今日もひた走る。

昼間走る街並みやそこかしこにあるであろう倉庫やオフィス、夜の生活の営み、どれもこれもが明け透けに見えているようで見えない。張りぼての向こう側に広がっているかもしれない実相に触れることはできない。(本書より引用)

現在も海の向こうで起こっている戦争や、国内の政治家にむけて怒りをぶつけている。

元自衛隊員であり、気鋭の実力派作家だ。

※ TOPの写真は福生の横田米軍基地の友好祭で撮ったもの(20209月)